85 / 146
第九章
ナハンデルの領主に会おう その1
しおりを挟む
ダー、クロノ、エクセ、ルカ、コニンの五人は、疲労困憊の極にある体をひきずって、魔女の邸宅に向かっていた。請けたクエストの締めである、ユニゴンの角を受け渡すためだ。
「単に角を渡すだけだから、ワシだけでいいのだぞ」
とダーは言ったのだが、責任感が強すぎるのか、魔女に会うという体験に興味がわいたのか――おそらく両方だろう――3人娘もついてくると言ってきかなかったのだ。
とはいえ物覚えの怪しいダーは、ものの見事に道に迷い、エクセの補助がなければたどりつけなかったであろう。今度は止まり木にカラスはおらず、魔女は部屋の奥にて作業中のようすだった。
「来たの、入っていいわよ」と、奥から声がする。
なにやらあたふたと忙しそうだ。
「いま魔女術の一番忙しいトコなの。手が離せないから勝手に入って」
というので、彼らは扉をひらき、内部へと入った。
今回は妨害らしき妨害もない。それどころか、
「こっちよ、こっち」
と、通路の天井から方向を指示する矢印が生えて、彼らに位置を知らせる。通路はやはりどこまでも続いて見え、この家は内部と外観の質量が違うということは明白であった。
以前の彼女の部屋へむかう方角とは違い、矢印は右へ大きくカーブを描いている。彼らとしては、黙って指示に従うしかない。やがて大きな扉が行く手に立ちふさがった。
ダーは迷うことなく扉を開いた。
むっとした熱気が彼らを出迎えた。
彼らが足を踏み入れた部屋は、異様だった。巨大な釜が中央に鎮座しているのだ。
ほぼ正方形をした部屋の天井部には煤がこびりつき、窓を開いて換気しているものの、あたりには熱気が充満している。
大釜は下部四隅を石で固定し、隙間から焚き木がくべられている。
深緑の魔女は、一段高い足場の上から、熱心に長い木製の杓子で内部をかき混ぜている。袖を捲りあげ、額に汗して杓子をこねるたび、大きな胸が左右に揺れる。よくあれで先端がこぼれないものだと、ダーは妙な感心をしてしまった。
「本当だよ、本物の魔女だよ!」
コニンが目を輝かせている。他のメンバーも興味津々な顔つきだ。
「魔女術ですね。そうそうお目にかかる機会はありません」
「何をいまさら言ってるのさ」
深緑の魔女は、ほとばしる汗を布切れでぬぐい、慎重な足どりで足場から降りてきた。ふうと一息ついてから、彼らをじろりと一瞥し、
「それより、例のものはどこ?」
「――これじゃ」
ダーがまだ血のしたたっている生々しい麻袋を差し出すと、ヴィアンカはひったくるように受け取った。
内部には採れたてのユニゴンの角が入っている。
それを薄い板切れの上に乗せると、なにやらぶつぶつと詠唱を始めた。
『粉砕』
見る間に包みはさっと潰れた。ヴィアンカが中を開いて見せると、角はすべて細かい粉末状になっている。
それを魔女は慣れた手つきで鍋に溶かし込むと、さらに杓子で攪拌する。
「角のほかに、何を混ぜ込んでいるのじゃ?」
「……聞きたい? 世の中には知らなくて良かったと思う事もあるのよ?」
「いや、そこまで言われるとのう」
ダーとて、そこまで深い考えがあって口にした言葉ではない。
そのような会話を交わしているときだった。ふたたび扉が開き、ひとりの人物が姿をあらわした。やってきたのはソルンダであった。
「遅れましたが、上には報告をしておきました。明日にでも、我が主が皆さんに会いたいとおおせられております」
「わが主というと、ここの領主どのか。さて、何を言われるやら」
「ご褒美かもしれませんよ。なにせ、領主様のご子息の危機を救っていただいたのですから」
「ソルンダ、ちょうどよかった。あなたにはやってもらいたいことがあるのよ」
