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第105章

共鳴の波動

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戦場が一瞬静まり返った。それはレオンとアゾリウスが、ふたつの刺激的なエネルギーを放ち、お互いの力が交錯した瞬間だった。未知の領域で互いの力を見せつけ合いながら戦う二者の間で、異常な振動が発生し始めた。

それは互いの力が引き合い、同時に拒絶し合う矛盾したエネルギーだった。互いの力が干渉し合い、空間が歪むような異常現象を引き起こした。二者の力はそれぞれ独自のリズムを持ち、そしてそのリズムが同期し始める。

「何だ、これは...」レオンが低く呟いた。彼の中にある力が、自身の意志とは関係なく、アゾリウスの力と反応している。それは互いの力が共鳴し、新たな波動を生み出していた。

「これが共鳴...か。」アゾリウスもまた、同じ現象を感じ取り、静かに呟いた。

共鳴の波動は増幅し続け、そのエネルギーは戦場を揺らすほどになった。その中でレオンは、自身の中に秘めた新たな力が目覚める予感を感じた。それは新たな可能性を開く波動だった。

レオンは深呼吸し、自身の中の力に集中した。共鳴の波動が引き起こす可能性に対して、恐怖を感じることはなかった。むしろ、新たな力の覚醒を促す共鳴の波動を歓迎していた。

戦闘の流れが一変した。共鳴の波動の中で、レオンとアゾリウスは新たな戦闘の姿勢を取った。戦闘は力と力のぶつかり合いから、互いの力を引き出し合うようなものへと変化していった。

新たな力の覚醒を前に、レオンとアゾリウスの間には新たな緊張感が走った。それは新たな戦闘の始まりを予感させるもので、未知の領域での戦闘が新たな段階に突入することを示していた。

それぞれの力が引き出し合い、共鳴し合う。それが新たな戦闘の形だった。共鳴の波動が戦場を包み込み、新たな戦いの火蓋が切られた。

それは新たな力の覚醒を促し、戦闘の流れを変えていく共鳴の波動だった。
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