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第37話~届いたSOS
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どうやら彼らが使っているドリルは発明品らしい。魔石がなくなるってぼやいています。なるほど、色んな発明品があるんですね。
「魔力も尽きてるしなぁ……」
「見つかったし、ずらかるか……」
男たちは頷きあって穴から出ました!
スコップもドリルも穴からだ出すと、ユージさんを代わりに穴に放り入れました。
「ちょっと! このまま!?」
ユージさんは何とか立ち上がり文句も言う、男はニヤッとする。
「どうせお仲間が来るだろう?」
穴は腰まで深く、後ろ手に縛られているユージさんも上がるのは大変そうです。上がってもどうする事も出来ないけどね。
私なんて男の人が穴から離れたらその人達の姿が見えないです……。
「ユージさん、どうしよう。って、あの人達どうやって逃げる気なんだろうね。あ、ワープとか?」
「いやワープはないよ。この島のギルドの所属じゃないと、この島ではワープは使えないから。ドリルも重さあるからスタミナ減ると思うんだけどね……」
「私達を助けに来る人と鉢合わせるかな?」
「そのまま帰ろうとすればそうなるとは思うけど……。呼んでくれたんだ」
私は頷いた。
一応、SOSは送ったけど、本当に誰か来るのでしょうか?
◇ ◇ ◇
どれくらいたった頃か足音と声が聞こえ始める。
「こっちです! 人が穴に落ちていて!」
そう声が聞こえたけど私には見えません。
「え?!」
ユージさんが驚いている。何が起こってるの?
「君、大丈夫か?」
「あ、あの人! あの人がここを掘っていた人だよ! 早く追いかけて!」
ユージさんが慌てて叫んだ!
「え!?」
「だから早く!」
ユージさんが言うと、足音が遠ざかって行く。
「待てー!」
多分、追いかけて行った人の声だと思うけどそれも聞こえた。
「ねえ、一体何があったの?」
「僕にもわからないけど、僕達が穴に居たのを発見した事にして、僕達に気がそれているうちに逃げ出すつもりだったみたい。追いつければいいけど……」
なんと賢い! あれ? でもドリルは? スコップは端においておいても気づかれない事もあるかもしれないけど、流石にドリルは気づくよね?
穴を掘ったのかしら? いやドリルなしでは隠す程穴は掘れないでしょう。あの後音もしてないしどうしたんでしょうか……。
「離せよ!」
ほどなくして二人は捕まったみたです。私達のところに一緒に連れて来られたみたい。声が聞こえます。
「君大丈夫か?」
「お前、ユージじゃないか!」
「げ……ラキガさんとミケさん」
ユージさんは、呟いた。二人もSOSを聞いて助けに来てくれたみたい。
「ガキは?」
「ガキじゃないでしょ? ソレイユちゃんよ。いたわ」
そう言って二人は穴を覗き込んで来た。
「穴にもう一人いるのか? 怪我をして……え? 子供? NPC?」
穴を覗き込んだ助けに来てくれたプレイヤーが私を見て驚いている。怪我をして座り込んでいると思って見たら子供の私で驚いたようです。
ミケさんが私を抱きかかえ、穴からから出してくれました。そしてユージさんと私は縄をほどいてもたった。
「いやしかし、よく掘ったな……」
助けに来てくれた一人のミールさんが呟いた。彼も紫のつなぎを着ている。ラキガさん達のギルドのメンバーだった。そしてもう一人のメンバー、スズランさんと一緒に二手に分かれて、ちょうど森の中の巡回をしていたらしいのです。
先に着いたミールさんとスズランさんは、男たちに誘導されここに一旦先に来たっようで、結局後からきたラキガさんとミケさんに前を塞がれ捕まったようです。
「その人達は、ドリルで穴を掘っていたんですけど……」
「っけ。どこにあるって言うんだよ! 穴を掘ったのはそいつらじゃないのか?」
「何を言って! どうやって掘るって言うんだよ! それにどうやって手を縛るんだよ!」
ユージさんは、穴を掘ったのは私達だと押し付けようとする二人に言い返す。
「まあ、ないわな」
ラキガさんが腕を組んで言う。
「何でそう言い切れる? 見つかれば暫くはお金で苦労しないだろう!」
「何を言っているのよ。じゃ、わざわざ島の外から戻って来てあなた達はここで何をしていたというの?」
ミケさんがそう言い返すと、男たちは口ごもる。
「島の外に出て行ったのは、探求者じゃなくて冒険者になる為だろう? まあ、細かく言うと冒険者と一緒に迷宮を周ってお宝をゲットする為だろう?」
「その者がここに戻って来た理由はこうやって穴を掘る為だろう?」
ラキガさんに続きミールさんも言うと、男達二人はふんとそっぽを向く。
「そ、そいつらと仲間だったんだ!」
「え?!」
私は驚いて声を上げてしまった。
「本当はさっきの作戦で四人一緒に逃げる事に……」
「いい加減にしろよ! それはねぇって言ってるだろうが!」
ラキガさんがとうとう切れました! 怖いんですけど!
私はギュッとユージさんにしがみつく。
「こいつらが魔石の洞窟を発見した二人なんだ!」
ラキガさんが叫ぶと、二人の男だけでなくミールさんとスズランさんも驚いて私達を振り向きました。まあ驚くよね。
「マジかよ……」
「どうやって当てたんだ!?」
自分の立場も忘れ男が聞いてくる。
「無垢じゃないと無理じゃないかな」
そう言ってユージさんは、私を抱き上げた。
「それと彼女は、横に穴を掘ってただけで下には掘っていないよ。崩れて穴が空いただけだから」
「「「「女の子!!」」」」
四人が声を揃えて驚いた! そこにそんなに驚かなくてもいいと思うのですが……。
男達は連行されていった。
通路は少しカーブしていて、男達は、通路の途中の脇に予め穴を掘ってあったらしく、そこにドリルとスコップ埋めて隠してあった。
私達は助けられた後、一応残りのチェックポイントをタッチして戻った。大変な初仕事になったのでした――。
「魔力も尽きてるしなぁ……」
「見つかったし、ずらかるか……」
男たちは頷きあって穴から出ました!
スコップもドリルも穴からだ出すと、ユージさんを代わりに穴に放り入れました。
「ちょっと! このまま!?」
ユージさんは何とか立ち上がり文句も言う、男はニヤッとする。
「どうせお仲間が来るだろう?」
穴は腰まで深く、後ろ手に縛られているユージさんも上がるのは大変そうです。上がってもどうする事も出来ないけどね。
私なんて男の人が穴から離れたらその人達の姿が見えないです……。
「ユージさん、どうしよう。って、あの人達どうやって逃げる気なんだろうね。あ、ワープとか?」
「いやワープはないよ。この島のギルドの所属じゃないと、この島ではワープは使えないから。ドリルも重さあるからスタミナ減ると思うんだけどね……」
「私達を助けに来る人と鉢合わせるかな?」
「そのまま帰ろうとすればそうなるとは思うけど……。呼んでくれたんだ」
私は頷いた。
一応、SOSは送ったけど、本当に誰か来るのでしょうか?
◇ ◇ ◇
どれくらいたった頃か足音と声が聞こえ始める。
「こっちです! 人が穴に落ちていて!」
そう声が聞こえたけど私には見えません。
「え?!」
ユージさんが驚いている。何が起こってるの?
「君、大丈夫か?」
「あ、あの人! あの人がここを掘っていた人だよ! 早く追いかけて!」
ユージさんが慌てて叫んだ!
「え!?」
「だから早く!」
ユージさんが言うと、足音が遠ざかって行く。
「待てー!」
多分、追いかけて行った人の声だと思うけどそれも聞こえた。
「ねえ、一体何があったの?」
「僕にもわからないけど、僕達が穴に居たのを発見した事にして、僕達に気がそれているうちに逃げ出すつもりだったみたい。追いつければいいけど……」
なんと賢い! あれ? でもドリルは? スコップは端においておいても気づかれない事もあるかもしれないけど、流石にドリルは気づくよね?
