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古の魔女の願い
第2話~天国から地獄
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ジェスがリズを連れて行った場所は、村長の家だった。
この村では、一番の実力者が村長をする事になっている。
そして、家の前には心配そうに出迎えたリズの家族がいた。
「リズ! よかった。生きてた~」
「生きてたって……」
叫びながら思いっきり彼女に抱き着いて来たのは、両親ではなくリズの弟ディルクである。
彼は二つ年下で、リズ同様エメラルドグリーンの瞳に灰色の髪。だが、性格は似ても似つかなかった。
とっても生意気で、そしてかなりの姉好きなのである。
「この二人に何かされなかったか?」
「ちょっと何言ってるのよ! する訳ないでしょ!」
「おいおい。何をするって言うんだ。僕達は信じてないから」
「あの、ちょっと! みんな集まったのって試験に合格したからじゃないの?」
先ほどから、何か変と思っていたリズが疑問をぶつけてみる。
「え? 合格したの! おめでとう! リズ。じゃ、早くこの件を片付けてお祝いだな!」
一人喜ぶディルクに対し、皆は暗い表情だ。
「この件?」
「あのさ。もしかして本当に何も知らないの? 聞いたから逃げ出したのかと……」
「どういう事?」
ジェスが質問するも、何の事かさっぱりわからないという顔のリズに、周りは疲れ切った表情を浮かべる。
「もう心配して損した! あのね……」
リズの疑問にレネが答えようとした時、ドアが開く。
「あなた達、さっさと入りなさい」
リズが着いたようなのに入ってこない為、業を煮やしたこの村で二番目の実力者で村長の補佐のソイニが皆を招き入れる。
「すみません、ソイニさん。ほら、リズアル」
リズの父親の言葉を合図に、皆ぞろぞろと家の中に入っていった。
中に入っていくと、ジェス達の方を向き厳しい表情で立っている人物がいた。
赤毛に白髪が混ざり、しわはあるが品格のある顔つき。魔術師の服がとてもしっくりくる。
彼は、この村の村長のマティアスク。
「やっと本人が来ましたか」
ぼそりと呟いたのはマティアスクではなく、隣にいた二十代ぐらいの魔術師である。
彼は、肩より長い黒髪を後ろで一つに束ね、瞳は紫色。城に仕える魔術師が着る白い魔術師の服を着ている。どうやら、城からの遣いのようだ。
「では、さっそく本題に入ってよろしいでしょうか?」
「どうぞ」
マティアクスがそう答えた。
「では、改めて自己紹介を。私はゼノと申します。リズアルさんの確認に参りました」
「え? 私?」
リズは驚いて声を上げる。
「もしかして本当にご存知ないのですか? 呑気ですね……」
ゼノの言葉に困惑するリズの隣で、グッと文句を言いたいのを我慢するディルクが彼を睨み付ける。
「私から話しましょう」
補佐のソイニがそう名乗り出た。
彼は三十代だが、見た目はそれより老けて見える。茶色い髪に瞳で落ち着いている印象のせいかもしれない。
「今朝、城の妖鬼対策隊からリズアルに妖鬼がとりついている疑いあると連絡を受け、今に至ります」
「そういう事よ。驚いて私達も戻って来たのよ」
「なぜ私ですか! だって妖鬼って能力がある人に取り付くって……」
妖鬼とは、魔術師をそそのかし取り憑き、そして巧みに操り最後には完全にその者を乗っ取ると言われている。
「そう言われましても。とりあえず明日一緒に城に来ていただ……」
「何言ってるんだよ! おかしいだろう? 見てみろよ。この部屋にいるのって、リズ以外皆中級以上じゃないか! ふざ……ふがふが」
「す、すみません! ディルクはまだ子供なので……」
我慢しきれず文句を言い出したディルクの口を慌ててジェスが手でふさぐ。
ディルクの言う通り、リズ以外彼自身も含め中級魔術師。と言っても、彼はなりたてほやほやであるが。また、マティアスク、ソイニ至っては上級の上のS級である。
