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何が足りない?

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 俺は、角材を一つ手に取り、魔法陣の上に置いた。そして、レシピもその上に置く。
 これで準備は整った。
 俺達は、目を合わせると頷き合う。

 「メイキング!」

 俺が叫ぶと、魔法陣がサッと輝き、角材とレシピが眩しいぐらい光る。眩しさに一瞬目を瞑り開けると、そこには大量の紙が!
 100枚いや、これ100枚じゃきかないな……。

 「コレクト!」

 隣でそう叫ぶ。大量の紙が一瞬でカードに変換。
 思ったけど、これが現実にあったら片づけが簡単になるな。
 カードには、『普通の紙1000枚』と書いてある。
 サトシが明細を表示させると……。

 『カテゴリー:紙 重量:1 材料』

 どんどん細かくなっていく感じなのか?
 とりあえず、あの99個の角材もしまっておいてもらおう。

 「サトシ、あれもコレクトしておいて」

 「うん。わかった」

 角材の前に行ったサトシが叫ぶ。

 「コレクト!」

 うん? あれ? 角材はそのままだ。

 「あれ? コレクト! コレクト!」

 ぐるっとサトシは俺に向き直る。

 「MP切れ?」

 「いや、MPなんてないから。動けてるからHPが足りないって事もないだろうし」

 「じゃ、ちょっと原因探ってみる」

 サトシは、そう言うとその場に座り込んだ。
 俺も座る。タブレットで俺は紙の用途を調べる。

 どうやら紙は、設計図を描くのに使ったり、内装の模様にも使えるらしい。
 紙を作るのはレシピだけど、道具や建物は設計図になる。レシピ同様に、プリントアウトして使うらしいけど。

 「あー!!」

 サトシが叫び俺はびっくりした。

 「どうした?」

 「どうやらレベル1だと、コレクト出来る数が一個みたい。2になると2個。上がらないとしまっておけるのは、一種類だけ!」

 「そうなんだ……」

 レベルか。そういう仕組みね。
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