99 / 99
第6章 呉との闘い
98 黒武者、黒妖
しおりを挟む
魔法の衝撃によって、土煙が辺りを包み込んだ。
「や、やったか?」
完全なる負けフラグでボケてみるが、当然誰も反応してくれない。皆固唾を飲んで1点を見つめている。俺もおとなしく見守ることにする。
土煙が収まったとき、そいつは粛然とたたずんでいた。
――黒武者。
第一印象で誰もがそう思うであろう、出で立ちだ。
全身黒の甲冑に身を包んでいるが、動きやすさを重視しているのか、最低限の防具のみ。背はかなり高いが、鎧の袖から覗く腕を見れば、痩身だということが分かる。
右手に鉄扇を持ち、片手は後ろに組んでいる。そしてなにより目を引くのは顔に付けた《翁》の能面だ。
「お初にお目にかかります。我が主人」
「主人というのは僕のことでいいんですね?」
「もちろんでございます。主人様のお名前を伺っても?」
「巧魔といいます」
「巧魔様。・・・・・・我が主人に相応しい魔力を有しておられる。私の名は黒妖。以後お見知り置きを」
黒妖はそう言うと、俺に笑顔を向ける。
(うーん、なんというかうさんくさい奴だな。なんでおれの英霊の箱は一癖あるやつしか呼ばないんだろう・・・・・・)
「なんかうさんくさいやつじゃのう」
「こら鈴音! 俺がせっかく言わないでおいたのに!」
俺ははっとして黒妖の顔を覗き込む。
黒妖は依然としてにこにことしたままだ。それが余計に恐怖を増長させる。
鈴音は背中に氷でも入れられたように、びくんと総毛立った。
「分かる! ワシには分かる! こいつ絶対何か企みよるぞ! あるじ、こいつを送り返せ!」
「やめなさい! せっかくお越し頂いたんだから! ごめんなさい黒妖さん、こいつには後で言っておきますから」
「主人、私めの事は黒妖、とお呼び下さい。無理もありません、何の僥倖も無い私ごとき、当然の扱いでございます。――しかし」
黒妖は鉄扇を開いて顔を半分覆う。残りの瞳がねっとりと鈴音を見据えた。
「何のチャンスも与えられず、要望だけでいたずらに不当なご判断を下されるのはいかがな物かと存じます。もし、主人様の亡命例に対し、私の働きに不足が無ければ、その不当なご判断を改めて頂く必要がある。――そうですね、鈴音様とやら?」
「――ぐっ」
鈴音は猫の姿に変わると、ひらりと俺の背中に乗って黒妖の視線から逃れた。
「ワシはどうにもこいつが苦手じゃ。あとはあるじに任すぞ」
うーん、どうやら鈴音と黒妖の第一印象はお互いに最悪のようだ。
「黒妖さ・・・・・・いや、黒妖。僕は君を不当に扱ったりはしないよ」
「もったいなきお言葉を頂き、光栄にございます。して、私めをお作りになられたのには理由が御座いましょう?」
「ああ、そうだね。今は一刻を争う事態なんだ」
「なんなりとご命令を。主人様のお役に立てるゴーレムであることを証明致しましょう」
「うん、期待してるよ。それでさっそくお願いなんだけど――」
俺は乙葉が居なくなったこと、今の俺の力では調べきれないことをかいつまんで説明した。
「なるほど。そこで私めをお作りになったと」
「どうだい、いけそう?」
「そうですね・・・・・・それではこんな方法でどうでしょう」
ジャキッっと音が響く。
黒妖が右手にもった鉄扇を開いた音だ。その鉄扇を地面に向かって大きく振るうと、土煙が舞い上がった。
するとその土煙が墨汁でも差したかのようににじみ出し、それぞれが意思を持ったかのように羽ばたき出した。
「これは・・・・・・蝶?」
「左様。我が魔力で生み出された眷属に御座います」
気がつけば、俺たちは真っ黒な蝶に取り囲まれていた。
「なんじゃこれは」
鈴音が驚きを隠せない様子でそうつぶやいた。
また、千春さんも同様に驚いている様子だった。
「ゴーレムがゴーレムを召還? しかも、実態を持たない、魔力そのものに近いゴーレムだなんて。ゴーレムは土を媒介に生み出されるもの。実現不可能です」
「いや、これはれっきとしたゴーレムですよ」
俺はそう断言した。
「どういうことなのです?」
「さっき黒妖が鉄扇を使って起こした土煙。その土煙に魔力が込められていた。土煙一粒一粒にね」
「ご明察。さすがは我が主人様で御座います。この蝶は土煙を媒体に作られた微少なゴーレムです」
「こ、これ一つ一つがゴーレム?」
千春さんは空一面に羽ばたく黒い蝶を見渡している。
(しかし、何につかうんだろう。見たところ、戦闘能力は皆無だ。粒子化された魔力で形作られた蝶は、防御力なんて紙レベル。戦闘には使えなさそうだし・・・・・・コン先生、何か分かります?)
