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第5話 森の守り樹
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「まずは、お金の確保よね」
「そうだ。この制服売る?」
「そうね。今ならまだ売れるかも。私のなら売ることできるわね」
なぜか僕を挟んで生き生きと話している二人。怖くないんだろうか? 転移なら死んだら死ぬだろう? それとも転移といいながらゲームだよ。騙されてやんのって思っているのか? そっちがいいな。それなら騙されている方がいい。
「大人しいわね」
「もう、頼りにしてるんだからね」
「へ?」
一番頼りにならないと思うんだけど、僕。
富士元の言葉になぜかへこむ僕だった。
「とりあえず私たちは、近くの街か村に偵察に行って来るわ」
そう言って五十嵐が立ち上がる。
「私たちって、二人で行く気? 危ないよ」
「大丈夫よ。変身していくし」
変身? そう思っていたら――
「クロネコ」
呟いて五十嵐が黒猫に変身したんだけど!!!!
「きゃ~かわいい! そのピアス欲しがっていたものね」
ピアス? そっか。装備はピアスだったんだ。変身できる装備もあったんだ。
「じゃ、私も。帽子とマントお願いね」
そう言って富士元が僕に手渡してきたけど、彼女の恰好にあんぐりとしてしまった。胸だけ覆う様に腹巻みたいな黒い服に僕よりは長いけど黒い短いスカート。肩と胸の上辺りとおへその周りには、タトゥーで何かの模様が描かれていた。マントはそれを隠すための装備だったんだ。
「あんまりじろじろみないの。エッチ」
「ち、違う! 凄いから……」
「この衣装は、ルーンマスターの衣装なの。魔法みたいのが使えるんだ」
「ま、魔法とは違うの?」
直視できなくて俯きながら聞いた。
「そうね。魔法陣のような感じかな? 描いて発動的な? レベルが低いから使えるルーンがまだないけどね」
「そうなんだ……」
二人は、ゲームをやっていただけあってちゃんと選んだんだ。まあ確かにこれだけ違えばわからないよな。一人は、人間ですらないんだし。
『早く行きましょう。もし見つかったら霧で隠れるのよ。じゃね』
「え? ちょっと待って。本当に僕だけ残るの?」
「大丈夫よ。一時間森の中歩いて、モンスターに出会わなかったんだからここにはいないと思うわ。それに確か妖精は浮けるわよ」
そう言って富士元は、大きな樹のてっぺんを指さした。この樹は、上の方はたくさん枝がはっているけど、そこまでは枝がない。木登り上手でも怖くて登れない高さだ。いざとなれば、浮いて上に隠れろって事だろうけど、本当に浮けないと無理だ。
「僕の方はいいけど、二人は本当に大丈夫なの?」
「あなたよりはマシよ。向こうだってまさかこんな格好で現れるとおもってないから大丈夫。じゃそれよろしくね」
「あ、うん……」
心配だ。あんな恰好をして変なやつに絡まれないだろうか……。ぼーっと遠ざかっていく姿を見つめそんな事を考えたけど、結局だから僕が守るとも言えない。特段身を護る術を身に着けけていない僕は、体術もできないし。
って、本当に浮けるのかな? よし試してみよう。
浮け!
……だめか。そうだ。マントを脱いで。恥ずかしいけどだれもいないし。
僕は、妖精の姿になり荷物を持ってもう一度チャレンジした。
ふわりと驚く事に浮き始める。
「うわぁ。本当に浮いた」
パーッっといきなり大きな樹が輝き始めた!
「な、なに?」
『何千年ぶりか。精霊王よ』
いや違うから……。
『そうか。精霊王ではなかったか』
心が読めるの? というか、どちら様?
『樹霊だ』
はぁ。よくわかんないけど、木の霊ってことかな? そうだ。ジュシンってご存じですか?
『ジュシン? 呪神の事か?』
呪神? なるほど。呪いの神か。
『名前は何という?』
え? 名前? 僕の?
『そうだ』
マオ。
『マオよ。上まで来い。我に腰かけるとよい』
うん? わかった。
僕は、言われた通り枝が生い茂る上まで行き腰かけた。そうすると、下から音が聞こえる。なんと追っ手が探しにここまで来ていたんだ。
『やはり彼らに追われていたか。迷いの霧でここまで逃げてきたようだったからな』
迷いの霧。言われればそうかも。あいつらもしつこいな。ねえ呪神って何をしたの?
『この世界に呪いをかけた。土地が痩せモンスターが現れるようになったのだ』
そうだったんだ。
『その時、精霊達を呪神はどこかに封じた。彼らは私と同じく浄化できる能力があるからな』
え? 浄化? 呪いを解くの?
