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第1章
学園祭2
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アリアローズのクラスの出し物は高評価だった。
元々この国にプラネタリウムと言う概念はない。星が見たければ、郊外まで足を伸ばして鑑賞するというものだった。
勿論この案を考えたのはアリアローズだがクラスに提案したのはセリーヌだった。
只でさえ学園で目立っているのにクラスでも目立ちたくないと言う思いをセリーヌが代わりに受けてくれたのだ。
まぁ、本当に通るとは思わなかったけど…お陰でセリーヌは提案者として舞台の設置やら進行やらに大忙しになってしまった。
ごめん、セリーヌ。
「あっ、アリアローズ様ここにいたのね。ほら女子生徒は着替える時間でしょ?早くこっちにいらして下さい」
「着替えですか?」
着替えなんて聞いてないから何も持ってきていないんですけど、伝達ミス?それとも私だけ聞いてないのかな?もしかして虐め!?
「アリアいらっしゃい。さぁ、お着替えしましょうね」
そこにはセリーヌがお抱えの衣装さんやメイクさん達に囲まれてコチラを見て嬉しそうに微笑んでいた。
「セリーヌ私着替えるとか何も聞いてないんだけど、だからその何も持ってきてないの」
「あら、だって言ってませんもの。話していたらアリアはダメと言うかもしれませんしね。だから内緒にさせて貰いましたわ」
私がダメだって言う着替え…
あっ!!まさかアレ作ったの?
そうアレとは前世の私が住んでいた国の伝統の服。その名も着物!
プラネタリウムの話をした時にチラッと着物の話になりデザインをそれとなく紙に書いて見せていた。
流石に前世の記憶とは言えないので、夢で見たと曖昧に答えておいたのに…
「あっ、コレのデザイン案はアリアって事になってますの。私だけ学園祭の手柄を頂くわけにはいきませんわ。それにこの衣装とっても人気ですわよ。さぁ、アリアも着て下さいな」
この国の女性の服は基本ワンピースドレス。確かに着物も足は出さないし、帯もコルセットと似た感覚はあるだろうから着た感じ違和感がないのかな?
アリアは用意された着物を広げてみた。
わぁー、これが着物。
上半身はしっかり着物の形をしているが帯から下が着物の様にタイトな形にはなっておらずドレス風にアレンジされている。
セリーヌは私が書いたイメージを基にこの国に馴染む様なデザインに変えてくれていたのだ。
いや、もうこれは私の案なのか?セリーヌの案でしょ!!
「素敵でしょう?クラスの御令嬢方には前もってアリアのデザイン案を見せて皆んなで改良してみたのよ。アリアは反対するかもだからって内緒にしていましたの。ごめんなさいね」
そう言う事か。
どうりで私だけ知らないわけね、でも確かに着物とは少し違うけどこれはこれでとっても素敵に仕上がっている。
用意された服に袖を通し帯を締める。
何だか少し懐かしい。
鏡に映った姿を懐かしんでいると後ろにメイクさん達が並んでいる事に気づいた。
「さあ、ドレスも着ましたし…後はヘアメイクですわね。いつもほぼメイクなし髪の毛も何もせずのアリアを変身させてあげませんとね!」
普段は大人しいセリーヌが今だけは扇子を片手に生き生きとしていた。
「さあ、アリア見て。とっても素敵よ」
「これ、私ですか?」
鏡に映ったのは髪をハーフアップに纏め、目元は濃すぎずナチュラルに仕上げ唇には薄いピンクの紅を挿した人が映っていた。
普段何もしなさ過ぎてお化粧をした姿に少し驚いてしまった。
「アリアは素がいいから普段何もせずに過ごしていられますけど、偶にはお化粧して見るものいいものでしょ?」
「素がいいからしてない訳でなく化粧をしてくれる人もいなかったし面倒だったからしなかっただけ何だけど…確かにたまにはいいかも…ね。うん、セリーヌありがとう」
「これくらいいつでもしますわ。さあクラスへ戻りましょう」
元々この国にプラネタリウムと言う概念はない。星が見たければ、郊外まで足を伸ばして鑑賞するというものだった。
勿論この案を考えたのはアリアローズだがクラスに提案したのはセリーヌだった。
只でさえ学園で目立っているのにクラスでも目立ちたくないと言う思いをセリーヌが代わりに受けてくれたのだ。
まぁ、本当に通るとは思わなかったけど…お陰でセリーヌは提案者として舞台の設置やら進行やらに大忙しになってしまった。
ごめん、セリーヌ。
「あっ、アリアローズ様ここにいたのね。ほら女子生徒は着替える時間でしょ?早くこっちにいらして下さい」
「着替えですか?」
着替えなんて聞いてないから何も持ってきていないんですけど、伝達ミス?それとも私だけ聞いてないのかな?もしかして虐め!?
