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第一章 学園生活
第五話 実力検査②
しおりを挟むこれは、実体じゃない…!
そう気付いた俺は、即座に観察を止め、行動に移った。
もう、ほとんどのクラスメートがやられてしまっている。
残っているのは3人か。
まあいい。
どうせ、俺が殺るんだから。
俺は、3人の横を歩いて通り過ぎようとすると、
「…!?止めといた方がいいよ…!この人、強すぎる…!」
と、止められたが、無視して、通り過ぎたタイミングで加速した。
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槍笠晴兔は、唖然としていた。
何故なら横を通り過ぎた、人が、急に、いなくなったのだ。
そして、やっと先生の前に立っていると分かり安堵したのだが、よく見てみると、先生の腹に彼の手刀が、突き刺さり、腹を突き破っているところだったので、一気に、頭が真っ白になった。
* * * *
(あり得ない…!)
多々良はそう思った。
何故なら、彼は、寸前まで歩いていたのにも関わらず、いきなり消え、そして、目の前に現れたと思ったときには、既に、彼の手刀が突き刺さっていたからである。
と言うより、加速にしては、速すぎるのだ。
いくら、加速の術式が得意でも、ゼロスピードから、トップスピードに加速するのは、無理なのだ。
何故なら、人は、何かしらの動作を行う時、必ず、初速と言うものが必要だからだ。
初速を必要としないのならば、つまり、重力も慣性もあったものじゃないと言うことだ。
そして、多々良は、何故こんな化物が、このE組にいるのだろうと、考えるのだった。
* * * * * *
ふー。
意外と、殺ってしまうのは楽だった。
ま、実体じゃないし、問題ないしいっかー。
そんなこんなで、実力検査は終わったのだった。
まぁ、後で、先生の、口止めと、起きていた3人の口止めも、忘れずに、行ったのだが。
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帰りの時間、何故か、生徒会室に呼び出されていた。
「それで、なんのご用でしょうか?泡沫会長」
そう、返すと、
「ここでは、お姉ちゃんで良いよ?りーん♪」
「分かった。澪姉、まさかとは思うけど、俺を生徒会に入れようとしてないか?」
すると、あからさまに、不自然な挙動になり、首を振る。
図星だこれー。
どうして、こういつも分かりきった事を隠そうとしているのか、知らないが、生徒会については面倒なので、拒否っておく。
「生徒会なんて面倒だし、俺はやらないよ?」
その言葉を聞いた姉さんは、途端に泣き出し、抱きついて来ると言うカオスな状況になりながら、2日目がおわったのだった。
――――後日談――――
結局、俺は、生徒会に入ることになった。
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