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プロローグ
プロローグ 【急募】魔法少女
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『魔法少女募集!』
そんな求人広告を見つけたのは一六歳の夏休みのことだ。それが載っていたのはコンビニやスーパーの入り口なんかにある普通の無料求人誌で、それ以外はファミレスのウエイターやら工場の軽作業員やらと普通の求人だった。コンビニ店員募集の横に魔法少女募集。なかなかシュールな絵面だと思う。
よく見るとその魔法少女募集の応募要項には様々なことが書かれていた。年齢は一五歳から一八歳の女性(学生可)。毎週土日の八時から一八時まで勤務。うち休憩が九〇分。昼食代支給あり。日当は二万円――。というところで私は求人誌を二度見した。二万!? さすがに高すぎじゃないか? いったい何をすれば一日で二万円も貰えるのだろう。まさか本当に悪の組織的なところと戦う……? そんな馬鹿なことを思った。
さらに募集要項を読み進める。応募先は……。『株式会社エレメンタル』という会社らしい。聞いたことのない会社だ。まぁ……。もしテレビCMしているような大きな会社が魔法少女を募集していたらそれはそれで問題だとは思うけれど。
それから私は『株式会社エレメンタル』をインターネットで検索してみた。そして検索結果の最上段にその会社のWEBページ見つけた。思っていたよりはちゃんとした会社らしい。
WEBページを見るとその会社の大まかな業務内容は理解できた。どうやら『株式会社エレメンタル』はタレントを派遣している会社らしい。テレビに出るようなタレントではない。個人がフラッシュモブの依頼をしたり、会社の求人広告のイメージ画像・映像制作のために人を派遣する。そんな感じのようだ。
そしてWEBページの端っこに私が持っている求人広告の内容と同じバナーを見つけた。『来たれ! 新時代の魔法少女!』と書かれたファンシーなフォントの横に萌え系の見本みたいな魔法少女が描かれている。その魔法少女は見ているこっちが恥ずかしくなるくらいの笑顔で、実際見ているととても恥ずかしい気持ちになった。
『勘弁して。頼むから笑顔でそんなプラスチックっぽいステッキを振りかざさないで』
そんな言葉にならないツッコミを入れるほどに――。
いったいこの会社は魔法少女を集めて何をするつもりなのだろう? 最悪なことに業務内容には『子供たちに夢を与える』としか書かれていない。これじゃ求人広告の体を成していないと思う。もしかして『子供に夢を与える』って大きなお友達のことじゃないだろうか? そしていかがわしいお店に派遣されて……。というところまで妄想して私は考えるのを一旦やめた。いけない。こんなこと考えるような私も大概だ。
「二万かぁ……」
私は求人広告を握りしめながら独り言のように呟いた。そう、二万は魅力的のだ。毎週末バイトを入れれば月一〇万は稼げる。なかなかおいしい仕事だと思う。
しかし……。得体が知れな過ぎるとも思った。仮にこのバイトを始めるにしても親には何て説明すれば良いのだろう?
『週末に魔法少女のアルバイトしたいんだけどいい?』
なんて聞いたら良いのだろうか? いや、それはダメだ。下手したら頭おかしいと思われる。
「うーん……」
私はそこでしばらく頭を抱えて悩みこんだ。お金が必要だけれどこれは……。そんな打算を抱えながら。
そんな求人広告を見つけたのは一六歳の夏休みのことだ。それが載っていたのはコンビニやスーパーの入り口なんかにある普通の無料求人誌で、それ以外はファミレスのウエイターやら工場の軽作業員やらと普通の求人だった。コンビニ店員募集の横に魔法少女募集。なかなかシュールな絵面だと思う。
よく見るとその魔法少女募集の応募要項には様々なことが書かれていた。年齢は一五歳から一八歳の女性(学生可)。毎週土日の八時から一八時まで勤務。うち休憩が九〇分。昼食代支給あり。日当は二万円――。というところで私は求人誌を二度見した。二万!? さすがに高すぎじゃないか? いったい何をすれば一日で二万円も貰えるのだろう。まさか本当に悪の組織的なところと戦う……? そんな馬鹿なことを思った。
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それから私は『株式会社エレメンタル』をインターネットで検索してみた。そして検索結果の最上段にその会社のWEBページ見つけた。思っていたよりはちゃんとした会社らしい。
WEBページを見るとその会社の大まかな業務内容は理解できた。どうやら『株式会社エレメンタル』はタレントを派遣している会社らしい。テレビに出るようなタレントではない。個人がフラッシュモブの依頼をしたり、会社の求人広告のイメージ画像・映像制作のために人を派遣する。そんな感じのようだ。
そしてWEBページの端っこに私が持っている求人広告の内容と同じバナーを見つけた。『来たれ! 新時代の魔法少女!』と書かれたファンシーなフォントの横に萌え系の見本みたいな魔法少女が描かれている。その魔法少女は見ているこっちが恥ずかしくなるくらいの笑顔で、実際見ているととても恥ずかしい気持ちになった。
『勘弁して。頼むから笑顔でそんなプラスチックっぽいステッキを振りかざさないで』
そんな言葉にならないツッコミを入れるほどに――。
いったいこの会社は魔法少女を集めて何をするつもりなのだろう? 最悪なことに業務内容には『子供たちに夢を与える』としか書かれていない。これじゃ求人広告の体を成していないと思う。もしかして『子供に夢を与える』って大きなお友達のことじゃないだろうか? そしていかがわしいお店に派遣されて……。というところまで妄想して私は考えるのを一旦やめた。いけない。こんなこと考えるような私も大概だ。
「二万かぁ……」
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しかし……。得体が知れな過ぎるとも思った。仮にこのバイトを始めるにしても親には何て説明すれば良いのだろう?
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