モブの筈がモブじゃない〜乙女ゲームの世界ではモブだったはずなのに全然モブじゃありません〜

あかとんぼ

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第1章

リリアンヌとお茶会1

乙女決定戦レディーディバイバル後の学園は元の平和な生活に戻っていた。

学園祭以降の主な行事はなくあるのはテストくらい。学年末に行うテストが終わればその後学園にてお疲れパーティーならぬ夜会があり、それも終わるといよいよ進級に向けた長い休みに入る。

いつも通り勉学に励み、魔法を磨き、ティータイムにて貴族としての礼儀作法やらを学ぶ。本当入学当時と何も変わらない日常だった。そう、何も変わらない…

「アリアローズ様私とお茶しましょう!!あれ、今日もカインザーク殿下はいないんですか?」

そう、入学当時はまだセリーヌと2人だけでお茶をしていた。その状況に戻ったと言うことはカインザーク殿下が学園祭後もアリアローズ達とティータイムを一緒にしていないのだ。周りからは殿下がやっと目を覚ましてくれた、レネティシス令嬢は見限られたなどの様々な憶測が飛び交っていた。

「全く好き勝手言ってますけどアリアは何も気にしなくていいですわ!どちらかと言うと波風立てる殿下が悪いんですわ!」

周囲の影口にムッとしながらセリーヌはカップを口につける。

「本当ですよー、言われ放題にしておくなんてカインザーク殿下最低ですー」

プクっと頬を膨らませよいしょっと席につくリリアンヌ。

「もぉ大丈夫ですよ、影口なんて私は気にしてません。それにお二人とも殿下にそんな口の聞き方をして不敬に取られたらどうするんですかー」

少し冗談混じりに答え3人で見つめ合って笑い合う。
本当今にも不敬罪で訴えられそうだ。

あの後リリアンヌとは偶にではあるがこうして3人でお茶をする様になった。
初めはリリアンヌを不審がってたセリーヌも話しているうちに彼女の人と成を知り今では世間話をするくらいの仲にはなっていた。

「でも本当殿下はどうしちゃったんですかね?あの後ティータイムに顔を出しては挨拶程度で直ぐに居なくなってしまいますし、アリアローズ様も寂しいですよね」

「えっ、うん。そうですね…」

正直よく分からない。
学園準備で忙しく顔を出せない時はゆっくり出来てこれでいいとも思っていた。
今でもその気持ちはなくは無い。こうやって女子会が如く会話に花を咲かせる事が出来るからだ。
でも…何だか少しモヤモヤする気もする。
居ないなら分かるがティータイムに来てはニースベル殿下達とお茶を一杯のみそのまま去っていってしまう。
たまには目が合うが会釈されそのまま帰って行くのだ。


「あっ、それはそうとアリアローズ様、明日のお休みはお暇ですか?私の部屋でお茶しましょう!!」

遂にあの話をする時が来た!!
でもセリーヌの前で2人でお茶をする訳にはいかない。

「えっと、セリーヌは一緒にいける??」

「アリア、大変残念なのですが私明日は婚約者との先約がありまして行けませんの…お二人で楽しんで来て下さいな」

「そっか、婚約者との約束があるなら仕方な…!?こ、婚約者ー!!セリーヌ婚約者がいたの!!」

今まで私の話はして来たがセリーヌの話は余り聞いたことがなかった。
確かにセリーヌは侯爵令嬢だし、早いうちから婚約者が居たとしてもおかしくはないが…そんな、まさか婚約していたなんて…それは是非ともどの様な方なのか聞いておかなくては!!

「セリーヌその、婚約者とはどなたなのでしょう…何処でお知り合いに!?」

結婚相手探し真っ最中のアリアローズはここぞとばかりに相手探しのコツを聞こうと前のめりに質問した。

「マクロナ侯爵家の御子息ブルック様ですわ。今は高等部にいらっしゃいますが私達幼馴染で昔から婚約しておりましたの」

そ、そうなのね。
セリーヌ侮れない…





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