《蝶型ゴーレムそれぞれと黒妖に魔力の繋がりがあります。情報伝達経路かと推察されます》
「なるほど、つまり索敵用ゴーレムって訳か」
「そこまでおわかりになるとは。主人様の仰るとおり、これらは乙葉様を索敵する為の《目》で御座います。そちらにある――」
黒妖は乙葉が飛び立ったであろう、えぐれた大地を鉄扇で指し示す。
「乙葉様の魔力の残滓を蝶達に記憶させ、四方八方を探索させます」
「どのくらいで乙葉を見つけられそうかな?」
「10日あれば」
「うん、分かった。じゃあよろしく頼むよ」
「かしこまりました。では早速――」
黒妖が扇子を振り上げると、近くでホバリングしていた蝶々が散り散りになっていった。
「それでは、吉報有り次第参上つかまつります故・・・・・・」
黒妖はそう言い残し、足元に出現させた魔方陣の中へと消えていった。
「や、やったか?」
完全なる負けフラグでボケてみるが、当然誰も反応してくれない。皆固唾を飲んで1点を見つめている。俺もおとなしく見守ることにする。
土煙が収まったとき、そいつは粛然とたたずんでいた。
――黒武者。
第一印象で誰もがそう思うであろう、出で立ちだ。
全身黒の甲冑に身を包んでいるが、動きやすさを重視しているのか、最低限の防具のみ。背はかなり高いが、鎧の袖から覗く腕を見れば、痩身だということが分かる。
右手に鉄扇を持ち、片手は後ろに組んでいる。そしてなにより目を引くのは顔に付けた《翁》の能面だ。
「お初にお目にかかります。我が主人」
「主人というのは僕のことでいいんですね?」
「もちろんでございます。主人様のお名前を伺っても?」
「巧魔といいます」
「巧魔様。・・・・・・我が主人に相応しい魔力を有しておられる。私の名は黒妖。以後お見知り置きを」
黒妖はそう言うと、俺に笑顔を向ける。
(うーん、なんというかうさんくさい奴だな。なんでおれの英霊の箱は一癖あるやつしか呼ばないんだろう・・・・・・)
「なんかうさんくさいやつじゃのう」
「こら鈴音! 俺がせっかく言わないでおいたのに!」
俺ははっとして黒妖の顔を覗き込む。
黒妖は依然としてにこにことしたままだ。それが余計に恐怖を増長させる。
鈴音は背中に氷でも入れられたように、びくんと総毛立った。
「分かる! ワシには分かる! こいつ絶対何か企みよるぞ! あるじ、こいつを送り返せ!」
「やめなさい! せっかくお越し頂いたんだから! ごめんなさい黒妖さん、こいつには後で言っておきますから」
「主人、私めの事は黒妖、とお呼び下さい。無理もありません、何の僥倖も無い私ごとき、当然の扱いでございます。――しかし」
黒妖は鉄扇を開いて顔を半分覆う。残りの瞳がねっとりと鈴音を見据えた。
「何のチャンスも与えられず、要望だけでいたずらに不当なご判断を下されるのはいかがな物かと存じます。もし、主人様の亡命例に対し、私の働きに不足が無ければ、その不当なご判断を改めて頂く必要がある。――そうですね、鈴音様とやら?」
「――ぐっ」
鈴音は猫の姿に変わると、ひらりと俺の背中に乗って黒妖の視線から逃れた。
「ワシはどうにもこいつが苦手じゃ。あとはあるじに任すぞ」
うーん、どうやら鈴音と黒妖の第一印象はお互いに最悪のようだ。
「黒妖さ・・・・・・いや、黒妖。僕は君を不当に扱ったりはしないよ」
「もったいなきお言葉を頂き、光栄にございます。して、私めをお作りになられたのには理由が御座いましょう?」
「ああ、そうだね。今は一刻を争う事態なんだ」
「なんなりとご命令を。主人様のお役に立てるゴーレムであることを証明致しましょう」
「うん、期待してるよ。それでさっそくお願いなんだけど――」
俺は乙葉が居なくなったこと、今の俺の力では調べきれないことをかいつまんで説明した。
「なるほど。そこで私めをお作りになったと」
「どうだい、いけそう?」
