まねをしてくる令嬢に婚約者を取られたので、偽りの情報で破滅させます

泉花ゆき

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「嫌がらせ……私が、彼女にですか?」

あまりの言いがかりに、頭の中が真っ白になりました。
……メアリィ様とこの学園で過ごすにつれ、困っていたのは私の方だったからです。

彼女は私の持ち物をいつもいつも真似してきました。
職人に仕立てさせたドレス、母から譲り受けたブローチ、さらには歩き方や身のこなし方まで。

同じ夜会で髪型からアクセサリーからドレスから……すべてが被ってしまうというのは、他に参加された方々からしても気を遣われてしまうような有り様で。

母から譲られたブローチはアンティークのものだったのに、彼女はそれを古物商に大枚をはたいて同じ年代の、かなり似通ったものを探し出したのだと聞いています。

……社交界では流行があり、ある高貴な方が身に付けていたものを皆が買い求めて流行りになる、なんていうことは珍しくはありません。

けれども私はそのように、大きな影響を持つような令嬢ではなく。
そして彼女の場合は、頭から爪先までを私と同じ姿にするものですから……

『メアリィ様……あまり特定の方を模し過ぎている格好は、お控えになった方が……』

『えっ……何のことです?』

『……あなたの姿、どう見ても……一人の令嬢を意識し過ぎてるのではなくて……?』

見かねた私の友人がやんわりと注意をした時……彼女はみるみるうちに悲しそうに泣き出しました。

『あ、あたしそんなつもり……憧れているだけなんですっ……セレスティーヌ様が素敵な方だからぁ……っ』

伝えた友人は、私の名を出したわけではなかったのだけれど。
そうして号泣する彼女を前にして、慰める者が殺到し……その場は有耶無耶になってしまったのだそう。

友人は他の方にさんざん非難された後で、私の元を訪ねてきた。

『その時にあなたセレスティーヌの名前が出たのよ!私は誰のことだなんて言っていないわ……これこそが、メアリィ様があなたを真似しているという何よりの証拠ではないの!?』

……そう言って、憤慨したように教えてくれたのだった。

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