【完結】もしかして俺の人生って詰んでるかもしれない

社会人編

１４ 流されどんぶらこ

「────っ！！い、嫌だからなっ！！ほ、ホントに！！」

「ハイハイ。分かってる分かってる。少しづつって約束だもんね。」

窪みの辺りをヌルヌルと泡で滑るソレが心底恐ろしい！
恐怖にブルブルと震えていると、翔はそのまま俺のモノに向かって自分のモノを重ねて擦り付けてきた。

ヌルヌル…………グチッ……。

────ズッ……ズッ……ズッ……。

その動きはどんどん早くなっていき、それと同時に階段を駆け上がる様な……どうにもできない快感に襲われる。

「……はっ……源のも……ヌルヌルじゃん……。────ハハッ、もういきそ……。」

「────っ～～～っ……！！」

耳元で囁かれそれにもゾクゾクとすると、その直後に襲われた強すぎる快感によって一瞬意識は吹っ飛び、そのまま思考は真っ白に……。

お、俺イッて……？？？

その余韻で放心している間に、翔もイった様だ。
体を震わせながら俺の口を塞ぐ様にキスをしてきて、更にグリグリと下半身を強く擦り付けてきた。

「────はっ……。何コレ……？めちゃくちゃ気持ちいい。最高……。────ん～……源、もう一回してもいい？」

「ん……はっ……はっ……あ？？」

目の前には、本当に幸せそうに微笑む翔の顔。
俺は、腹あたりについている生暖かい液体の存在を感じながら、ハァハァと息も絶え絶えに短い息を吐き出す。

それを了承ととったのか……翔は俺の体を優しく触りだし、またさっきの物凄い感覚を無理やり引き摺り出そうとしてきた。
しかもタチが悪い事に、さっき俺が強く反応した場所ばかりを重点的に狙いながら。

「……ちょっ……も……む、無理だからっ！！無理無理無理────っ！！！！」

「あ～……もう、可愛い、可愛い、可愛い。何だよ、コレ。」

いや、お前がナニ！？

翔は半分意識がないんじゃないかと心配になるくらい、その行為に夢中で……多分俺の声は全く聞こえてない様だ。
結局その後翔はお風呂場でしこたま出した後は、ベッドへ移動してまたその行為を開始した。
どんどん激しくなっていく行為に最後は気絶してしまったが、翔の方はその後もひたすら俺の体を使っていたらしい。

朝起きたら身体中の皮膚がヒリヒリして痛かったから。


◇◇◇◇

「……なんか、根本変わったよな……。」

「はぁ？？」

昼休み────同期のアズマが訝しげな目をしながらお弁当を広げた俺に言ってきた。

「……いや、なんも変わってねぇよ。」

「い～や！変わったね！前はそんなお洒落なんてしてなかったじゃねぇ～か！」

ビシッ！と俺のスーツや時計、更には通勤用バックを順番に指さしていき、最後は顔を近づけクンクン！と匂いまで嗅いでくる。

「……気持ち悪いヤツだな～。匂いとか嗅ぐなよ。」

しっ！しっ！と祓うように手を振りアズマを遠ざけるが、ジト～とした目で睨まれた。

「匂いもなんか高貴な感じの匂いするし……なにより持っているモノがなんかめちゃくちゃ高いヤツだろ、それ！
あきらかに近所のデパートとかに売ってるヤツじゃねぇじゃん！」

「……あ、う……うん……。」

気まずさから下を向いてしまった俺は、なんとなく自分の腕に巻かれている腕時計を見下ろす。
スーツも腕時計もバックも……なんなら履いているパンツですら、全部翔から買い与えられたモノだ。

最初に好きだと告白され、更に少しづつ慣れていく事を約束させられてから、部屋には毎日の様に包装されたプレゼントみたいなモノが積まれている。

「これもこれもあれも……全部似合うと思って買っちゃった。」

「…………。」

その光景は、まるで海外の映画に出てくるクリスマス風景の様。
子供たちのために用意された沢山のプレゼント、多分ここにクリスマスツリーがあれば、まんまそれ。
見上げる様なプレゼントを無言で見上げていると、翔は後ろから覆いかぶさる様に抱きしめてきて……目の前にぴらッとフリルがついたTバック？パンツを見せてきた。

「今日はコレ着てよ。お尻は丸見えになっちゃうけど、前はちゃんと隠れるよ。
おそろいのブラジャーも作らせたから着けてね。」

「…………。」

震える手でそれを受け取ると、布の面積を確かめる様に手でゴソゴソと触ってみたが……どうみてもフリルがちょっとついた紐だ。
しかも追加で渡されたおそろいのブラジャーにいたっては、５００円玉くらいの布が２個、紐で繋がったただの布で乳首がやっと隠れるくらいしかない。

……全裸の方がマシ。

そう答えを出して突き返そうとしたが、あっという間に裸に剥かれ、習慣化しているお風呂での触りっこタイムに入られてしまえばもう何も言えない。

「……っ……あ……っ！！」

「源って随分敏感になっちゃったよね。才能あったんじゃない？……エッロ……最高……。」

翔のテクニックは日々恐ろしい程のスピードで進化していった。
口を塞がれ、乳首を触られ、下にゴリゴリと翔のモノを擦り付けられると……頭はあっという間に馬鹿になる