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第十四章
その後
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かつて青龍、玄武、朱雀、白虎の四獣神とならび、絶大なる力を誇った神があった。
それは陰と陽をつかさどる神、セーテデミスといった。
当時、五つの神が対等の力を誇り、五聖神と呼ばれていた。
やがてセーデテミスは長き歳月を経て、混乱をきたした。相容れぬふたつの要素を裡に秘めたこの神は、ときに寛大であり、ときに残酷であった。彼女はかように二重人格のような様相を見せた。それが限界点に達したとき、陰と陽は分裂し、ふたりの姉妹となった。
陽をつかさどるセンテスと、陰をつかさどるハーデラ。
ふたりが姉妹であることは、互いの教会のトップクラスの秘密とされた。公然と敵対する両派閥の根幹がおなじだということが知られると、都合のわるい人々が大勢いたためである。
魔族が信仰する暗黒神ハーデラ。
人間族の大半が信仰するセンテス。
互いの信徒はひたすら憎みあい、決して相容れぬ存在として認識していた。だがしばし、劣勢に立たされたのはセンテス側の方であった。
闇の力は二百年に一度、沸点に達し、それはセンテスの力を凌駕した。このままでは、ハーデラの加護を受けた魔族に人間族が支配されてしまう。焦燥にかられたセンテスは非常手段に打って出た。それが、力の勝る異世界の人族を召還するという荒業であった。
彼女は異世界勇者のために武器を用意し、ハーデラの増長を幾度も食い止めた。
――しかし、この均衡がついに破れる日がきた。
原因は異世界から召還した男、ヒエン・ササキの暴走であった。
センテスは異世界召還した人物の人格は、厳密に精査したつもりであったが、ササキの深層心理まで読み解くことはできなかった。彼は心の奥に闇を抱えていたのだ。
度重なる魔族と人間族の争いを、単なる姉妹喧嘩として傍観者に徹していた四獣神が介入したのは、このときが最初だった。それだけヒエン・ササキは危険であった。彼らが産み出した、この世界のすべてを破壊し、蹂躙してしまいかねない存在だったのだ。もしそこに、勇敢なるドワーフ、ニーダ・ヤーケンウッフがいなければ、世界は闇に包まれていたのかもしれない。
ヒエン・ササキの恨みの思念は、消えなかった。それは代々の血に潜伏し、いつしか萌芽する日を待っていた。その邪悪なる素養をもつ子孫が誕生する日まで。
ジャラガー・マキシミリアン。彼こそ、その素養を秘めた男であった。
彼は日記をひとめ見て、完全に魅了された。ヒエン・ササキの闇に。
それまで公明正大であり、勇敢でしられた男、ジャラガーはふたつの魂のなかで揺れていた。本来の彼の心と、ヒエン・ササキの怨念のなかで。やがて怨念がすべてを支配したとき、崩壊がはじまった。国王は狂王となり、魔王となった。
誰も彼を止めることができなかった。
ダー・ヤーケンウッフという亜人以外――。
―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―
すべてに幕が引かれた。
ルカは三日間も眠りについたまま目覚めなかった。起きたとき、彼女はあのときの記憶と、魔力のすべてを失っていた。
ラートーニは、氷の彫像と化したまま動かない。弟のラートドナは、彼女を故郷の晦冥大陸まで運搬すると言ってきかなかったが、この長距離を傷ひとつつけず運搬できるという保証もない。仕方なく、彼女は王都の地下深くに封印されることとなった。二百年後、彼女は再び目覚めるであろう。しかし、それはそのとき考えるしかないことである。
度重なる戦いと、この混迷のなかで数を減らしたものの、魔王軍は健在であった。彼らはラートドナの指揮のもと、侵攻した国から撤収し、晦冥大陸へと引き返すこととなる。
原因は、もはや万を越える数の戦力を維持するだけの補給は不可能であったこと。もうひとつは、彼らが支配したガイアザ、フシャスークでレジスタンス運動が活性化したことである。彼らはひとつの国を支配すると、その兵力のほとんどを次の都市の攻略へ向かわせていたので、それを鎮撫するだけの兵力も避けなかったのが実情であった。
多くの損害のみを残し、彼らは傷心のまま帰途についた。
ただひとつの希望は、魔王イルンが健在であったことだろう。
彼は致命的な深手を負わされたものの、ルカの応急処置と、献身的なウルルの看病で、奇跡的に一命をとりとめていた。彼はまだ年若いが聡明であり、また平和主義でもある。度重なる遠征で疲弊した魔族のため、ウルルという頼もしいパートナーの協力のもと、その才能を発揮することとなるだろう。
ヒエン・ササキ2世崩御ののち、ヴァルシパル新国王には、王弟殿下ことジャン・マキシミリアンが玉座についた。この人事には異論を唱える臣下もおらず、むしろこれで国家はひとつにまとまった感さえあった。
