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待ち人のキツネ曰く
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“成り損ない”くんを図書館に連れて行き、ここで大人しくするんだよ、と言い含める。
少年姿でコクリと僕、キツネに頷いた。
あずかる際に爺に「この街で生まれた至上者の、成り損ない」と言われた。腕を組み「ナルホドわかった」と返事をすると爺にため息をつかれた。
拗ねた顔したみたいで、爺に嗤いながら謝られる。
爺に言われるままに図書館に置いてきたけれど、大丈夫かな。と公園で心配していたら、テンセー少女に見つかってしまう。
「久しぶりね」
え、誰だっけ?
「×××××よ、名乗ったでしょう」
あぁ、特殊部隊さん。
「……この世界に転生した意味を理解したの」
そうなんだ、おめでとう。
「アレを倒すにはまず、力が必要だわ」
少女は指を真上に差しながら、もう片方に力を込めている。
「力を奪うしかないの。だからアナタには恨みはなけれど、その覚悟のなさを……」
手に込めた少女が僕に殴り掛かってくる。ぽふ、と可愛らしい音のするパンチ。
「そんな、全力よ。せめて痛みのない様に……、何故?」
お腹空いたから、帰るね。お迎えもいかないといけないし。
バイバイと手を振った。
少年姿でコクリと僕、キツネに頷いた。
あずかる際に爺に「この街で生まれた至上者の、成り損ない」と言われた。腕を組み「ナルホドわかった」と返事をすると爺にため息をつかれた。
拗ねた顔したみたいで、爺に嗤いながら謝られる。
爺に言われるままに図書館に置いてきたけれど、大丈夫かな。と公園で心配していたら、テンセー少女に見つかってしまう。
「久しぶりね」
え、誰だっけ?
「×××××よ、名乗ったでしょう」
あぁ、特殊部隊さん。
「……この世界に転生した意味を理解したの」
そうなんだ、おめでとう。
「アレを倒すにはまず、力が必要だわ」
少女は指を真上に差しながら、もう片方に力を込めている。
「力を奪うしかないの。だからアナタには恨みはなけれど、その覚悟のなさを……」
手に込めた少女が僕に殴り掛かってくる。ぽふ、と可愛らしい音のするパンチ。
「そんな、全力よ。せめて痛みのない様に……、何故?」
お腹空いたから、帰るね。お迎えもいかないといけないし。
バイバイと手を振った。
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