にこにこと愛想よく笑うソルンダに向かい、くいくいと人差し指で手招きするヴィアンカ。ソルンダは瞬間的に頬を赤らめたが、すぐに表情をひきしめた。ヴィアンカがいつになく、神妙な表情だったからだ。
「どういうことでしょう」
彼女はソルンダの耳に口を近づけ、なにやらぼそぼそと耳打ちした。余人に聞かせたくない話のようだ。
「しかしそれは相当な仕事ですが……」
「奥様の命がかかってるのよ。それくらい覚悟なさいな」
「……そ、そのとおりです。屁理屈を申し上げている場合ではありませんね。それでは大至急、ことにとりかかりましょう」
ソルンダは踝をかえし、風のように部屋から退出した。
深緑の魔女は、くるりとダーたちをふりかえり、
「貴方たちもごくろうさま。今日はもう帰っていいわよ。礼金は玄関に用意しているから」
もうすこし魔女の術を見ていたいなあ、というコニンの要望は「いつ終わるか分からないし、正直いって邪魔になるわ」
と却下された。魔女術は魔女に任せておいた方がよかろうと、ダーたちはその場を辞した。
玄関の扉の内側に、手の形をしたオブジェが布袋をにぎっていた。袋をひらくと、なかには金貨15枚が入っていた。これがクエストの代金ということなのだろう。
これで、しばらく宿賃には困らないだろう。
ダーとエクセは、ルカたち三人娘から宿屋まで案内された。
<葡萄酒の酩酊>亭という看板の掲げられた、古ぼけた宿。
うとうとしながら一階の酒場で食事を葡萄酒で流し込み、そのままベッドに倒れこんでその日を終えた。
さて、翌朝の空は太陽と青空のほか何もないような、驚くほどの快晴である。
明るい日差しの下で、緑に萌える町並みは美しく、この町だけの鮮やかな色彩を奏でている。
といって、美しい景色に見入っていても、何もならぬ。
「まず、ここで仕事を請けるべきかどうかじゃのう」
ダーが問題提起した。
「登録をしてしまえば、当然、所在は筒抜けになるよね」
「まあ、通行許可を得る時に冒険者パスは提示しておるからの……。もっとも追われるようにしてこの地へやってきたのだから、時間の問題といえばそうなんじゃが」
「要は、いつまでここに滞在できるか、という点につきますね。国王やミキモトたちからすれば、われわれがナハンデルへ逃走したのはとっくに推察しているでしょうから」
「問題は魔女からもらったお金が、いつまで持つかという点だなあ」
「まあ、ここの領主が寛大な処置をとってくれることを祈るしかあるまい」
と、ダーが結論をまとめ、とりあえずは宿を出て、ナハンデルの冒険者ギルドへ登録へ向かうことにした。
扉を開いた途端である。先頭のダーが、あわてて一同をうしろへ押し返し、全員が宿の中に転がるようにもどる羽目になった。
目前を大きな馬車が、大通りをガタガタと猛速度で抜けていったのだ。
一同が眼をまるくしている間に、その馬車は遠くへ姿を消した。
「なんじゃ、ありゃ」
ダーは呆然とつぶやき、腰の埃をはらった。幸先が悪いが、こんなこともある。全員がやれやれとたちあがり、ナハンデルの冒険者ギルドへと向かった。宿の主人から聞いた道をさ迷い歩き、およそ半刻ほど経過したときである。
壁にツタの絡んだ、なかなか趣のある見た目の建物が眼にとびこんできた。
看板が出ている。これがナハンデルの冒険者ギルドのようだ。
ぎいっとダーが扉を開く。ギルド内部は、これまで旅をしてきたどこのギルドよりもこじんまりとしていた。酒を飲むスペースはなく、一階がそのまま受付となっている。
靴音響かせて、一行は奥へと、受付へと向かう。
そこに笑顔で立っているバニー族の受付嬢に、声をかけようとした時である。
「失礼ですが、こちらにドワーフとエルフと、女性3人のパーティはいらっしゃいますかー?」
ばあんと扉が大きな音を立てて開かれ、ひとりの人物が、大音声で呼ばわった。