「そうですね・・・・・・それではこんな方法でどうでしょう」
ジャキッっと音が響く。
黒妖が右手にもった鉄扇を開いた音だ。その鉄扇を地面に向かって大きく振るうと、土煙が舞い上がった。
するとその土煙が墨汁でも差したかのようににじみ出し、それぞれが意思を持ったかのように羽ばたき出した。
「これは・・・・・・蝶?」
「左様。我が魔力で生み出された眷属に御座います」
気がつけば、俺たちは真っ黒な蝶に取り囲まれていた。
「なんじゃこれは」
鈴音が驚きを隠せない様子でそうつぶやいた。
また、千春さんも同様に驚いている様子だった。
「ゴーレムがゴーレムを召還? しかも、実態を持たない、魔力そのものに近いゴーレムだなんて。ゴーレムは土を媒介に生み出されるもの。実現不可能です」
「いや、これはれっきとしたゴーレムですよ」
俺はそう断言した。
「どういうことなのです?」
「さっき黒妖が鉄扇を使って起こした土煙。その土煙に魔力が込められていた。土煙一粒一粒にね」
「ご明察。さすがは我が主人様で御座います。この蝶は土煙を媒体に作られた微少なゴーレムです」
「こ、これ一つ一つがゴーレム?」
千春さんは空一面に羽ばたく黒い蝶を見渡している。
(しかし、何につかうんだろう。見たところ、戦闘能力は皆無だ。粒子化された魔力で形作られた蝶は、防御力なんて紙レベル。戦闘には使えなさそうだし・・・・・・コン先生、何か分かります?)
《蝶型ゴーレムそれぞれと黒妖に魔力の繋がりがあります。情報伝達経路かと推察されます》
「なるほど、つまり索敵用ゴーレムって訳か」
「そこまでおわかりになるとは。主人様の仰るとおり、これらは乙葉様を索敵する為の《目》で御座います。そちらにある――」
黒妖は乙葉が飛び立ったであろう、えぐれた大地を鉄扇で指し示す。
「乙葉様の魔力の残滓を蝶達に記憶させ、四方八方を探索させます」
「どのくらいで乙葉を見つけられそうかな?」
「10日あれば」
「うん、分かった。じゃあよろしく頼むよ」
「かしこまりました。では早速――」
黒妖が扇子を振り上げると、近くでホバリングしていた蝶々が散り散りになっていった。
「それでは、吉報有り次第参上つかまつります故・・・・・・」
黒妖はそう言い残し、足元に出現させた魔方陣の中へと消えていった。
0
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(23件)
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
身寄りのない少女を引き取ったら有能すぎて困る(困らない)
長根 志遥
ファンタジー
命令を受けて自らを暗殺に来た、身寄りのない不思議な少女エミリスを引き取ることにした伯爵家四男のアティアス。
彼女は彼と旅に出るため魔法の練習を始めると、才能を一気に開花させる。
他人と違う容姿と、底なしの胃袋、そして絶大な魔力。メイドだった彼女は家事も万能。
超有能物件に見えて、実は時々へっぽこな彼女は、様々な事件に巻き込まれつつも彼の役に立とうと奮闘する。
そして、伯爵家領地を巡る争いの果てに、彼女は自分が何者なのかを知る――。
◆
「……って、そんなに堅苦しく書いても誰も読んでくれませんよ? アティアス様ー」
「あらすじってそういうもんだろ?」
「ダメです! ここはもっとシンプルに書かないと本編を読んでくれません!」
「じゃあ、エミーならどんな感じで書くんだ?」
「……そうですねぇ。これはアティアス様が私とイチャイチャしながら、事件を強引に力で解決していくってお話ですよ、みなさん」
「ストレートすぎだろ、それ……」
「分かりやすくていいじゃないですかー。不幸な生い立ちの私が幸せになるところを、是非是非読んでみてくださいね(はーと)」
◆HOTランキング最高2位、お気に入り1400↑ ありがとうございます!
