【第一部完結】天寿を全うした俺は呪われた英雄のため悪役に転生します

バナナ男さん

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第五十一章

1554 いるな、そういう人……

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(リーフ)

タレ目でニヤついた顔が特徴的な……前世で言えばホストにいそうな感じの顔と雰囲気を持つ男性だ。

クラーク君とアゼリアちゃんの髪色に非常によく似た長い髪を持っている事、そして顔の形自体がなんとなくクラーク君に似ている事から、多分父親?なんじゃないかと思われる。


あれがクラーク君とアゼリアちゃんの父親……?


それを理解すると、今までアゼリアちゃんから聞いた父親像を思い出し、ボッ!と怒りの炎に燃えた。


今直ぐ殴ってやりたい。しかし……今は我慢……我慢んんん~……。


直ぐに走り出しそうになっている自分の足をペチンと叩きどうにか平静を装っていると、そんなチャラパパさんの後ろ、アゼリアちゃん達より更に後ろに一人の女性がいるのが見えて、あれ?と首を傾げる。


オレンジ色っぽい髪に、どちらかというと可愛い系の顔をした女性……。
立ち位置的にレイモンド家の人間……しかし、立ち位置が少々おかしいような??


チラッとその女性をしっかり観察すると、幼い感じの顔立ちをしているが、恐らく三十は越えていると思われる雰囲気をしている。


年齢的には、多分クラークママさんじゃないかな~?


そう思ったのだが……それなら旦那さんかつ当主であるチャラパパさんの隣にいないとおかしい。

それに、視線を下に下げすっかり意気消沈している姿と、すっかり喜びに興奮しているチャラパパさんとは随分と対称的で、ちぐはぐさを感じた。


「????」


こちらはアゼリアちゃんから聞いた様な、『意地悪な継母』のイメージが伝わらず、首を傾げるばかり。

それに気付いたアゼリアちゃんやクラーク君も、なんとなく気にしてはいる感じを受けたが……ペラペラと話を始めたチャラパパさんへ、全意識は移っていった様だ。


「我がレイモンド家からは、Sランクモンスターの素材の一部の譲渡権、更に国からの優秀な魔法使いの定期派遣、更に爵位も一段上げて頂きたい!
後は────……。」


ベラベラベラベラ~!!!

とにかく出るわ出るわ、欲望の塊の様な要求達が……!


スーパーの試食コーナーで、『全部俺のモノだ!』と宣言し、全ての試食物を抱え込んで平らげて、挙句の果てには何も買わずに店を出た人を見る様な感じ!


ああああ~……!!他人の子なのに恥ずかしい!!


オジさんは目元を覆い恥ずかしさに首を振ったが、ニコラ王のクスクスと笑う声により、その声は止まった。


「フフッ、私とした事が……。済まなかったな、勘違いさせてしまって。
、望みを述べよ!」

「────はっ!」


チャラパパさんを押しのけ前に出たのは、白髪と顎ヒゲを生やしたやたら強そうなお爺さんで、纏う空気からも相当の実力者である事が伺える人物であった。


当主???」


はて??と現状を理解するのに少し戸惑ったが、ドルトンの名前に覚えがあったので、なるほど!と理解する。

あれが恐らくはレイモンド家の先代……クラーク君の祖父に当たる人だ!


「…………はいっ?」


チャラパパは、ドルトンさんのご登場にポカンと口を開け、呆気に取られている。

その事から、もしかして当主交代は知らされていなかったのだと予想した。

そしてそれは合っていた様で、みるみる内にチャラパパさんの顔は怒りに真っ赤になっていき、とうとう怒鳴り散らす。


「なっ、なっ、なっ!!とっくに引退したアンタが新当主??
ふざけるな!!そんな事、一言も聞いてないぞ!!!」


「……フッ。貴族たるもの、国の大事の際は率先して戦う義務と責任があるのだよ。
そんな事も知らずに戦いを放棄しおめおめと逃げた男に、その座は重かろう。
よって、その座は国に返還し新たな当主を立てるという決定が下されたと、屋敷の方には散々連絡が行っていたのだがな?
随分と留守が多かったと聞いている。
全ての仕事を放棄し、一体どこで何をしていたのだ?
その間の仕事は全て私とクラーク、そしてアゼリアが分担して片付けたのだぞ?」


「あ……う……そ、それは……。」


汗を掻き口ごもる姿から、多分仕事を全て放って遊び呆けていたに違いない。

いい大人が、子どもと老人に仕事を押し付けて遊ぶなど……。

グングンと俺の中でチャラパパのイメージがダウンしていく。


チャラパパからゴミパパに大出世だ!


一人でプンプン!と怒っていると、ニコラ王がゴミパパにトドメを刺した。


「ロイド、貴公は既にレイモンド家の籍から外れ、元の男爵家に爵位が戻されている。
しかし、その男爵家も既に潰れているため、現在の身分は直径の血筋であるローズの婿という立場にぶら下がっている状態だ。」

「そ……そんな……っ!」


ゴミパパさんのロイドは、ヨロっ……とよろけながら後ろに下がり、大きく震えだした。

すると、ドルトンさんはそんなロイドに目もくれず、ニコラ王に向かって望みを口にする。

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