「単に角を渡すだけだから、ワシだけでいいのだぞ」
とダーは言ったのだが、責任感が強すぎるのか、魔女に会うという体験に興味がわいたのか――おそらく両方だろう――3人娘もついてくると言ってきかなかったのだ。
とはいえ物覚えの怪しいダーは、ものの見事に道に迷い、エクセの補助がなければたどりつけなかったであろう。今度は止まり木にカラスはおらず、魔女は部屋の奥にて作業中のようすだった。
「来たの、入っていいわよ」と、奥から声がする。
なにやらあたふたと忙しそうだ。
「いま魔女術の一番忙しいトコなの。手が離せないから勝手に入って」
というので、彼らは扉をひらき、内部へと入った。
今回は妨害らしき妨害もない。それどころか、
「こっちよ、こっち」
と、通路の天井から方向を指示する矢印が生えて、彼らに位置を知らせる。通路はやはりどこまでも続いて見え、この家は内部と外観の質量が違うということは明白であった。
以前の彼女の部屋へむかう方角とは違い、矢印は右へ大きくカーブを描いている。彼らとしては、黙って指示に従うしかない。やがて大きな扉が行く手に立ちふさがった。
ダーは迷うことなく扉を開いた。
むっとした熱気が彼らを出迎えた。
彼らが足を踏み入れた部屋は、異様だった。巨大な釜が中央に鎮座しているのだ。
ほぼ正方形をした部屋の天井部には煤がこびりつき、窓を開いて換気しているものの、あたりには熱気が充満している。
大釜は下部四隅を石で固定し、隙間から焚き木がくべられている。
深緑の魔女は、一段高い足場の上から、熱心に長い木製の杓子で内部をかき混ぜている。袖を捲りあげ、額に汗して杓子をこねるたび、大きな胸が左右に揺れる。よくあれで先端がこぼれないものだと、ダーは妙な感心をしてしまった。
「本当だよ、本物の魔女だよ!」
コニンが目を輝かせている。他のメンバーも興味津々な顔つきだ。
「魔女術ですね。そうそうお目にかかる機会はありません」
「何をいまさら言ってるのさ」
深緑の魔女は、ほとばしる汗を布切れでぬぐい、慎重な足どりで足場から降りてきた。ふうと一息ついてから、彼らをじろりと一瞥し、
「それより、例のものはどこ?」
「――これじゃ」
ダーがまだ血のしたたっている生々しい麻袋を差し出すと、ヴィアンカはひったくるように受け取った。
内部には採れたてのユニゴンの角が入っている。
それを薄い板切れの上に乗せると、なにやらぶつぶつと詠唱を始めた。
『粉砕』
見る間に包みはさっと潰れた。ヴィアンカが中を開いて見せると、角はすべて細かい粉末状になっている。
それを魔女は慣れた手つきで鍋に溶かし込むと、さらに杓子で攪拌する。
「角のほかに、何を混ぜ込んでいるのじゃ?」
「……聞きたい? 世の中には知らなくて良かったと思う事もあるのよ?」
「いや、そこまで言われるとのう」
ダーとて、そこまで深い考えがあって口にした言葉ではない。
そのような会話を交わしているときだった。ふたたび扉が開き、ひとりの人物が姿をあらわした。やってきたのはソルンダであった。
「遅れましたが、上には報告をしておきました。明日にでも、我が主が皆さんに会いたいとおおせられております」
「わが主というと、ここの領主どのか。さて、何を言われるやら」
「ご褒美かもしれませんよ。なにせ、領主様のご子息の危機を救っていただいたのですから」
「ソルンダ、ちょうどよかった。あなたにはやってもらいたいことがあるのよ」
にこにこと愛想よく笑うソルンダに向かい、くいくいと人差し指で手招きするヴィアンカ。ソルンダは瞬間的に頬を赤らめたが、すぐに表情をひきしめた。ヴィアンカがいつになく、神妙な表情だったからだ。
「どういうことでしょう」
