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27話 怪しい同級生
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次の日、言われた通り九時少し前に出勤すると、数名がオフィスに居て浅井も来ていた。
「おはよう。早いのね」
「実は、ついいつもと同じ時間に来てしまって……」
「何それ。それでいいなら私もそうしたのに。まあ、片付けが進んだけど……」
ミキは、昨日帰ってからの事を思いだす。
ネットも出来ない、テレビもセッティングしてないので見れないで、引っ越しの片づけをしていなかった為、一人片づけを黙々としていた。
お蔭で、ほとんどの段ボール箱が片付いたのである。
そのお蔭で今朝は、疲れて七時ちょっと前に起きたぐらいだ。
「片付け?」
浅井は、不思議そうに聞いた。
「引っ越ししてきたばかりだからね。昨日は有意義に時間を使わせてもらったわ」
「あ! そういえば。言ってくれたらお手伝いしたのに! 今日、手伝います!」
「もう、終わったから、いいわよ」
そうだったと言う浅井に、冷たくそう言うと彼はしゅんとしてしまう。
「それより、今日は昨日の取材の整理をして、それが終わったらまた街中に取材に行くわよ」
そう言ってミキは、コンビニで買ってきたおにぎりを今日も頬張った。
「じゃそのついでに買い物を頼むかな」
返事を返して来たのは、浅井ではなく見谷だった。
ミキは驚いて、口に入れたおにぎりをごくりと飲み込んだ。
「あ、おはようございます。……買い物とは?」
「今日、君の歓迎会を十五時からする事になったのだが、用意を出来る者がいなくてな。あ、場所はここのオフィスでするから飲み物と食べ物を買ってきれくれればいい。好きなの選んできていいぞ」
そういうと、見谷はミキにお金が入った封筒を渡した。
雑用とも言えない内容だ。
歓迎会はしてやるから用意は自分でしろという事だった!
嫌がらせともとれるが、ミキはグッと我慢する。
――あり得ないんですけど……。忙しいのなら歓迎されてないんだし、しなくていいんですけど!
「では、頼んだぞ」
見谷はそう言うと、自分の席に戻って行った。
ミキは、受け取った封筒を睨みつける。
危なく封筒をくしゃっと握りつぶしそうになった!
ミキは、はあっと大きなため息をつくと、仕方がないと仕事を始めた。
○ ○
何とか十三時前に終わらせると、昼食がてら買い物に出かける事にする。
――取材している時間はなさそうね。まんまと支店長の思惑通りだわ!
今日は昨日と同じく晴天。その晴れやかな天気とかは逆に、ミキはご機嫌斜めだった。
ミキは浅井を睨みつけていた。彼は、困り顔をしている。
「あり得ないんですけど! なんで見兎社を知らないのよ!」
「いやだから、あの店で領収書書いてもらった事ないですし……。ミキさん、何か機嫌悪いです?」
二人は昼食を終え、更に買い物を終えて会社に戻る途中だった。
「あのね! 普通わかるでしょ! 自分の……」
「どうしました?」
怒って言い返して来たのに、急に黙り込んだミキに不思議そうに浅井は聞いた。
「あの人、ジッとこっちを見てるから」
その言葉に浅井は、どの人だと振り返り探すと、若いサラリーマン風の男が、ミキが言った通りジッと二人を見ていた。
しかもミキが、その男に聞こえるようにワザと言ったにも拘わらず、その場を立ち去るどころか、男は二人に近づいて来た!
「あの、ミキさんですよね?」
「そうだけど? あなた誰?」
睨みつけたままミキが返事を返すと、焦りながら男性は自分の素性を明かす。
「あ、佐藤です。佐藤章史。小学生の時同じ学校だった。あ、覚えてないか……」
「覚えてないわね」
佐藤がちょっと戸惑いながらで言うと、ミキは突っ返して返事をした。
その時、佐藤のスマホが鳴った。
「あ、ちょっとゴメン」
そう断ると、佐藤は電話に出た。一分ほどで終わらせるとポケットから何やら出し、それにペンで書き加えると、ミキに手渡した。名刺だった。
「俺の携番書いたから、気が向いたら連絡ちょうだい。酒でも飲んで昔話でも……。じゃ、仕事だから、また」
佐藤は、そう言い残し二人から去って行った。
「ミキさんって北海道出身だったんですか?」
「違うわよ。新手のナンパ? ……でもないか。浅井さんがいたんだし」
驚いて言う浅井に、ミキは名刺に視線を落したまま、そう言った。
名刺には、市原田コーポレーションと書かれていた。
――本物の名刺だろうか?