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
底辺から始まった俺の異世界冒険物語!
ちかっぱ雪比呂
ファンタジー
40歳の真島光流(ましまみつる)は、ある日突然、他数人とともに異世界に召喚された。
しかし、彼自身は勇者召喚に巻き込まれた一般人にすぎず、ステータスも低かったため、利用価値がないと判断され、追放されてしまう。
おまけに、道を歩いているとチンピラに身ぐるみを剥がされる始末。いきなり異世界で路頭に迷う彼だったが、路上生活をしているらしき男、シオンと出会ったことで、少しだけ道が開けた。
漁れる残飯、眠れる舗道、そして裏ギルドで受けられる雑用仕事など――生きていく方法を、教えてくれたのだ。
この世界では『ミーツ』と名乗ることにし、安い賃金ながらも洗濯などの雑用をこなしていくうちに、金が貯まり余裕も生まれてきた。その頃、ミーツは気付く。自分の使っている魔法が、非常識なほどチートなことに――
少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
ラストアタック!〜御者のオッサン、棚ぼたで最強になる〜
KeyBow
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞
ディノッゾ、36歳。職業、馬車の御者。
諸国を旅するのを生き甲斐としながらも、その実態は、酒と女が好きで、いつかは楽して暮らしたいと願う、どこにでもいる平凡なオッサンだ。
そんな男が、ある日、傲慢なSランクパーティーが挑むドラゴンの討伐に、くじ引きによって理不尽な捨て駒として巻き込まれる。
捨て駒として先行させられたディノッゾの馬車。竜との遭遇地点として聞かされていた場所より、遥か手前でそれは起こった。天を覆う巨大な影―――ドラゴンの襲撃。馬車は木っ端微塵に砕け散り、ディノッゾは、同乗していたメイドの少女リリアと共に、死の淵へと叩き落された―――はずだった。
腕には、守るべきメイドの少女。
眼下には、Sランクパーティーさえも圧倒する、伝説のドラゴン。
―――それは、ただの不運な落下のはずだった。
崩れ落ちる崖から転落する際、杖代わりにしていただけの槍が、本当に、ただ偶然にも、ドラゴンのたった一つの弱点である『逆鱗』を貫いた。
その、あまりにも幸運な事故こそが、竜の命を絶つ『最後の一撃(ラストアタック)』となったことを、彼はまだ知らない。
死の淵から生還した彼が手に入れたのは、神の如き規格外の力と、彼を「師」と慕う、新たな仲間たちだった。
だが、その力の代償は、あまりにも大きい。
彼が何よりも愛していた“酒と女と気楽な旅”――
つまり平和で自堕落な生活そのものだった。
これは、英雄になるつもりのなかった「ただのオッサン」が、
守るべき者たちのため、そして亡き友との誓いのために、
いつしか、世界を救う伝説へと祭り上げられていく物語。
―――その勘違いと優しさが、やがて世界を揺るがす。
転生したら領主の息子だったので快適な暮らしのために知識チートを実践しました
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
不摂生が祟ったのか浴槽で溺死したブラック企業務めの社畜は、ステップド騎士家の長男エルに転生する。
不便な異世界で生活環境を改善するためにエルは知恵を絞る。
14万文字執筆済み。2025年8月25日~9月30日まで毎日7:10、12:10の一日二回更新。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
面白いです!また再開して欲しいです。
楽しく一気読みしてます。
豚助と契約した兎の名前は小夏?小春?
はじめ出てきたときは小夏だったのが次の話では小春になってます
一気読みありがとうございます!
名前間違いすみません、直しておきますね。
更新来たと思ったら
まさかのプロローグ落ち(笑)
わあ、言われると思ってたら本当に言われた笑笑
ごめんなさい、リハビリ期間中といいますか、ぶっちゃけ何を書いていたか忘れてしまったのでまずは改稿をしております。お待ちいただいていたのに誠に申し訳ないです。しばらくしたら最新話を更新しているかもしれませんので、どうぞ長い目でさらにお待ちいただけると幸いです。ごめんね!