ルカはその魔力のすべてを失ったものの、彼女の偉大なる功績は教会の知るところとなり、やがて大司祭の座にまで登りつめることとなるのだが、それはまた後の話である。
今回の王都での闘いに参加した冒険者のすべてに褒章が与えられ、英雄として称えられた。
「ガラじゃないよ、あたしは」
と照れたベスリオスはヒュベルガーと並んで、今回の闘いの大功労者であり、冒険者の模範とされ、のちにザラマの新たなギルドマスターとなる。
ヒュベルガー・ヒルバーズィは新国王から騎士団長のポストを与えられたが、これを固辞。『トルネード』を率い、ふたたび漂泊の旅に出たかれは、その通り名のごとき、各地で竜巻のごとき活躍を見せ、偉大なる伝説を残すことになる。
ヴィアンカは、玄武の珠を手に、ナハンデルへと帰った。
彼女はエクセに何事かいいたげな様子だったが、最後までそれを口にすることはなかった。その燃えるような美貌だけが、吟遊詩人の詩に残っている。
さて、異世界英雄の4人であるが、故郷のチキュウに戻ったとも言われるが、実情は違うようである。ハルカゼ・ミキモトはガイアザで英雄になったとも、ヴィアンカの後を追って、ナハンデルへ向かったとも伝えられるが、正確なことは定かではない。
タケシ・ゴウリキは、パーティーメンバーのリーニュと結婚し、一男一女をもうけ、ヴァルシパルで将軍の座に就いたと伝えられる。ケイコMAXは、「理想の男性と燃えるような恋がしたい」と、流浪の旅に出たそうである。その後の消息は伝えられていない。
ケンジ・ヤマダは悲惨である。かれは裏切り者であり、ヴァルシパルはおろか、人間界に身を置く場はなかった。かれはイルンのすすめで魔王軍に従軍し、その後、凱魔将のひとりになったと言われている。
ダー・ヤーケンウッフには、伯爵の地位と、領地が与えられた。
ダーは固辞した。もう猛烈に反発した。
「そんなもんを受けては、旅に出ることができぬではないか!!」
というのがその理由のすべてであった。
だが、ジャン・マキシミリアン国王も一歩も引かない。
「貴殿の偉大なる功績を賞さずして、国王といえるか。そもそも、貴殿には朱雀の珠といい、様々な借りを与えていたはず。それを返さぬつもりか」
「むむっ、領地を授かることが、借りを返すことになるわけが」
「それがなるのだ。亜人たちに、この国はあまりにも厳しすぎた。貴殿が亜人たちが安心して暮らせるような領土を提供することができれば、ヴァルシパル新国王としてこれにまさる喜びはない」
こう断じられて、ダーもいささか狼狽した。それにエクセも、コニン、クロノトールもそれに賛成したので、彼としても応じざるを得なくなった。
ダーは新領地の名をこう名づけた。
『ニーダ』と。
それは陰と陽をつかさどる神、セーテデミスといった。
当時、五つの神が対等の力を誇り、五聖神と呼ばれていた。
やがてセーデテミスは長き歳月を経て、混乱をきたした。相容れぬふたつの要素を裡に秘めたこの神は、ときに寛大であり、ときに残酷であった。彼女はかように二重人格のような様相を見せた。それが限界点に達したとき、陰と陽は分裂し、ふたりの姉妹となった。
陽をつかさどるセンテスと、陰をつかさどるハーデラ。
ふたりが姉妹であることは、互いの教会のトップクラスの秘密とされた。公然と敵対する両派閥の根幹がおなじだということが知られると、都合のわるい人々が大勢いたためである。
魔族が信仰する暗黒神ハーデラ。
人間族の大半が信仰するセンテス。
互いの信徒はひたすら憎みあい、決して相容れぬ存在として認識していた。だがしばし、劣勢に立たされたのはセンテス側の方であった。
闇の力は二百年に一度、沸点に達し、それはセンテスの力を凌駕した。このままでは、ハーデラの加護を受けた魔族に人間族が支配されてしまう。焦燥にかられたセンテスは非常手段に打って出た。それが、力の勝る異世界の人族を召還するという荒業であった。
彼女は異世界勇者のために武器を用意し、ハーデラの増長を幾度も食い止めた。
――しかし、この均衡がついに破れる日がきた。
原因は異世界から召還した男、ヒエン・ササキの暴走であった。
センテスは異世界召還した人物の人格は、厳密に精査したつもりであったが、ササキの深層心理まで読み解くことはできなかった。彼は心の奥に闇を抱えていたのだ。
度重なる魔族と人間族の争いを、単なる姉妹喧嘩として傍観者に徹していた四獣神が介入したのは、このときが最初だった。それだけヒエン・ササキは危険であった。彼らが産み出した、この世界のすべてを破壊し、蹂躙してしまいかねない存在だったのだ。もしそこに、勇敢なるドワーフ、ニーダ・ヤーケンウッフがいなければ、世界は闇に包まれていたのかもしれない。
ヒエン・ササキの恨みの思念は、消えなかった。それは代々の血に潜伏し、いつしか萌芽する日を待っていた。その邪悪なる素養をもつ子孫が誕生する日まで。
ジャラガー・マキシミリアン。彼こそ、その素養を秘めた男であった。
彼は日記をひとめ見て、完全に魅了された。ヒエン・ササキの闇に。