「でも、ミキさんの事知っていましたよね?」
「私の事?」
「はい。ミキさんって呼んでました……」
ミキは、思いめぐらせる。
確かに、ミキさんですかと聞かれたと――。
「それは、あなたがミキって呼んでいたからでしょ? そもそもそれ、名字じゃなくて名前だし。どういうつもりなのかしらね、この佐藤さん」
ミキはそう言って、名刺を人差し指で軽くはじいた。
佐藤は、わざわざ小芝居をして、ミキに近づいて来た。
ナンパではないだろう。普通は男と一緒にいる者に、そんな理由で声はかけない。
ミキに近づいて来た、佐藤の目的が何なのか気になった。
「あ、ミキさん大変です! 走らないと間に合わないかも!」
「しまった! 行くよ、浅井さん」
二人は、会社に全速で向かった。
結局、セッティングも全て二人でして、十七時にお開きになった。
二人は、後片付けを終わらせると、帰宅時間になったのでそのまま帰る事にする。
「お先に失礼します」
ミキが会社を出ると、浅井も一緒に出て来る。
「ミキさん、一緒に夕飯どうですか?」
「まだ、時間が早いわよ」
「じゃ、それまで片付けの手伝いを!」
「それ、終わったって言ったでしょ? それに光工事の時間をなんとか今日にしてもらったの。だから、急いで帰るわ。また、明日」
そっけなくそう返して、ミキは家に向かった。
帰宅して直ぐに光の工事の人が来て、やっとネットに繋がるようになった。
「やっと、家でパソコン使えるわ。そういえば、夕飯どうしよう」
結局、コンビニで済ます事にして、その日の夜は使えるようになったネットを満喫した。
「おはよう。早いのね」
「実は、ついいつもと同じ時間に来てしまって……」
「何それ。それでいいなら私もそうしたのに。まあ、片付けが進んだけど……」
ミキは、昨日帰ってからの事を思いだす。
ネットも出来ない、テレビもセッティングしてないので見れないで、引っ越しの片づけをしていなかった為、一人片づけを黙々としていた。
お蔭で、ほとんどの段ボール箱が片付いたのである。
そのお蔭で今朝は、疲れて七時ちょっと前に起きたぐらいだ。
「片付け?」
浅井は、不思議そうに聞いた。
「引っ越ししてきたばかりだからね。昨日は有意義に時間を使わせてもらったわ」
「あ! そういえば。言ってくれたらお手伝いしたのに! 今日、手伝います!」
「もう、終わったから、いいわよ」
そうだったと言う浅井に、冷たくそう言うと彼はしゅんとしてしまう。
「それより、今日は昨日の取材の整理をして、それが終わったらまた街中に取材に行くわよ」
そう言ってミキは、コンビニで買ってきたおにぎりを今日も頬張った。
「じゃそのついでに買い物を頼むかな」
返事を返して来たのは、浅井ではなく見谷だった。
ミキは驚いて、口に入れたおにぎりをごくりと飲み込んだ。
「あ、おはようございます。……買い物とは?」
「今日、君の歓迎会を十五時からする事になったのだが、用意を出来る者がいなくてな。あ、場所はここのオフィスでするから飲み物と食べ物を買ってきれくれればいい。好きなの選んできていいぞ」
そういうと、見谷はミキにお金が入った封筒を渡した。
雑用とも言えない内容だ。
歓迎会はしてやるから用意は自分でしろという事だった!
嫌がらせともとれるが、ミキはグッと我慢する。
――あり得ないんですけど……。忙しいのなら歓迎されてないんだし、しなくていいんですけど!
