見た目は最弱、能力は最強!

すみ 小桜(sumitan)

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第42話》試合には勝ちましたが叱られました

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 「シールド」

 「ファイ――」

 うん? ファイヤー? まさかとは思うけど、今までの試合からいくとあり得るのか?

 「マジックシールド!」

 火の矢が飛んできていた! うーん。ちょっと当たってみよう。

 ぼふん。
 なんだこれ。シールドを張ると、相手のHP同様にバーが表示され、攻撃が当たると減るんだけど、ミチさんの攻撃は、シールドとマジックシールドの両方の数値が減った。

 「ちょっと! 何、わざと当たってるのよ!」

 「あ、いや、どんな攻撃かなって」

 『マジカルアローだと思われます。弓特有のスキルで、自分が覚えている魔法を追加して攻撃出来ます。魔法と物理攻撃をいっぺんに出来る優れたスキルです』

 もうっと、少し怒っている様子だ。

 「はぁ。2回攻撃と一緒なのに、やっぱり倒せないのね」

 2,800と250のダメージを受けていた。物理攻撃は、2,800の方だろうからミチさんは、素早さがそれぐらいあるって事か。魔力は250ぐらい。

 「ねえ、俺の持っているダブルボウにもそのスキルあるの?」

 『ありません。レアかバディにつくスキルです。ランダムにつくものですが、EXPボウには、比較的つきやすいスキルです』

 「なるほど。EXPボウってどんな弓なの? バディならバシップあるんだよね?」

 『はい。レベルが低い敵からも経験値を取得出来るバシップになります。初めはレベル差1からしか取得出来ませんが、エンチャントしていけば1レベルずつ増えます。ただし発動1回につきMPを1消費します』

 「え? 凄いじゃん。Eランクのプレイヤーにしたら欲しい武器だね」

 『はい。レベルが上がりやすくなります。ただしストック式のダンジョンでは、経験値は入りません』

 「なるほど」

 ごん!

 「私と試合中だと言うのに、何、ナビさんとお話してるのよ!」

 ごん!
 ミチさんは、弓で俺を叩いた。

 「ちょっと待って! それで叩いたらダメだよ。壊れる!」

 「え?」

 「俺も叩いて杖を壊しちゃったんだから。本来の使い方じゃない方法で使うと、耐久度が減って壊れるらしい」

 「そうなんだ。じゃやめとく」

 「ごめん。ちょっとミチさんが使ったスキルの事を聞いていて……」

 「もう、相手に失礼だからね!」

 「はい……」

 なんか叱られてしまった。
 ミチさんは、むくれて俺を見ている。

 「あのでは、魔法を放ちます……」

 「うん」

 ミチさんは頷いた。
 俺の力を知っているからか、攻撃が効かない時点で諦めているようだ。
 ごめんね、ミチさん。

 「ファイヤー」

 ミチさんは、HPがゼロになり消滅した。そして、俺は準備室に戻った。
 それにしても色んなスキルがあるんだな。手に入れて、俺も使ってみたくなった。魔法は強力だけど、ワンパターンだし。

 アイテムボックスから魔法の石を取り出し鞄にしまう。

 あ、そうだ。剣のスキルを弓に移す事って可能なんだろうか?

 「なあ、剣のスキルを弓に移す事って可能? 例えば、ハリケーンとか」

 『エンチャントでは、武器の種類が違うスキルは一度、魔晶石に移す必要があります。装備錬金で作製する場合は、そのままで可能です』

 そういうものなのか。じゃ、あれだな。バディとかレアとかの武器は取りあえず取って置いて、装備錬金が出来る様になったら材料にしようかな。

 ――次は決勝戦です。開始まで少しお待ちください。

 「え? もう次が決勝?」

 『今回は、参加者10名の様です』

 「思ったより少ないな」

 『ギルドに入れる様になるので、一緒にダンジョンに挑みレベルが上がってしまう様です』

 なるほど。ギルメンで行けば大人数だ。そりゃ、さくさくレベルが上がるよね。レベルを上げるのに、協力してくれるギルドに所属するのも一つかもな。俺ももう少し早くレベルを上げたい。

 ――対戦場に入場して下さい。

 最終戦だ。頑張るぞ! 俺は、意気揚々と準備室の外に出た。
 そこには、剣士系の女性が立っていた。

□――――――――――――――――――――□
 名 前:リラ
 レベル:20
 H P:4,017
 ラック:200
□――――――――――――――――――――□

 何この人。ラック200あるんだけど!
 気を付けないと、バディ持ちかもしれない。

 「私は、Sランク。覚悟する事ね」

 紫の髪を右手で軽く払い、にっこり微笑んで言った。
 ……Sランク! これ勝てないんじゃないか?
 俺は、今までで一番緊張して、スタートの合図を待った――。
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