「驚きですね。彼は中級なのですか? まあそれはさておき、わかって頂く為に城の見解をお伝え致しましょう」
ゼノはそう言うと、説明を話し始める。
「リズアルさんは、九年前に山火事を起こしておられますね。見習い試験を受ける前日だったとか。自分では消せないぐらいの炎の中、そこにいらっしゃる弟を守りながら結界を張って難を逃れた。あっておりますか?」
「はい……」
目を伏せリズは答える。
「そんなの今関係な……ふがふが」
「バカ! 大人しく聞いていろって。ここから追い出されたいのか」
またもや文句を言うをうとするディルクをジェスはなだめた。
ちらりと二人に目をやるが、ゼノは話を進める。
「見習いになる前に勝手に魔法を使った罰として、その後一年間試験を受けられず、弟と二人一緒に次の年に見事見習いに。しかし、一年後弟だけが下級魔術師になった。あなたは、事件の日以来魔力の容量が増えず魔力切れをしてしまい試験に合格できずにいた。そして……」
そこまで言うと一呼吸置いた。
「今日、めでたく合格したそうですね。おめでとうございます」
「あ、ありがとうございます……」
突然の言葉に、驚きながらもリズはお礼を言った。
「そうそう、あなたは研究も熱心に行っているそうですね。そこの三人の中級魔術師達よりも優秀だとか……」
「えっと。もし下級魔術師になれても中級以上になれそうもなかったら、魔術研究者になろうかと思っていまして……」
「え? リズ、研究者になるのかよ!」
「一つの選択としてね」
リズの言葉にディルクは驚いた。
「良い心がけですね。本心ならばですが……」
その言葉に皆驚いて、ゼノを見る。
「おかしいとは思いませんか? リズアルさんのような例は少ないのですよ。いえ、その前によく生き残ったというべきですかね」
「は? 何言ってるんだよ! 魔力を使い果たしてもオレを助けるために命を削ってまで耐え抜いたんだ! ふざけん……。邪魔するな!」
焦って止めようとするジェスを振り切りディルクは続ける。
「いいか。自業自得だって言われてもジッと耐えて、八年だぞ! 今日やっと合格したっていうのに!」
「もう、やめて!」
ディルクを止めたのは、リズだった。
「ゼノさんは、こう言いたいのですか? 私があの山火事の日に妖鬼と契約を交わしたって。自業自得なのはわかってます。でも、妖鬼とは契約なんて交わしてません!」
リズは、ジッとゼノの目を見つめ言い切った。
「娘は……リズアルは、確かに大変な事件を起こしました。でもこの八年間、周りはどんどん見習いを卒業していく中、あきらめずに……それなのにこんな仕打ち酷すぎます」
そういうと、膝を付きリズの母親は泣き崩れた。
「困りましたね。これは私の意見ではなく、城の方の意見であって……」
「ゼノさん、少しいいですかな?」
「はい」
今まで黙って見守っていた、村長のマティアスクが口を開いた。
「妖鬼というのは、相手の望みを叶える事を約束として契約すると伝えられていますが、一体何の望みを叶えようとしているとお考えで?」
「あの炎から助かる……」
「それはおかしい。叶えてしまったら完全に体を乗っ取られるとも伝えられています。それにもし、立派な魔術師という願いだったとしても当てはまらない。どうですかな?」
ゼノは、マティアスクの言葉に大きく頷くとこう言った。
「勿論、わかってはおります。マティアスクさんが言った通り、約束をまだ叶えてないとするならば、魔術師のトップを狙っていると城の者はみています。まずは、研究をする時間をあえて作る為に見習いのままに。時期をみて上に上がっていくつもりだったのではと。そして……」
「何を言ってるんだよ! そんな簡単に上にいけるかよ!」
「確かに。でも、彼女は本来あなたと同じ、いやそれ以上に魔術師としての才能があり期待されていたのではありませんか? だとしたら八年間も……」
「言いたい事はわかりますが、こじつけ過ぎはしませんか?」
「ジェスの言う通りだわ。だいだい、そんな前の時期だったのに発覚が今頃って!」
とうとう、ジェスとレネも抗議を始めた!