それまで公明正大であり、勇敢でしられた男、ジャラガーはふたつの魂のなかで揺れていた。本来の彼の心と、ヒエン・ササキの怨念のなかで。やがて怨念がすべてを支配したとき、崩壊がはじまった。国王は狂王となり、魔王となった。
誰も彼を止めることができなかった。
ダー・ヤーケンウッフという亜人以外――。
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すべてに幕が引かれた。
ルカは三日間も眠りについたまま目覚めなかった。起きたとき、彼女はあのときの記憶と、魔力のすべてを失っていた。
ラートーニは、氷の彫像と化したまま動かない。弟のラートドナは、彼女を故郷の晦冥大陸まで運搬すると言ってきかなかったが、この長距離を傷ひとつつけず運搬できるという保証もない。仕方なく、彼女は王都の地下深くに封印されることとなった。二百年後、彼女は再び目覚めるであろう。しかし、それはそのとき考えるしかないことである。
度重なる戦いと、この混迷のなかで数を減らしたものの、魔王軍は健在であった。彼らはラートドナの指揮のもと、侵攻した国から撤収し、晦冥大陸へと引き返すこととなる。
原因は、もはや万を越える数の戦力を維持するだけの補給は不可能であったこと。もうひとつは、彼らが支配したガイアザ、フシャスークでレジスタンス運動が活性化したことである。彼らはひとつの国を支配すると、その兵力のほとんどを次の都市の攻略へ向かわせていたので、それを鎮撫するだけの兵力も避けなかったのが実情であった。
多くの損害のみを残し、彼らは傷心のまま帰途についた。
ただひとつの希望は、魔王イルンが健在であったことだろう。
彼は致命的な深手を負わされたものの、ルカの応急処置と、献身的なウルルの看病で、奇跡的に一命をとりとめていた。彼はまだ年若いが聡明であり、また平和主義でもある。度重なる遠征で疲弊した魔族のため、ウルルという頼もしいパートナーの協力のもと、その才能を発揮することとなるだろう。
ヒエン・ササキ2世崩御ののち、ヴァルシパル新国王には、王弟殿下ことジャン・マキシミリアンが玉座についた。この人事には異論を唱える臣下もおらず、むしろこれで国家はひとつにまとまった感さえあった。
ルカはその魔力のすべてを失ったものの、彼女の偉大なる功績は教会の知るところとなり、やがて大司祭の座にまで登りつめることとなるのだが、それはまた後の話である。
今回の王都での闘いに参加した冒険者のすべてに褒章が与えられ、英雄として称えられた。
「ガラじゃないよ、あたしは」
と照れたベスリオスはヒュベルガーと並んで、今回の闘いの大功労者であり、冒険者の模範とされ、のちにザラマの新たなギルドマスターとなる。
ヒュベルガー・ヒルバーズィは新国王から騎士団長のポストを与えられたが、これを固辞。『トルネード』を率い、ふたたび漂泊の旅に出たかれは、その通り名のごとき、各地で竜巻のごとき活躍を見せ、偉大なる伝説を残すことになる。
ヴィアンカは、玄武の珠を手に、ナハンデルへと帰った。
彼女はエクセに何事かいいたげな様子だったが、最後までそれを口にすることはなかった。その燃えるような美貌だけが、吟遊詩人の詩に残っている。
さて、異世界英雄の4人であるが、故郷のチキュウに戻ったとも言われるが、実情は違うようである。ハルカゼ・ミキモトはガイアザで英雄になったとも、ヴィアンカの後を追って、ナハンデルへ向かったとも伝えられるが、正確なことは定かではない。
タケシ・ゴウリキは、パーティーメンバーのリーニュと結婚し、一男一女をもうけ、ヴァルシパルで将軍の座に就いたと伝えられる。ケイコMAXは、「理想の男性と燃えるような恋がしたい」と、流浪の旅に出たそうである。その後の消息は伝えられていない。
ケンジ・ヤマダは悲惨である。かれは裏切り者であり、ヴァルシパルはおろか、人間界に身を置く場はなかった。かれはイルンのすすめで魔王軍に従軍し、その後、凱魔将のひとりになったと言われている。
ダー・ヤーケンウッフには、伯爵の地位と、領地が与えられた。
ダーは固辞した。もう猛烈に反発した。
「そんなもんを受けては、旅に出ることができぬではないか!!」
というのがその理由のすべてであった。
だが、ジャン・マキシミリアン国王も一歩も引かない。
「貴殿の偉大なる功績を賞さずして、国王といえるか。そもそも、貴殿には朱雀の珠といい、様々な借りを与えていたはず。それを返さぬつもりか」
「むむっ、領地を授かることが、借りを返すことになるわけが」
「それがなるのだ。亜人たちに、この国はあまりにも厳しすぎた。貴殿が亜人たちが安心して暮らせるような領土を提供することができれば、ヴァルシパル新国王としてこれにまさる喜びはない」
こう断じられて、ダーもいささか狼狽した。それにエクセも、コニン、クロノトールもそれに賛成したので、彼としても応じざるを得なくなった。
ダーは新領地の名をこう名づけた。
『ニーダ』と。
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