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お迎え
しおりを挟むそして次の日も、いつものように働いていると見慣れない隊服をした兵達が居るのに気がついた。
「どうしたんだろう」
不思議に思いながらも、仕事を続けようとすると屋敷の方から領主様が走ってくるのが見えた。
「ローイーくーん!」
お腹を揺らせながら走ってくる。
ろ、ロイくんっ?!
「さぁさぁロイくん、こちらへ来なさい」
「え、あの…」
領主様に連れられるがまま、屋敷の中へと入っていった。
「この子がロイです。ロイくん、こちらは王宮の騎士様達だ。」
「君がロイか?」
見ると、燃えるような赤い髪に赤い目をしたガタイのいい男の人が尋ねる。
「はい」
「身寄りがなく、5歳の時にここへ引き取られたと聞いたがそれまではどこに?」
「えっと、記憶がなくて。僕が覚えているのは5歳の時にこのお屋敷に来た…という所からで。」
「そうか」
その後、しばらく俺をじっと見つめると確信したような顔になり他の騎士たちに頷く。
「やはり、間違いないようだ」
そう言うと、今度は領主様に顔を向ける。
「領主、この子は我々王宮騎士団が引き取らせてもらう」
その言葉に、僕も領主様も驚く。
「騎士様、それはどういう事で?」
領主様が尋ねると、赤髪の騎士様は少し考えるような仕草をして口を開く。
「こかでは少し…。事が落ち着いたらお教えしよう。とにかくこの子は預かる」
その言葉に、渋々ながらに領主様が頷く。
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