場は険悪なムードになっていた――。
この村では、一番の実力者が村長をする事になっている。
そして、家の前には心配そうに出迎えたリズの家族がいた。
「リズ! よかった。生きてた~」
「生きてたって……」
叫びながら思いっきり彼女に抱き着いて来たのは、両親ではなくリズの弟ディルクである。
彼は二つ年下で、リズ同様エメラルドグリーンの瞳に灰色の髪。だが、性格は似ても似つかなかった。
とっても生意気で、そしてかなりの姉好きなのである。
「この二人に何かされなかったか?」
「ちょっと何言ってるのよ! する訳ないでしょ!」
「おいおい。何をするって言うんだ。僕達は信じてないから」
「あの、ちょっと! みんな集まったのって試験に合格したからじゃないの?」
先ほどから、何か変と思っていたリズが疑問をぶつけてみる。
「え? 合格したの! おめでとう! リズ。じゃ、早くこの件を片付けてお祝いだな!」
一人喜ぶディルクに対し、皆は暗い表情だ。
「この件?」
「あのさ。もしかして本当に何も知らないの? 聞いたから逃げ出したのかと……」
「どういう事?」
ジェスが質問するも、何の事かさっぱりわからないという顔のリズに、周りは疲れ切った表情を浮かべる。
「もう心配して損した! あのね……」
リズの疑問にレネが答えようとした時、ドアが開く。
「あなた達、さっさと入りなさい」
リズが着いたようなのに入ってこない為、業を煮やしたこの村で二番目の実力者で村長の補佐のソイニが皆を招き入れる。
「すみません、ソイニさん。ほら、リズアル」
リズの父親の言葉を合図に、皆ぞろぞろと家の中に入っていった。
中に入っていくと、ジェス達の方を向き厳しい表情で立っている人物がいた。
赤毛に白髪が混ざり、しわはあるが品格のある顔つき。魔術師の服がとてもしっくりくる。
彼は、この村の村長のマティアスク。
「やっと本人が来ましたか」
ぼそりと呟いたのはマティアスクではなく、隣にいた二十代ぐらいの魔術師である。
彼は、肩より長い黒髪を後ろで一つに束ね、瞳は紫色。城に仕える魔術師が着る白い魔術師の服を着ている。どうやら、城からの遣いのようだ。
「では、さっそく本題に入ってよろしいでしょうか?」
「どうぞ」
マティアクスがそう答えた。
「では、改めて自己紹介を。私はゼノと申します。リズアルさんの確認に参りました」
「え? 私?」
リズは驚いて声を上げる。
「もしかして本当にご存知ないのですか? 呑気ですね……」
ゼノの言葉に困惑するリズの隣で、グッと文句を言いたいのを我慢するディルクが彼を睨み付ける。
「私から話しましょう」
補佐のソイニがそう名乗り出た。
彼は三十代だが、見た目はそれより老けて見える。茶色い髪に瞳で落ち着いている印象のせいかもしれない。
「今朝、城の妖鬼対策隊からリズアルに妖鬼がとりついている疑いあると連絡を受け、今に至ります」
「そういう事よ。驚いて私達も戻って来たのよ」
「なぜ私ですか! だって妖鬼って能力がある人に取り付くって……」
妖鬼とは、魔術師をそそのかし取り憑き、そして巧みに操り最後には完全にその者を乗っ取ると言われている。
「そう言われましても。とりあえず明日一緒に城に来ていただ……」
「何言ってるんだよ! おかしいだろう? 見てみろよ。この部屋にいるのって、リズ以外皆中級以上じゃないか! ふざ……ふがふが」
「す、すみません! ディルクはまだ子供なので……」
我慢しきれず文句を言い出したディルクの口を慌ててジェスが手でふさぐ。
ディルクの言う通り、リズ以外彼自身も含め中級魔術師。と言っても、彼はなりたてほやほやであるが。また、マティアスク、ソイニ至っては上級の上のS級である。
「驚きですね。彼は中級なのですか? まあそれはさておき、わかって頂く為に城の見解をお伝え致しましょう」
ゼノはそう言うと、説明を話し始める。
