黒の陰陽師

文月くー

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第一章 学園生活

第三十二話 燐対聖

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『……━━第二試合を始めないといけない時間だー!という事で!準決勝第二試合、東ゲート、学園の天使と名高い銀聖しろがねひじりー!!』

キャャャャャャャャャャャャ!!ワァァァァァァァァァァァ!!ヤベー!!カワイー!!

『そして!西ゲート、伏黒燐ー!!』

ウーン、ツヨイノアノヒト??カッコイイケド。

『どよめいているようだが!早速始めよう!さぁ!今ゴングが鳴ったー!!』



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「悪いけど、ここで、君には負けて貰わないといけないんだ。と言うか、私の方が強いと思うしね?」

めっちゃ辛口じゃん…!!

「辛口ですね、先~輩。」ニヤリ

「はぁ?」プチッ

ちょっとからかっただけで、キレんのかよー。
全然天使でも何度もねぇじゃーん。

「もういい。殺す。」

札を出して詠唱の準備をしている。
ちょ、ちょっとこの子危ないんですけど!?

『神々しく輝く聖なる光よともしびよ。その燦然たる光をもたらす原初の力よ。その姿を表せ。』「祓え『打衝双槌うちつきのそうづち』」 

なんであなたまで、魔刀持ってるんすか!?
もう突っ込んできてるし!
これじゃ、十禍将のあのバカと変わらないな。

「死ねッ!」

振り下ろされる刀を見ながら、

「…『絶』。」

その瞬間、聖の攻撃が弾かれた。

「なッ…?!」

「魔刀を使うのはまだ早いですよ?先輩。」

使えたところで勝てる訳じゃないけどなー。
さて、先輩の攻撃は終わったし、

「次は、俺の番、ですよね?」ニタァ

「…ッ?!」ゾクッ

答えを聞く前に動き始める。

列絶滅弾れつぜつめつだん

俺の下から放たれる六発の弾。

「くッ!!」

必死に防いでいるが、それはただの布石だ。
俺は加速して、聖を倒し、瞬間的に創り出した刀を頭の横に突き立てた。

「えっ…?」

「終わりですよ。先輩」

 

『そこまでー!』

ワァァァァァァァァァァァ!! 

「…な、何をしたの…?いつ刀を出したの…?」

「わからなかったですか?それは、自分で考えてください。」


『とてつもないものを目にしてしまった気がしてならないのだが!晴明様、解説のほどよろしくお願いします!』

『はーい、今の攻撃は、この学園の先生でも出来ないような、まさに神業だったねー。まず凄いのは、加速した瞬間に最速へと至っていたところだろうね。』

ザワザワ。エ?エ?

『人は誰しも、初速というものが必要になるんだけど、彼の場合そんなもの関係ない見たいで、まるで時間が飛んでるような感覚に陥らせるんだよ。』

バ,バケモノダ…。コレガジュウニテンヨク…!

『次に、呪符を使わずに、それも一瞬で創り出した刀だけど、その硬度と密度が半端じゃないねー。さらに、的確に顔の皮一枚横に刀を突き刺す正確さ、すごいの一言だね。』

『ありがとうございました!次にいきたいところだが!ここで、一回、休憩タイムを挟むぜー!』

いよいよ黄烙未来との戦いが近づいていくのだった。

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