「アリアいらっしゃい。さぁ、お着替えしましょうね」
そこにはセリーヌがお抱えの衣装さんやメイクさん達に囲まれてコチラを見て嬉しそうに微笑んでいた。
「セリーヌ私着替えるとか何も聞いてないんだけど、だからその何も持ってきてないの」
「あら、だって言ってませんもの。話していたらアリアはダメと言うかもしれませんしね。だから内緒にさせて貰いましたわ」
私がダメだって言う着替え…
あっ!!まさかアレ作ったの?
そうアレとは前世の私が住んでいた国の伝統の服。その名も着物!
プラネタリウムの話をした時にチラッと着物の話になりデザインをそれとなく紙に書いて見せていた。
流石に前世の記憶とは言えないので、夢で見たと曖昧に答えておいたのに…
「あっ、コレのデザイン案はアリアって事になってますの。私だけ学園祭の手柄を頂くわけにはいきませんわ。それにこの衣装とっても人気ですわよ。さぁ、アリアも着て下さいな」
この国の女性の服は基本ワンピースドレス。確かに着物も足は出さないし、帯もコルセットと似た感覚はあるだろうから着た感じ違和感がないのかな?
アリアは用意された着物を広げてみた。
わぁー、これが着物。
上半身はしっかり着物の形をしているが帯から下が着物の様にタイトな形にはなっておらずドレス風にアレンジされている。
セリーヌは私が書いたイメージを基にこの国に馴染む様なデザインに変えてくれていたのだ。
いや、もうこれは私の案なのか?セリーヌの案でしょ!!
「素敵でしょう?クラスの御令嬢方には前もってアリアのデザイン案を見せて皆んなで改良してみたのよ。アリアは反対するかもだからって内緒にしていましたの。ごめんなさいね」
そう言う事か。
どうりで私だけ知らないわけね、でも確かに着物とは少し違うけどこれはこれでとっても素敵に仕上がっている。
用意された服に袖を通し帯を締める。
何だか少し懐かしい。
鏡に映った姿を懐かしんでいると後ろにメイクさん達が並んでいる事に気づいた。
「さあ、ドレスも着ましたし…後はヘアメイクですわね。いつもほぼメイクなし髪の毛も何もせずのアリアを変身させてあげませんとね!」
普段は大人しいセリーヌが今だけは扇子を片手に生き生きとしていた。
「さあ、アリア見て。とっても素敵よ」
「これ、私ですか?」
鏡に映ったのは髪をハーフアップに纏め、目元は濃すぎずナチュラルに仕上げ唇には薄いピンクの紅を挿した人が映っていた。
普段何もしなさ過ぎてお化粧をした姿に少し驚いてしまった。
「アリアは素がいいから普段何もせずに過ごしていられますけど、偶にはお化粧して見るものいいものでしょ?」
「素がいいからしてない訳でなく化粧をしてくれる人もいなかったし面倒だったからしなかっただけ何だけど…確かにたまにはいいかも…ね。うん、セリーヌありがとう」
「これくらいいつでもしますわ。さあクラスへ戻りましょう」
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