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第四章: アニマンデス
第三話
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「私の名はノア。よろしく頼む」
コイツが神の子の一人か。正直言って、アナとは全然違う。アナより神々しく見える。初めて会ったとき、アナが自分のことを神って言ってたが、あの時は全く信じれなかった。でもノアに関しては違う。ちゃんと神っぽいぞコイツは。
「ありがとう、ハジメ。それに風の知らせと言うのは間違ってない。虫の知らせ、風の噂という言葉は聞いたことがあるが、風の知らせは聞いたことないって思っただろう。でも風は私の能力に大いに関係するからな」
うん?俺何も言ってないぞ。もしかして、動物の声だけじゃなくて人の声も聞こえるのか?
「あなたがアナか」
そう言いながらノアはアナに近付いた。そしてジッとアナの目を覗いた。
「これが何でも燃やす目か。意外と普通だ」
アナは警戒しているのか、後退りした。
「そう警戒しなくて良い。私はあなたの兄なんだから。まあ、初めて会うから無理もない」
「ノアさん。良かったら俺たちにあなたの能力を教えてくれませんか?」
俺が敬語を話せることに驚いてるのか、カンナとアナ、それに何故かアーロンの口まで開いていた。お前ら、俺に失礼すぎだろ。
「ノアでいい、ハジメ。それとすでに私の能力が何か気付いてるだろう?」
「ええ。動物の『声』が聞こえると聞いていますが、本当はそれ以外の『声』も聞こえるんでしょう?」
「ちょっと、どういうことそれ」
俺の言ったことにカンナが突っ込んで来た。
「何って、そのまんまなんだが」
「そんなの報告書に書いてなかったわよ」
「ハジメは間違ってない。ここアニマンデスでは動物たちの声を聞くことを主としているからな」
だろうな。さっきの風の知らせについてノアが話したことで気付いた。あれは俺が内心思ってたことで、口には出してないからな。それに、最初に会ったときに俺たちが来ることを知ってた。それが何よりの証拠だ。
「私の能力は風で流れてくる『声』を聞くことだ。知りたいことがあったら何でも答えよう」
風か。そしてアナの能力は火。神の子は自然使いか何かか?でも俺たちが最初にノアの所に来て正解だったかもしれない。
ノアに聞けば、他の神の子たちの居場所が分かるかもしれないからな。
「そうだ、ハジメ。私の元に来たのは正解だ」
「ちょっと良いですか?勝手に人の心を読むのやめて貰えますか?」
神に何て口を聞くんだ、と言わんばかりにアニマンデスの住民でもあるゴラキが顰めっ面をした。
「すまない。いい気はしないだろう、心を読まれるのは。それと敬語じゃなくて良い。あなたに敬語は似合わない」
後ろでクスクス笑ってる声がした。おそらくカンナとアナだろう。
「じゃあ、敬語はやめる。アンタに何個か聞きたいことがあるんだが、良いか?」
「ああ、もちろんだ。何でも聞いてくれ」
「他の神の子の居場所が分かるか?」
「もちろん分かる。後で地図に書いて渡そう」
マジかよ。あっさりしすぎな気がするが、まあ良いか。
「他には?」
「ノアの能力はどこまで聞こえるんだ?」
「そう言えば、あなたの能力も『声』を聞くタイプだったか。私はこの世界の全てを聞くことが出来る。それもビースト無しでな」
やっぱり神の子は半端ねえ。全部聞こえるんなら何でも出来ちゃうじゃねえか。
「じゃあ、最近は何か興味深いことを聞いたか?」
「色々あるが、どれが聞きたい?神の子に関してか、サウス軍に関してか」
「最初はサウス軍について」
「ふっ、どっちも聞く気か。まあ、いい。サウス軍はすでにアニマンデスに向かっている」
「何人か分かるか?」
「二人」
「誰だか分かるか?」
「エマとヨハンと言う者」
聞いたことない奴らだな。
「奴らのこと聞いたことあるか?」
「残念だがないな」
アーロンもカンナにも聞いてみたが、二人共知らなかった。新しい奴らなのか?