「では、頼んだぞ」
見谷はそう言うと、自分の席に戻って行った。
ミキは、受け取った封筒を睨みつける。
危なく封筒をくしゃっと握りつぶしそうになった!
ミキは、はあっと大きなため息をつくと、仕方がないと仕事を始めた。
○ ○
何とか十三時前に終わらせると、昼食がてら買い物に出かける事にする。
――取材している時間はなさそうね。まんまと支店長の思惑通りだわ!
今日は昨日と同じく晴天。その晴れやかな天気とかは逆に、ミキはご機嫌斜めだった。
ミキは浅井を睨みつけていた。彼は、困り顔をしている。
「あり得ないんですけど! なんで見兎社を知らないのよ!」
「いやだから、あの店で領収書書いてもらった事ないですし……。ミキさん、何か機嫌悪いです?」
二人は昼食を終え、更に買い物を終えて会社に戻る途中だった。
「あのね! 普通わかるでしょ! 自分の……」
「どうしました?」
怒って言い返して来たのに、急に黙り込んだミキに不思議そうに浅井は聞いた。
「あの人、ジッとこっちを見てるから」
その言葉に浅井は、どの人だと振り返り探すと、若いサラリーマン風の男が、ミキが言った通りジッと二人を見ていた。
しかもミキが、その男に聞こえるようにワザと言ったにも拘わらず、その場を立ち去るどころか、男は二人に近づいて来た!
「あの、ミキさんですよね?」
「そうだけど? あなた誰?」
睨みつけたままミキが返事を返すと、焦りながら男性は自分の素性を明かす。
「あ、佐藤です。佐藤章史。小学生の時同じ学校だった。あ、覚えてないか……」
「覚えてないわね」
佐藤がちょっと戸惑いながらで言うと、ミキは突っ返して返事をした。
その時、佐藤のスマホが鳴った。
「あ、ちょっとゴメン」
そう断ると、佐藤は電話に出た。一分ほどで終わらせるとポケットから何やら出し、それにペンで書き加えると、ミキに手渡した。名刺だった。
「俺の携番書いたから、気が向いたら連絡ちょうだい。酒でも飲んで昔話でも……。じゃ、仕事だから、また」
佐藤は、そう言い残し二人から去って行った。
「ミキさんって北海道出身だったんですか?」
「違うわよ。新手のナンパ? ……でもないか。浅井さんがいたんだし」
驚いて言う浅井に、ミキは名刺に視線を落したまま、そう言った。
名刺には、市原田コーポレーションと書かれていた。
――本物の名刺だろうか?
「でも、ミキさんの事知っていましたよね?」
「私の事?」
「はい。ミキさんって呼んでました……」
ミキは、思いめぐらせる。
確かに、ミキさんですかと聞かれたと――。
「それは、あなたがミキって呼んでいたからでしょ? そもそもそれ、名字じゃなくて名前だし。どういうつもりなのかしらね、この佐藤さん」
ミキはそう言って、名刺を人差し指で軽くはじいた。
佐藤は、わざわざ小芝居をして、ミキに近づいて来た。
ナンパではないだろう。普通は男と一緒にいる者に、そんな理由で声はかけない。
ミキに近づいて来た、佐藤の目的が何なのか気になった。
「あ、ミキさん大変です! 走らないと間に合わないかも!」
「しまった! 行くよ、浅井さん」
二人は、会社に全速で向かった。
結局、セッティングも全て二人でして、十七時にお開きになった。
二人は、後片付けを終わらせると、帰宅時間になったのでそのまま帰る事にする。
「お先に失礼します」
ミキが会社を出ると、浅井も一緒に出て来る。
「ミキさん、一緒に夕飯どうですか?」
「まだ、時間が早いわよ」
「じゃ、それまで片付けの手伝いを!」
「それ、終わったって言ったでしょ? それに光工事の時間をなんとか今日にしてもらったの。だから、急いで帰るわ。また、明日」
そっけなくそう返して、ミキは家に向かった。
帰宅して直ぐに光の工事の人が来て、やっとネットに繋がるようになった。
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