「リズアルさんは、九年前に山火事を起こしておられますね。見習い試験を受ける前日だったとか。自分では消せないぐらいの炎の中、そこにいらっしゃる弟を守りながら結界を張って難を逃れた。あっておりますか?」
「はい……」
目を伏せリズは答える。
「そんなの今関係な……ふがふが」
「バカ! 大人しく聞いていろって。ここから追い出されたいのか」
またもや文句を言うをうとするディルクをジェスはなだめた。
ちらりと二人に目をやるが、ゼノは話を進める。
「見習いになる前に勝手に魔法を使った罰として、その後一年間試験を受けられず、弟と二人一緒に次の年に見事見習いに。しかし、一年後弟だけが下級魔術師になった。あなたは、事件の日以来魔力の容量が増えず魔力切れをしてしまい試験に合格できずにいた。そして……」
そこまで言うと一呼吸置いた。
「今日、めでたく合格したそうですね。おめでとうございます」
「あ、ありがとうございます……」
突然の言葉に、驚きながらもリズはお礼を言った。
「そうそう、あなたは研究も熱心に行っているそうですね。そこの三人の中級魔術師達よりも優秀だとか……」
「えっと。もし下級魔術師になれても中級以上になれそうもなかったら、魔術研究者になろうかと思っていまして……」
「え? リズ、研究者になるのかよ!」
「一つの選択としてね」
リズの言葉にディルクは驚いた。
「良い心がけですね。本心ならばですが……」
その言葉に皆驚いて、ゼノを見る。
「おかしいとは思いませんか? リズアルさんのような例は少ないのですよ。いえ、その前によく生き残ったというべきですかね」
「は? 何言ってるんだよ! 魔力を使い果たしてもオレを助けるために命を削ってまで耐え抜いたんだ! ふざけん……。邪魔するな!」
焦って止めようとするジェスを振り切りディルクは続ける。
「いいか。自業自得だって言われてもジッと耐えて、八年だぞ! 今日やっと合格したっていうのに!」
「もう、やめて!」
ディルクを止めたのは、リズだった。
「ゼノさんは、こう言いたいのですか? 私があの山火事の日に妖鬼と契約を交わしたって。自業自得なのはわかってます。でも、妖鬼とは契約なんて交わしてません!」
リズは、ジッとゼノの目を見つめ言い切った。
「娘は……リズアルは、確かに大変な事件を起こしました。でもこの八年間、周りはどんどん見習いを卒業していく中、あきらめずに……それなのにこんな仕打ち酷すぎます」
そういうと、膝を付きリズの母親は泣き崩れた。
「困りましたね。これは私の意見ではなく、城の方の意見であって……」
「ゼノさん、少しいいですかな?」
「はい」
今まで黙って見守っていた、村長のマティアスクが口を開いた。
「妖鬼というのは、相手の望みを叶える事を約束として契約すると伝えられていますが、一体何の望みを叶えようとしているとお考えで?」
「あの炎から助かる……」
「それはおかしい。叶えてしまったら完全に体を乗っ取られるとも伝えられています。それにもし、立派な魔術師という願いだったとしても当てはまらない。どうですかな?」
ゼノは、マティアスクの言葉に大きく頷くとこう言った。
「勿論、わかってはおります。マティアスクさんが言った通り、約束をまだ叶えてないとするならば、魔術師のトップを狙っていると城の者はみています。まずは、研究をする時間をあえて作る為に見習いのままに。時期をみて上に上がっていくつもりだったのではと。そして……」
「何を言ってるんだよ! そんな簡単に上にいけるかよ!」
「確かに。でも、彼女は本来あなたと同じ、いやそれ以上に魔術師としての才能があり期待されていたのではありませんか? だとしたら八年間も……」
「言いたい事はわかりますが、こじつけ過ぎはしませんか?」
「ジェスの言う通りだわ。だいだい、そんな前の時期だったのに発覚が今頃って!」
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