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第十一章 成田国際空港 北ウイング
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喫煙者全員がいなくなると美鈴さんが諏訪さんにじゃれだした。そして諏訪さんはそれを「あらあら」といった感じで適当にあしらっていた。どうやら諏訪さんは美鈴さんの扱い方を熟知しているらしい。
「もー! 麗子さんはいつもそうなんだから。ちょっとは抜けてるとこあってもいいのに」
「いえいえ。私は抜けてるとこだらけですよ。社長にも逢川さんにもご迷惑ばかりお掛けしてます」
「はぁ……。そうやってすぐスマートに謙遜するじゃん? マジで完璧超人だよね」
美鈴さんはそう言うと恨めしそうに後ろから諏訪さんの肩を揺すった。諏訪さんは「そんなことないですよー」とそれを軽く受け流す。
「でも……。本当に諏訪さんって卒が無いですよね……。憧れちゃいます」
不意に香澄さんがそう口を開いた。そして「魔法少女としてもすごかったです」と続ける。
「うーん。事務員ならともかく役者としての私はあまり……。演技上手くなかったと思いますよ? 現役の頃だって三作品しか出てませんし」
「えー! そんなことないですよ! だってだって! 諏訪さんのアポカリプティックアテナの演技本当に上手かったですもん」
香澄さんにそう言われて諏訪さんは珍しく表情を曇らせた。そして「アレは……。違うんです。全部天音ちゃんやバネちゃんのお陰だから」と言った。どうやら彼女にとって過去の芸能活動……。特にアポカリプティックガールズでの演技はあまり触れられたくない話題のようだ。
「すいません……。変なこと聞いちゃって」
「いえいえ。こっちこそごめんなさい。……。どうしても過去に自分がやってきたことを素直に認められないんですよね」
諏訪さんはそう言うと静かに首を横に振った。そして弥生さんに向かって「本当にあの頃から私って何も成長できてないんだよね」と言って悲しい笑みを浮かべる。
弥生さんはそれに対して慰めるでも口先だけのフォローを入れるでもなく「私もです」とだけ返した。おそらく弥生さんは諏訪さんの気持ちを十二分に理解しているのだ。だからこそそんな言葉が出たのだと思う。
「ねぇ……。そうだよね。あの頃の私は調子乗ってたから余計にね」
諏訪さんはそう言うと小さなため息を吐いた。そして私たちに向かってある思い出話を聞かせてくれた。
「もー! 麗子さんはいつもそうなんだから。ちょっとは抜けてるとこあってもいいのに」
「いえいえ。私は抜けてるとこだらけですよ。社長にも逢川さんにもご迷惑ばかりお掛けしてます」
「はぁ……。そうやってすぐスマートに謙遜するじゃん? マジで完璧超人だよね」
美鈴さんはそう言うと恨めしそうに後ろから諏訪さんの肩を揺すった。諏訪さんは「そんなことないですよー」とそれを軽く受け流す。
「でも……。本当に諏訪さんって卒が無いですよね……。憧れちゃいます」
不意に香澄さんがそう口を開いた。そして「魔法少女としてもすごかったです」と続ける。
「うーん。事務員ならともかく役者としての私はあまり……。演技上手くなかったと思いますよ? 現役の頃だって三作品しか出てませんし」
「えー! そんなことないですよ! だってだって! 諏訪さんのアポカリプティックアテナの演技本当に上手かったですもん」
香澄さんにそう言われて諏訪さんは珍しく表情を曇らせた。そして「アレは……。違うんです。全部天音ちゃんやバネちゃんのお陰だから」と言った。どうやら彼女にとって過去の芸能活動……。特にアポカリプティックガールズでの演技はあまり触れられたくない話題のようだ。
「すいません……。変なこと聞いちゃって」
「いえいえ。こっちこそごめんなさい。……。どうしても過去に自分がやってきたことを素直に認められないんですよね」
諏訪さんはそう言うと静かに首を横に振った。そして弥生さんに向かって「本当にあの頃から私って何も成長できてないんだよね」と言って悲しい笑みを浮かべる。
弥生さんはそれに対して慰めるでも口先だけのフォローを入れるでもなく「私もです」とだけ返した。おそらく弥生さんは諏訪さんの気持ちを十二分に理解しているのだ。だからこそそんな言葉が出たのだと思う。
「ねぇ……。そうだよね。あの頃の私は調子乗ってたから余計にね」
諏訪さんはそう言うと小さなため息を吐いた。そして私たちに向かってある思い出話を聞かせてくれた。
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