『そうだ。だからこの森は我が守っている』
そっかだからモンスターが居なかったんだ。ありがとう。モンスターに襲われずにすんだよ。
『いや動けない我に出来るのは、ここを守る事だけだったからな』
そっか動ける精霊は邪魔だったんだ。だから封じられたんだ。
『お願いがある。彼ら、精霊王達を助け出してほしい』
え? 僕に精霊を助け出せって? ごめん、僕何もできないんだ……。
「そうだ。この制服売る?」
「そうね。今ならまだ売れるかも。私のなら売ることできるわね」
なぜか僕を挟んで生き生きと話している二人。怖くないんだろうか? 転移なら死んだら死ぬだろう? それとも転移といいながらゲームだよ。騙されてやんのって思っているのか? そっちがいいな。それなら騙されている方がいい。
「大人しいわね」
「もう、頼りにしてるんだからね」
「へ?」
一番頼りにならないと思うんだけど、僕。
富士元の言葉になぜかへこむ僕だった。
「とりあえず私たちは、近くの街か村に偵察に行って来るわ」
そう言って五十嵐が立ち上がる。
「私たちって、二人で行く気? 危ないよ」
「大丈夫よ。変身していくし」
変身? そう思っていたら――
「クロネコ」
呟いて五十嵐が黒猫に変身したんだけど!!!!
「きゃ~かわいい! そのピアス欲しがっていたものね」
ピアス? そっか。装備はピアスだったんだ。変身できる装備もあったんだ。
「じゃ、私も。帽子とマントお願いね」
そう言って富士元が僕に手渡してきたけど、彼女の恰好にあんぐりとしてしまった。胸だけ覆う様に腹巻みたいな黒い服に僕よりは長いけど黒い短いスカート。肩と胸の上辺りとおへその周りには、タトゥーで何かの模様が描かれていた。マントはそれを隠すための装備だったんだ。
「あんまりじろじろみないの。エッチ」
「ち、違う! 凄いから……」
「この衣装は、ルーンマスターの衣装なの。魔法みたいのが使えるんだ」
「ま、魔法とは違うの?」
直視できなくて俯きながら聞いた。
「そうね。魔法陣のような感じかな? 描いて発動的な? レベルが低いから使えるルーンがまだないけどね」
「そうなんだ……」
二人は、ゲームをやっていただけあってちゃんと選んだんだ。まあ確かにこれだけ違えばわからないよな。一人は、人間ですらないんだし。
『早く行きましょう。もし見つかったら霧で隠れるのよ。じゃね』
「え? ちょっと待って。本当に僕だけ残るの?」
「大丈夫よ。一時間森の中歩いて、モンスターに出会わなかったんだからここにはいないと思うわ。それに確か妖精は浮けるわよ」
そう言って富士元は、大きな樹のてっぺんを指さした。この樹は、上の方はたくさん枝がはっているけど、そこまでは枝がない。木登り上手でも怖くて登れない高さだ。いざとなれば、浮いて上に隠れろって事だろうけど、本当に浮けないと無理だ。
「僕の方はいいけど、二人は本当に大丈夫なの?」
「あなたよりはマシよ。向こうだってまさかこんな格好で現れるとおもってないから大丈夫。じゃそれよろしくね」
「あ、うん……」
心配だ。あんな恰好をして変なやつに絡まれないだろうか……。ぼーっと遠ざかっていく姿を見つめそんな事を考えたけど、結局だから僕が守るとも言えない。特段身を護る術を身に着けけていない僕は、体術もできないし。
って、本当に浮けるのかな? よし試してみよう。
浮け!
……だめか。そうだ。マントを脱いで。恥ずかしいけどだれもいないし。
僕は、妖精の姿になり荷物を持ってもう一度チャレンジした。
ふわりと驚く事に浮き始める。
「うわぁ。本当に浮いた」
パーッっといきなり大きな樹が輝き始めた!
「な、なに?」
『何千年ぶりか。精霊王よ』
いや違うから……。
『そうか。精霊王ではなかったか』
心が読めるの? というか、どちら様?
『樹霊だ』
はぁ。よくわかんないけど、木の霊ってことかな? そうだ。ジュシンってご存じですか?
『ジュシン? 呪神の事か?』
呪神? なるほど。呪いの神か。
『名前は何という?』
え? 名前? 僕の?
『そうだ』
マオ。
『マオよ。上まで来い。我に腰かけるとよい』
うん? わかった。
僕は、言われた通り枝が生い茂る上まで行き腰かけた。そうすると、下から音が聞こえる。なんと追っ手が探しにここまで来ていたんだ。
『やはり彼らに追われていたか。迷いの霧でここまで逃げてきたようだったからな』
迷いの霧。言われればそうかも。あいつらもしつこいな。ねえ呪神って何をしたの?
『この世界に呪いをかけた。土地が痩せモンスターが現れるようになったのだ』
そうだったんだ。
『その時、精霊達を呪神はどこかに封じた。彼らは私と同じく浄化できる能力があるからな』
え? 浄化? 呪いを解くの?
『そうだ。だからこの森は我が守っている』
そっかだからモンスターが居なかったんだ。ありがとう。モンスターに襲われずにすんだよ。
『いや動けない我に出来るのは、ここを守る事だけだったからな』
そっか動ける精霊は邪魔だったんだ。だから封じられたんだ。
『お願いがある。彼ら、精霊王達を助け出してほしい』
え? 僕に精霊を助け出せって? ごめん、僕何もできないんだ……。
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