穴を掘ったのかしら? いやドリルなしでは隠す程穴は掘れないでしょう。あの後音もしてないしどうしたんでしょうか……。
「離せよ!」
ほどなくして二人は捕まったみたです。私達のところに一緒に連れて来られたみたい。声が聞こえます。
「君大丈夫か?」
「お前、ユージじゃないか!」
「げ……ラキガさんとミケさん」
ユージさんは、呟いた。二人もSOSを聞いて助けに来てくれたみたい。
「ガキは?」
「ガキじゃないでしょ? ソレイユちゃんよ。いたわ」
そう言って二人は穴を覗き込んで来た。
「穴にもう一人いるのか? 怪我をして……え? 子供? NPC?」
穴を覗き込んだ助けに来てくれたプレイヤーが私を見て驚いている。怪我をして座り込んでいると思って見たら子供の私で驚いたようです。
ミケさんが私を抱きかかえ、穴からから出してくれました。そしてユージさんと私は縄をほどいてもたった。
「いやしかし、よく掘ったな……」
助けに来てくれた一人のミールさんが呟いた。彼も紫のつなぎを着ている。ラキガさん達のギルドのメンバーだった。そしてもう一人のメンバー、スズランさんと一緒に二手に分かれて、ちょうど森の中の巡回をしていたらしいのです。
先に着いたミールさんとスズランさんは、男たちに誘導されここに一旦先に来たっようで、結局後からきたラキガさんとミケさんに前を塞がれ捕まったようです。
「その人達は、ドリルで穴を掘っていたんですけど……」
「っけ。どこにあるって言うんだよ! 穴を掘ったのはそいつらじゃないのか?」
「何を言って! どうやって掘るって言うんだよ! それにどうやって手を縛るんだよ!」
ユージさんは、穴を掘ったのは私達だと押し付けようとする二人に言い返す。
「まあ、ないわな」
ラキガさんが腕を組んで言う。
「何でそう言い切れる? 見つかれば暫くはお金で苦労しないだろう!」
「何を言っているのよ。じゃ、わざわざ島の外から戻って来てあなた達はここで何をしていたというの?」
ミケさんがそう言い返すと、男たちは口ごもる。
「島の外に出て行ったのは、探求者じゃなくて冒険者になる為だろう? まあ、細かく言うと冒険者と一緒に迷宮を周ってお宝をゲットする為だろう?」
「その者がここに戻って来た理由はこうやって穴を掘る為だろう?」
ラキガさんに続きミールさんも言うと、男達二人はふんとそっぽを向く。
「そ、そいつらと仲間だったんだ!」
「え?!」
私は驚いて声を上げてしまった。
「本当はさっきの作戦で四人一緒に逃げる事に……」
「いい加減にしろよ! それはねぇって言ってるだろうが!」
ラキガさんがとうとう切れました! 怖いんですけど!
私はギュッとユージさんにしがみつく。
「こいつらが魔石の洞窟を発見した二人なんだ!」
ラキガさんが叫ぶと、二人の男だけでなくミールさんとスズランさんも驚いて私達を振り向きました。まあ驚くよね。
「マジかよ……」
「どうやって当てたんだ!?」
自分の立場も忘れ男が聞いてくる。
「無垢じゃないと無理じゃないかな」
そう言ってユージさんは、私を抱き上げた。
「それと彼女は、横に穴を掘ってただけで下には掘っていないよ。崩れて穴が空いただけだから」
「「「「女の子!!」」」」
四人が声を揃えて驚いた! そこにそんなに驚かなくてもいいと思うのですが……。
男達は連行されていった。
通路は少しカーブしていて、男達は、通路の途中の脇に予め穴を掘ってあったらしく、そこにドリルとスコップ埋めて隠してあった。
私達は助けられた後、一応残りのチェックポイントをタッチして戻った。大変な初仕事になったのでした――。
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