ふとんおばけ

こぐまじゅんこ

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ふとんおばけ

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 ぼく、はるき。
 七月に五さいになった。
 ぼくは、いつも、おかあさんと、おとうさんと三人でならんでねる。
 きょうは、日曜日。
 おとうさんがおきてきたのにおかあさんは、ふとんにくるまったまま。
 ぼくは、おとうさんとあさごはんをたべた。
 おとうさんが、おかあさんをおこしにいった。
「うーん。なんだか、からだがだるいの」
 おかあさんが、小さな声でいう。
 おとうさんは、
「だいじょうぶ? きょうは、ゆっくりねてなよ」
というと、しんぶんをよみはじめた。
 ぼくは、おかあさんのそばにいく。
 おかあさんは、ふとんにくるまってねている。

 ぼくは、気がついた。
 これは、ふとんおばけのしわざだ。
 このあいだ、ぼくが、おきられなかったとき、おかあさん言ってたんだ。
「あさ、おきられないときは、ふとんおばけが、くっついているんだよ」
って。
(おかあさんを、たすけなきゃ!)

 でも、まてよ。
 ふとんおばけって、どうやってたいじしたらいいんだろう?

 ふとんをはがせばいいのかな?
 ぼくは、ふとんをはがそうとした。
 ふとんは、ぴったりおかあさんにくっついて、びくともしない。
 ふとんを、こちょこちょ、くすぐってみた。
 すると、こんどは、くるんとまきついて、おかあさんをつつんでしまった。
 ぼくが、いろいろがんばっているのに、おかあさんは、ふとんおばけにくっつかれたままだ。
 ぼくは、なんとかして、ふとんおばけをやっつけようと、ふとんをたたいたり、ふんづけたりしていた。
「ふとんおばけめ、でてこいよ。ぼくが、やっつけてやる!」

 しばらくして、おかあさんが、がばっと、ふとんをはねのけた。
「はるくん、がんばってくれてありがとう。ふとんおばけが小さくなったみたい。さぁ、もう二度とふとんおばけがこないようにたいじしようね」
「おかあさん、たいじのしかた、しってるの?」
「はるくんには、おしえてなかったけど、ふとんおばけは、おひさまによわいのよ。だから、おひさまに、ふとんをほしちゃおう!」

 おかあさんは、ベランダにでると、ふとんをほした。
 ふとんたたきで、パンパンパン。
「いてて」
 声が聞こえて、真っ白いふとんおばけは、空の上に、ひゅーっと、にげていったように思えた。

「もうこれで、だいじょうぶ」
 おかあさんは、うれしそうにわらうと、ぼくのあたまをなでてくれた。
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