彼女はソルンダの耳に口を近づけ、なにやらぼそぼそと耳打ちした。余人に聞かせたくない話のようだ。
「しかしそれは相当な仕事ですが……」
「奥様の命がかかってるのよ。それくらい覚悟なさいな」
「……そ、そのとおりです。屁理屈を申し上げている場合ではありませんね。それでは大至急、ことにとりかかりましょう」
ソルンダは踝をかえし、風のように部屋から退出した。
深緑の魔女は、くるりとダーたちをふりかえり、
「貴方たちもごくろうさま。今日はもう帰っていいわよ。礼金は玄関に用意しているから」
もうすこし魔女の術を見ていたいなあ、というコニンの要望は「いつ終わるか分からないし、正直いって邪魔になるわ」
と却下された。魔女術は魔女に任せておいた方がよかろうと、ダーたちはその場を辞した。
玄関の扉の内側に、手の形をしたオブジェが布袋をにぎっていた。袋をひらくと、なかには金貨15枚が入っていた。これがクエストの代金ということなのだろう。
これで、しばらく宿賃には困らないだろう。
ダーとエクセは、ルカたち三人娘から宿屋まで案内された。
<葡萄酒の酩酊>亭という看板の掲げられた、古ぼけた宿。
うとうとしながら一階の酒場で食事を葡萄酒で流し込み、そのままベッドに倒れこんでその日を終えた。
さて、翌朝の空は太陽と青空のほか何もないような、驚くほどの快晴である。
明るい日差しの下で、緑に萌える町並みは美しく、この町だけの鮮やかな色彩を奏でている。
といって、美しい景色に見入っていても、何もならぬ。
「まず、ここで仕事を請けるべきかどうかじゃのう」
ダーが問題提起した。
「登録をしてしまえば、当然、所在は筒抜けになるよね」
「まあ、通行許可を得る時に冒険者パスは提示しておるからの……。もっとも追われるようにしてこの地へやってきたのだから、時間の問題といえばそうなんじゃが」
「要は、いつまでここに滞在できるか、という点につきますね。国王やミキモトたちからすれば、われわれがナハンデルへ逃走したのはとっくに推察しているでしょうから」
「問題は魔女からもらったお金が、いつまで持つかという点だなあ」
「まあ、ここの領主が寛大な処置をとってくれることを祈るしかあるまい」
と、ダーが結論をまとめ、とりあえずは宿を出て、ナハンデルの冒険者ギルドへ登録へ向かうことにした。
扉を開いた途端である。先頭のダーが、あわてて一同をうしろへ押し返し、全員が宿の中に転がるようにもどる羽目になった。
目前を大きな馬車が、大通りをガタガタと猛速度で抜けていったのだ。
一同が眼をまるくしている間に、その馬車は遠くへ姿を消した。
「なんじゃ、ありゃ」
ダーは呆然とつぶやき、腰の埃をはらった。幸先が悪いが、こんなこともある。全員がやれやれとたちあがり、ナハンデルの冒険者ギルドへと向かった。宿の主人から聞いた道をさ迷い歩き、およそ半刻ほど経過したときである。
壁にツタの絡んだ、なかなか趣のある見た目の建物が眼にとびこんできた。
看板が出ている。これがナハンデルの冒険者ギルドのようだ。
ぎいっとダーが扉を開く。ギルド内部は、これまで旅をしてきたどこのギルドよりもこじんまりとしていた。酒を飲むスペースはなく、一階がそのまま受付となっている。
靴音響かせて、一行は奥へと、受付へと向かう。
そこに笑顔で立っているバニー族の受付嬢に、声をかけようとした時である。
「失礼ですが、こちらにドワーフとエルフと、女性3人のパーティはいらっしゃいますかー?」
ばあんと扉が大きな音を立てて開かれ、ひとりの人物が、大音声で呼ばわった。
0
あなたにおすすめの小説
SSSレア・スライムに転生した魚屋さん ~戦うつもりはないけど、どんどん強くなる~
草笛あたる(乱暴)
ファンタジー
転生したらスライムの突然変異だった。
レアらしくて、成長が異常に早いよ。
せっかくだから、自分の特技を活かして、日本の魚屋技術を異世界に広めたいな。
出刃包丁がない世界だったので、スライムの体内で作ったら、名刀に仕上がっちゃった。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
平凡なサラリーマンが異世界に行ったら魔術師になりました~科学者に投資したら異世界への扉が開発されたので、スローライフを満喫しようと思います~
金色のクレヨン@釣りするWeb作家
ファンタジー
夏井カナタはどこにでもいるような平凡なサラリーマン。
そんな彼が資金援助した研究者が異世界に通じる装置=扉の開発に成功して、援助の見返りとして異世界に行けることになった。
カナタは準備のために会社を辞めて、異世界の言語を学んだりして準備を進める。
やがて、扉を通過して異世界に着いたカナタは魔術学校に興味をもって入学する。
魔術の適性があったカナタはエルフに弟子入りして、魔術師として成長を遂げる。
これは文化も風習も違う異世界で戦ったり、旅をしたりする男の物語。
エルフやドワーフが出てきたり、国同士の争いやモンスターとの戦いがあったりします。
第二章からシリアスな展開、やや残酷な描写が増えていきます。
旅と冒険、バトル、成長などの要素がメインです。
ノベルピア、カクヨム、小説家になろうにも掲載
【完結】うさぎ転生 〜女子高生の私、交通事故で死んだと思ったら、気づけば現代ダンジョンの最弱モンスターに!?最強目指して生き延びる〜
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
女子高生の篠崎カレンは、交通事故に遭って命を落とした……はずが、目覚めるとそこはモンスターあふれる現代ダンジョン。しかも身体はウサギになっていた!
HPはわずか5、攻撃力もゼロに等しい「最弱モンスター」扱いの白うさぎ。それでもスライムやコボルトにおびえながら、なんとか生き延びる日々。唯一の救いは、ダンジョン特有の“スキル”を磨けば強くなれるということ。
跳躍蹴りでスライムを倒し、小動物の悲鳴でコボルトを怯ませ、少しずつ経験値を積んでいくうちに、カレンは手応えを感じ始める。
「このままじゃ終わらない。私、もっと強くなっていつか……」
最弱からの“首刈りウサギ”進化を目指して、ウサギの身体で奮闘するカレン。彼女はこの危険だらけのダンジョンで、生き延びるだけでなく“人間へ戻る術(すべ)”を探し当てられるのか? それとも新たなモンスターとしての道を歩むのか?最弱うさぎの成り上がりサバイバルが、いま幕を開ける!
勇者パーティーにダンジョンで生贄にされました。これで上位神から押し付けられた、勇者の育成支援から解放される。
克全
ファンタジー
エドゥアルには大嫌いな役目、神与スキル『勇者の育成者』があった。力だけあって知能が低い下級神が、勇者にふさわしくない者に『勇者』スキルを与えてしまったせいで、上級神から与えられてしまったのだ。前世の知識と、それを利用して鍛えた絶大な魔力のあるエドゥアルだったが、神与スキル『勇者の育成者』には逆らえず、嫌々勇者を教育していた。だが、勇者ガブリエルは上級神の想像を絶する愚者だった。事もあろうに、エドゥアルを含む300人もの人間を生贄にして、ダンジョンの階層主を斃そうとした。流石にこのような下劣な行いをしては『勇者』スキルは消滅してしまう。対象となった勇者がいなくなれば『勇者の育成者』スキルも消滅する。自由を手に入れたエドゥアルは好き勝手に生きることにしたのだった。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる