1 / 1
赤ちゃんとプッププップ
しおりを挟む
赤ちゃんがうまれました。
おかあさんもおとうさんも、かわいくてたまりません。
ぷにぷにのうでをなでたり、ほっぺをつんつんしたり、寝顔をみては、にこにこしているのでした。
赤ちゃんの名前は、ふうかちゃん。
朝、おかあさんが、ごはんを食べたあと、ふうかちゃんのミルクの時間になりました。
「ふうかちゃん、ミルクのもうね」
おかあさんが、哺乳瓶をもって抱っこします。
ふうかちゃんは、小さなお口で乳首をくわえると、こくこく飲んでいきます。
あっという間に、ミルクを飲み終えて、ケロッとしているふうかちゃん。
「早いわね~」
おかあさんも、びっくり。
「さぁ、げっぷをださないと」
でも、ふうかちゃんは首をふって嫌がります。
「しょうがないわね~。じゃあ、げっぷはでないのね」
おかあさんは、ふうかちゃんをベッドに寝かせて洗濯物を干しに行きました。
ふうかちゃんは、すやすや眠っています。
おかあさんは、部屋のそうじやごはんのあとかたづけをしています。
そのとき、ふうかちゃんの泣き声が聞こえてきました。
おかあさんが、あわててベッドのふうかちゃんを抱き上げます。
「よしよし、どうしたの?」
おかあさんが、いくらあやしても、ふうかちゃんは泣きやみません。
「こまったわ~」
おかあさんが、
「ふぅ~」
と、ため息をついたとき、目の前に黄色いワンピースを着た小さな小さな女の子があらわれました。
「おならじゃなかったの? まちがってでてきちゃった」
女の子が言います。
「えっ、あなただれ?」
おかあさんは、びっくりしています。
「わたし、プッププップ。おならの妖精なの」
「おならの妖精?」
「そう! 赤ちゃん泣いてるの? げっぷでた?」
「そういえば、げっぷしてないわ」
「じゃあ、おならがたまってるのかも」
プッププップが、ふうかちゃんのおなかに手をあてます。
「おなら でろでろ」
プッププップが、ささやくと、
ぷ~
かわいいおならがでました。
ふうかちゃんも泣きやんで、けらけら笑いだしました。
プッププップは言います。
「ミルクを早く飲みすぎたり、げっぷがでなかったりすると、おなかにおならがたまっちゃうの。哺乳瓶をかえたり、足を自転車をこぐようにゆっくり動かすといいよ」
「そうなんだ~」
おかあさんは、ふうかちゃんのおなかをやさしくなでました。
「プッププップは、おならの先生だね」
おかあさんがふりむくと、プッププップは、
「じゃあね」
と手をふって窓の外に消えていきました。
おかあさんもおとうさんも、かわいくてたまりません。
ぷにぷにのうでをなでたり、ほっぺをつんつんしたり、寝顔をみては、にこにこしているのでした。
赤ちゃんの名前は、ふうかちゃん。
朝、おかあさんが、ごはんを食べたあと、ふうかちゃんのミルクの時間になりました。
「ふうかちゃん、ミルクのもうね」
おかあさんが、哺乳瓶をもって抱っこします。
ふうかちゃんは、小さなお口で乳首をくわえると、こくこく飲んでいきます。
あっという間に、ミルクを飲み終えて、ケロッとしているふうかちゃん。
「早いわね~」
おかあさんも、びっくり。
「さぁ、げっぷをださないと」
でも、ふうかちゃんは首をふって嫌がります。
「しょうがないわね~。じゃあ、げっぷはでないのね」
おかあさんは、ふうかちゃんをベッドに寝かせて洗濯物を干しに行きました。
ふうかちゃんは、すやすや眠っています。
おかあさんは、部屋のそうじやごはんのあとかたづけをしています。
そのとき、ふうかちゃんの泣き声が聞こえてきました。
おかあさんが、あわててベッドのふうかちゃんを抱き上げます。
「よしよし、どうしたの?」
おかあさんが、いくらあやしても、ふうかちゃんは泣きやみません。
「こまったわ~」
おかあさんが、
「ふぅ~」
と、ため息をついたとき、目の前に黄色いワンピースを着た小さな小さな女の子があらわれました。
「おならじゃなかったの? まちがってでてきちゃった」
女の子が言います。
「えっ、あなただれ?」
おかあさんは、びっくりしています。
「わたし、プッププップ。おならの妖精なの」
「おならの妖精?」
「そう! 赤ちゃん泣いてるの? げっぷでた?」
「そういえば、げっぷしてないわ」
「じゃあ、おならがたまってるのかも」
プッププップが、ふうかちゃんのおなかに手をあてます。
「おなら でろでろ」
プッププップが、ささやくと、
ぷ~
かわいいおならがでました。
ふうかちゃんも泣きやんで、けらけら笑いだしました。
