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第167章

混沌の渦

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新たな力と疑問を抱きつつ、レオンとユリウスは約束の地の深淵へと進む。そこには混沌の渦が広がり、二人を試す。

彼らの足元は不確かで、視界も霧に覆われている。唯一頼ることのできるのは、互いの存在と、手にした新たな力だけだ。一方で、その力が未知の危険を引き寄せていると感じてもいた。力は掌握しきれず、一方でそれがなければ前進できない。二人はそのジレンマに悩む。

深淵の先に広がる混沌の渦は、レオンとユリウスを試すかのように、彼らの疑問と不安を反映して膨張し続ける。暗闇から聞こえてくるは、彼らの疑問を反響させるかのような声。それは何かを問うような、しかし答えることのない声だ。

レオンはユリウスを見つめ、彼に問う。「お前は怖くないのか?」

ユリウスはゆっくりと頷いた。「怖い。だが、進まなければならない。力が未知の危険を引き寄せているかもしれないという不安はある。でも、その力がなければここまで来られなかっただろう。だから進むしかない。」

混沌の渦が彼らの前に広がる。しかし、彼らの覚悟もまた深まる。未知の危険に立ち向かい、新たな力と疑問を理解し、自分たちの道を切り開く。それが彼らの決意だ。

レオンとユリウスは、再び混沌の渦へと足を踏み入れる。新たな力と疑問を胸に、彼らは約束の地の深淵、混沌の渦に挑む。彼らの前に広がるのは、未知なる世界。だが、二人は決して振り返らない。二人は前へ進む。未知へ、そして新たなる未来へと。
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