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第3章
少し休憩
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今日は何もなく一日王宮でゆっくり過ごせる唯一の日。
朝からミネアは王宮内の探検に出ていた。
「こんな機会でもなければ王宮なんて見れないもんね。行っては行けない所以外好きに行っても良いそうだし、探検しかないでしょ!!」
あちこち動き回り部屋や中庭を除き見ては次へ向かう。
うーん、後はあっちの方に行ってみようかしら!
「おや、君はミネアさんだったかな、いい所で会ったね」
声の方を見ると何と国王陛下がいらっしゃった。
「えっ、あっ、はい。こ、国王陛下におかれましててては」
「あぁ、畏まった挨拶はよい。今商人が珍しい果物を手に入れたと持ってきてな。おい、それを彼女にあげたまえ。」
どうぞ、と渡されたのは丸い紫色の物だった。
「私が持っていても仕方がない。好きに使いなさい。」
「あ、ありがとうございます」
では、と国王は去っていった。
「ってか、何故こんな場所に国王陛下がいらっしゃったのかしら…お陰で寿命が縮まるかと思ったわ、、そう言えば私何貰ったんだろう?
あっ、これは!!ラムーの実だわ。これもテェリーに負けないくらい美味しいのよね。でも珍しい…って言ってたわね、この辺りでは取れないのかしら」
確かにあまり見かけないがミネアの住んでいた家の近くの森にラムーの木があったのだ。
「あっ!!もしかして私いい事思いついちゃったかもー!!」
そうだ、やるなら今だ…
ラムーの実はここら辺ではあまり知られていない。って事はもちろんアランも食べたことが無いはず!!
「ふふっ、いつも意地悪されてるんだからたまには仕返しもいいわよね」
ニヤっーと笑いながらミネアはラムーを片手に小走りに厨房へと向かった。
「で、できたー!!これぞ名付けてアランに悪戯しちゃうぞクッキー!!フフフフフッ、遂にアランに勝てる日が来たわ!」
さぁ、アランを探しにいきましょー!!
ミネアは意気込んでアランを探し始めると何ともあっさり中庭で休憩をしているアランを見つけてしまった。
何ていいタイミングなのかしら。
ニヤける顔を落ち着かせてミネアはアランに近づいていった。
「アラン、休憩中ですか?今日は騎士の訓練は?」
「ああ、今日は非番でな。今はゆっくり読書でもと思ってたんだ。」
へぇ、外で読書ですか…
「ミネアはこんな所で何をしているんだ?」
「私は散歩がてらにおやつを食べるいい場所を探していまして、あっ!アラン良かったら一緒に食べませんか?私が作ったんです。」
どうぞ。と先程作ったラムーのクッキーを渡す。
「ああ、美味しそうだな。ありがとう頂こう。ミネアも食べるんだろ?」
「あっ、はい。アランは先にどーぞ。今お茶を用意しますね」
持ってきた水筒からお茶を二つ用意する。
サクっと音がした。
ニヤ、やばいやばい。顔がニヤける。
ふふふ、アラン味はどうですか。実はラムーの実は加熱するととっても甘く美味しいのですが生のままだと苦すっぱくてとても食べれる物ではないんです。
そろそろ苦虫をすり潰した様なお顔が見れますか…ね。
ってあれ?
「あぁ、美味しいクッキーだった。ご馳走さま」
嘘でしょー!!
だってラムーを生のままたっぷり使いましたよ?!なのに何で平気な顔してるんですか?
おかしい…
ポカンとしているとアランがお茶を飲みながらポケットから何かを取り出した。
「これはクッキーのお礼にではないが、珍しい果物を使ったパイだそうだ。おやつにと思ったがミネアにあげるよ」
「えっ!!いいんですかー!わぁー美味しそう。」
包みを開けると赤や黄色のジャムを塗られキラキラ輝いている様なパイが出てきた。
丁度お茶もあるし私も食べよっと!
「いただきまーす」
かぶっと一口食べるとアランの顔がニヤっと笑った。
い、嫌な予感…
「どーだ、ミネア美味いか」
「ん!?んんんん!!!
にがーい!!すっぱーい!!お茶ー!!!」
「ハハッ、そんなに凄い味なのか!さっき父上から珍しい果物をもらってな。ラムーって言うらしいが害はないがどうやら加熱しないととても食べられない味らしいんだ。これは加熱しない実を使って作らせてみた。
で、ミネアのこのクッキーは果たしてどっち何だろうなっ」
ニヤっと笑いながらミネアが渡したクッキーを片手に持ちヒラヒラさせる。
「あー!!何で!!食べたんじゃないんですか?!」
「ああ、何か怪しいと思ってミネアがお茶を入れてる隙に食べた振りをしたんだ。」
くっ、、、
やられた…
そっか、国王陛下が通ってた道はアランの部屋に繋がる塔へ行く道だった。
そりゃ、息子にも渡してるか…
「ミ、ネ、ア、俺を出し抜こうなんて100年早い」
「うう、負けました。」
こうしてミネアは今日もまた敗北した。
朝からミネアは王宮内の探検に出ていた。
「こんな機会でもなければ王宮なんて見れないもんね。行っては行けない所以外好きに行っても良いそうだし、探検しかないでしょ!!」
あちこち動き回り部屋や中庭を除き見ては次へ向かう。
うーん、後はあっちの方に行ってみようかしら!
「おや、君はミネアさんだったかな、いい所で会ったね」
声の方を見ると何と国王陛下がいらっしゃった。
「えっ、あっ、はい。こ、国王陛下におかれましててては」
「あぁ、畏まった挨拶はよい。今商人が珍しい果物を手に入れたと持ってきてな。おい、それを彼女にあげたまえ。」
どうぞ、と渡されたのは丸い紫色の物だった。
「私が持っていても仕方がない。好きに使いなさい。」
「あ、ありがとうございます」
では、と国王は去っていった。
「ってか、何故こんな場所に国王陛下がいらっしゃったのかしら…お陰で寿命が縮まるかと思ったわ、、そう言えば私何貰ったんだろう?
あっ、これは!!ラムーの実だわ。これもテェリーに負けないくらい美味しいのよね。でも珍しい…って言ってたわね、この辺りでは取れないのかしら」
確かにあまり見かけないがミネアの住んでいた家の近くの森にラムーの木があったのだ。
「あっ!!もしかして私いい事思いついちゃったかもー!!」
そうだ、やるなら今だ…
ラムーの実はここら辺ではあまり知られていない。って事はもちろんアランも食べたことが無いはず!!
「ふふっ、いつも意地悪されてるんだからたまには仕返しもいいわよね」
ニヤっーと笑いながらミネアはラムーを片手に小走りに厨房へと向かった。
「で、できたー!!これぞ名付けてアランに悪戯しちゃうぞクッキー!!フフフフフッ、遂にアランに勝てる日が来たわ!」
さぁ、アランを探しにいきましょー!!
ミネアは意気込んでアランを探し始めると何ともあっさり中庭で休憩をしているアランを見つけてしまった。
何ていいタイミングなのかしら。
ニヤける顔を落ち着かせてミネアはアランに近づいていった。
「アラン、休憩中ですか?今日は騎士の訓練は?」
「ああ、今日は非番でな。今はゆっくり読書でもと思ってたんだ。」
へぇ、外で読書ですか…
「ミネアはこんな所で何をしているんだ?」
「私は散歩がてらにおやつを食べるいい場所を探していまして、あっ!アラン良かったら一緒に食べませんか?私が作ったんです。」
どうぞ。と先程作ったラムーのクッキーを渡す。
「ああ、美味しそうだな。ありがとう頂こう。ミネアも食べるんだろ?」
「あっ、はい。アランは先にどーぞ。今お茶を用意しますね」
持ってきた水筒からお茶を二つ用意する。
サクっと音がした。
ニヤ、やばいやばい。顔がニヤける。
ふふふ、アラン味はどうですか。実はラムーの実は加熱するととっても甘く美味しいのですが生のままだと苦すっぱくてとても食べれる物ではないんです。
そろそろ苦虫をすり潰した様なお顔が見れますか…ね。
ってあれ?
「あぁ、美味しいクッキーだった。ご馳走さま」
嘘でしょー!!
だってラムーを生のままたっぷり使いましたよ?!なのに何で平気な顔してるんですか?
おかしい…
ポカンとしているとアランがお茶を飲みながらポケットから何かを取り出した。
「これはクッキーのお礼にではないが、珍しい果物を使ったパイだそうだ。おやつにと思ったがミネアにあげるよ」
「えっ!!いいんですかー!わぁー美味しそう。」
包みを開けると赤や黄色のジャムを塗られキラキラ輝いている様なパイが出てきた。
丁度お茶もあるし私も食べよっと!
「いただきまーす」
かぶっと一口食べるとアランの顔がニヤっと笑った。
い、嫌な予感…
「どーだ、ミネア美味いか」
「ん!?んんんん!!!
にがーい!!すっぱーい!!お茶ー!!!」
「ハハッ、そんなに凄い味なのか!さっき父上から珍しい果物をもらってな。ラムーって言うらしいが害はないがどうやら加熱しないととても食べられない味らしいんだ。これは加熱しない実を使って作らせてみた。
で、ミネアのこのクッキーは果たしてどっち何だろうなっ」
ニヤっと笑いながらミネアが渡したクッキーを片手に持ちヒラヒラさせる。
「あー!!何で!!食べたんじゃないんですか?!」
「ああ、何か怪しいと思ってミネアがお茶を入れてる隙に食べた振りをしたんだ。」
くっ、、、
やられた…
そっか、国王陛下が通ってた道はアランの部屋に繋がる塔へ行く道だった。
そりゃ、息子にも渡してるか…
「ミ、ネ、ア、俺を出し抜こうなんて100年早い」
「うう、負けました。」
こうしてミネアは今日もまた敗北した。
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