プッププップは言います。
「ミルクを早く飲みすぎたり、げっぷがでなかったりすると、おなかにおならがたまっちゃうの。哺乳瓶をかえたり、足を自転車をこぐようにゆっくり動かすといいよ」
「そうなんだ~」
おかあさんは、ふうかちゃんのおなかをやさしくなでました。
「プッププップは、おならの先生だね」
おかあさんがふりむくと、プッププップは、
「じゃあね」
と手をふって窓の外に消えていきました。
1
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
そうして、女の子は人形へ戻ってしまいました。
桗梛葉 (たなは)
児童書・童話
神様がある日人形を作りました。
それは女の子の人形で、あまりに上手にできていたので神様はその人形に命を与える事にしました。
でも笑わないその子はやっぱりお人形だと言われました。
そこで神様は心に1つの袋をあげたのです。
ローズお姉さまのドレス
有沢真尋
児童書・童話
*「第3回きずな児童書大賞」エントリー中です*
最近のルイーゼは少しおかしい。
いつも丈の合わない、ローズお姉さまのドレスを着ている。
話し方もお姉さまそっくり。
わたしと同じ年なのに、ずいぶん年上のように振舞う。
表紙はかんたん表紙メーカーさまで作成
生贄姫の末路 【完結】
松林ナオ
児童書・童話
水の豊かな国の王様と魔物は、はるか昔にある契約を交わしました。
それは、姫を生贄に捧げる代わりに国へ繁栄をもたらすというものです。
水の豊かな国には双子のお姫様がいます。
ひとりは金色の髪をもつ、活発で愛らしい金のお姫様。
もうひとりは銀色の髪をもつ、表情が乏しく物静かな銀のお姫様。
王様が生贄に選んだのは、銀のお姫様でした。
ぼくの家族は…内緒だよ!!
まりぃべる
児童書・童話
うちの家族は、ふつうとちょっと違うんだって。ぼくには良く分からないけど、友だちや知らない人がいるところでは力を隠さなきゃならないんだ。本気で走ってはダメとか、ジャンプも手を抜け、とかいろいろ守らないといけない約束がある。面倒だけど、約束破ったら引っ越さないといけないって言われてるから面倒だけど仕方なく守ってる。
それでね、十二月なんて一年で一番忙しくなるからぼく、いやなんだけど。
そんなぼくの話、聞いてくれる?
☆まりぃべるの世界観です。楽しんでもらえたら嬉しいです。
おっとりドンの童歌
花田 一劫
児童書・童話
いつもおっとりしているドン(道明寺僚) が、通学途中で暴走車に引かれてしまった。
意識を失い気が付くと、この世では見たことのない奇妙な部屋の中。
「どこ。どこ。ここはどこ?」と自問していたら、こっちに雀が近づいて来た。
なんと、その雀は歌をうたい狂ったように踊って(跳ねて)いた。
「チュン。チュン。はあ~。らっせーら。らっせいら。らせらせ、らせーら。」と。
その雀が言うことには、ドンが死んだことを(津軽弁や古いギャグを交えて)伝えに来た者だという。
道明寺が下の世界を覗くと、テレビのドラマで観た昔話の風景のようだった。
その中には、自分と瓜二つのドン助や同級生の瓜二つのハナちゃん、ヤーミ、イート、ヨウカイ、カトッぺがいた。
みんながいる村では、ヌエという妖怪がいた。
ヌエとは、顔は鬼、身体は熊、虎の手や足をもち、何とシッポの先に大蛇の頭がついてあり、人を食べる恐ろしい妖怪のことだった。
ある時、ハナちゃんがヌエに攫われて、ドン助とヤーミがヌエを退治に行くことになるが、天界からドラマを観るように楽しんで鑑賞していた道明寺だったが、道明寺の体は消え、意識はドン助の体と同化していった。
ドン助とヤーミは、ハナちゃんを救出できたのか?恐ろしいヌエは退治できたのか?
稀代の悪女は死してなお
朔雲みう (さくもみう)
児童書・童話
「めでたく、また首をはねられてしまったわ」
稀代の悪女は処刑されました。
しかし、彼女には思惑があるようで……?
悪女聖女物語、第2弾♪
タイトルには2通りの意味を込めましたが、他にもあるかも……?
※ イラストは、親友の朝美智晴さまに描いていただきました。
青色のマグカップ
紅夢
児童書・童話
毎月の第一日曜日に開かれる蚤の市――“カーブーツセール”を練り歩くのが趣味の『私』は毎月必ずマグカップだけを見て歩く老人と知り合う。
彼はある思い出のマグカップを探していると話すが……
薄れていく“思い出”という宝物のお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる