姑が勝手に連れてきた第二夫人が身籠ったようですが、夫は恐らく……

泉花ゆき

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蘭珠ランジュ視点>

連花リェンホアが懐妊したという報告を朝食の席で聞いて数日後。

義母の部屋に呼び出された蘭珠ランジュは……義母に直接話を聞く前から、何故呼び出されたのかについて薄々勘付いていました。

「……離縁、ですか」

ですので、いざ部屋に入ってから離縁そうだと言われた時も、さしたる動揺はなく……
むしろ、やっとこれで無益な結婚生活が終わる……と、そう感じたほどでした。

(……本当に無駄な日々を過ごしてしまったわ……)

蘭珠ランジュが名門凌家に嫁いで何をしたかといえば、ただ婚姻相手から引き裂かれ、義母の嫌味を聞き……
そして何の承諾も得ないまま第二夫人が来て、そして妊娠したのだと朗らかに告げられたのみです。

年若い令嬢と言えど、婚姻したところから送り返されることは不名誉には違いありません。
子爵家に出戻るということも、いくらか問題をはらんでいそうな雰囲気はあるのですが……

(だとしても、こんなところに居るよりはマシな気しかしないもの)

そんな思惑で、蘭珠ランジュはただただ義母の話を、無表情でいて聞き流しているような有様でした。

(それにしても、名門凌である義父へ話は行っているのかしら……?)

ふと、そんな疑問が蘭珠ランジュの頭に過りましたが。
名門凌が国の中央で執務を行っている今、名門凌家を取り仕切っているのは義母である名門凌夫人。

それが変わるわけではないのですし、世継ぎが誕生するかもしれない事態です。
義母の言う通り、業績の傾きかけている商家との縁がマイナスにしかならない……そう判断されても、仕方のないことかもしれません。
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