「奴らの能力については分かるか?」
「いや、それは分からない。能力を使っているか、それについて考えているか、それとも話しているかしていたら私にも聞こえるが、それ以外は聞こえない。何せ私も生まれたばかりだからな」
「そうか。それでいつくらいに来るんだ?」
「あと一日」
まだ時間はあるか。明日のために準備すべきだな。
「後は神の子についてだな。教えてくれ」
「あなたたちは、私たち神の子を保護したいと言っていたが、それは難しいだろう。中には好戦的で手の付けられない者もいる」
「でもアンタは違う。だったら、俺たちと一緒にノース軍に入らないか?アナみたいに」
ノアは横目でアナを見た。
「それは、ここの住民たちに迷惑がかかる、と言いたい所だが、あいにく私の能力は戦闘向きではない。それにまだ死ぬ訳にはいかない。よって、ノース軍に行く以外の方法はない」
「ってことは」
「あなたたちと一緒にノース軍まで行こう」
そしてノアはゴラキの方を向いてこう続けた。
「ゴラキ、申し訳ないのだが少しの間アニマンデスを離れる。すぐに戻ると皆に伝えてくれ」
「はっ。仰せのままに」
ここでは本当に神様として扱われてるんだな。というか王様みたいだな。
「明日出発する。だがその前に、サウス軍の輩たちを退治してから行く」
「ああ、もちろんだ。ここの人には指一本触れさせない」
「言うことだけは丸で勇者だな」
仲間になった途端、俺に対する当たりが強くないかい、ノア君。
コイツが神の子の一人か。正直言って、アナとは全然違う。アナより神々しく見える。初めて会ったとき、アナが自分のことを神って言ってたが、あの時は全く信じれなかった。でもノアに関しては違う。ちゃんと神っぽいぞコイツは。
「ありがとう、ハジメ。それに風の知らせと言うのは間違ってない。虫の知らせ、風の噂という言葉は聞いたことがあるが、風の知らせは聞いたことないって思っただろう。でも風は私の能力に大いに関係するからな」
うん?俺何も言ってないぞ。もしかして、動物の声だけじゃなくて人の声も聞こえるのか?
「あなたがアナか」
そう言いながらノアはアナに近付いた。そしてジッとアナの目を覗いた。
「これが何でも燃やす目か。意外と普通だ」
アナは警戒しているのか、後退りした。
「そう警戒しなくて良い。私はあなたの兄なんだから。まあ、初めて会うから無理もない」
「ノアさん。良かったら俺たちにあなたの能力を教えてくれませんか?」
俺が敬語を話せることに驚いてるのか、カンナとアナ、それに何故かアーロンの口まで開いていた。お前ら、俺に失礼すぎだろ。
「ノアでいい、ハジメ。それとすでに私の能力が何か気付いてるだろう?」
「ええ。動物の『声』が聞こえると聞いていますが、本当はそれ以外の『声』も聞こえるんでしょう?」
「ちょっと、どういうことそれ」
俺の言ったことにカンナが突っ込んで来た。
「何って、そのまんまなんだが」
「そんなの報告書に書いてなかったわよ」
「ハジメは間違ってない。ここアニマンデスでは動物たちの声を聞くことを主としているからな」
だろうな。さっきの風の知らせについてノアが話したことで気付いた。あれは俺が内心思ってたことで、口には出してないからな。それに、最初に会ったときに俺たちが来ることを知ってた。それが何よりの証拠だ。
「私の能力は風で流れてくる『声』を聞くことだ。知りたいことがあったら何でも答えよう」
風か。そしてアナの能力は火。神の子は自然使いか何かか?でも俺たちが最初にノアの所に来て正解だったかもしれない。
ノアに聞けば、他の神の子たちの居場所が分かるかもしれないからな。
「そうだ、ハジメ。私の元に来たのは正解だ」
「ちょっと良いですか?勝手に人の心を読むのやめて貰えますか?」
神に何て口を聞くんだ、と言わんばかりにアニマンデスの住民でもあるゴラキが顰めっ面をした。
「すまない。いい気はしないだろう、心を読まれるのは。それと敬語じゃなくて良い。あなたに敬語は似合わない」
後ろでクスクス笑ってる声がした。おそらくカンナとアナだろう。
「じゃあ、敬語はやめる。アンタに何個か聞きたいことがあるんだが、良いか?」
「ああ、もちろんだ。何でも聞いてくれ」
「他の神の子の居場所が分かるか?」
「もちろん分かる。後で地図に書いて渡そう」
マジかよ。あっさりしすぎな気がするが、まあ良いか。
「他には?」
「ノアの能力はどこまで聞こえるんだ?」
「そう言えば、あなたの能力も『声』を聞くタイプだったか。私はこの世界の全てを聞くことが出来る。それもビースト無しでな」
やっぱり神の子は半端ねえ。全部聞こえるんなら何でも出来ちゃうじゃねえか。
「じゃあ、最近は何か興味深いことを聞いたか?」
「色々あるが、どれが聞きたい?神の子に関してか、サウス軍に関してか」
「最初はサウス軍について」
「ふっ、どっちも聞く気か。まあ、いい。サウス軍はすでにアニマンデスに向かっている」
「何人か分かるか?」
「二人」
「誰だか分かるか?」
「エマとヨハンと言う者」
聞いたことない奴らだな。
「奴らのこと聞いたことあるか?」
「残念だがないな」
アーロンもカンナにも聞いてみたが、二人共知らなかった。新しい奴らなのか?
「奴らの能力については分かるか?」
「いや、それは分からない。能力を使っているか、それについて考えているか、それとも話しているかしていたら私にも聞こえるが、それ以外は聞こえない。何せ私も生まれたばかりだからな」
「そうか。それでいつくらいに来るんだ?」
「あと一日」
まだ時間はあるか。明日のために準備すべきだな。
「後は神の子についてだな。教えてくれ」
「あなたたちは、私たち神の子を保護したいと言っていたが、それは難しいだろう。中には好戦的で手の付けられない者もいる」
「でもアンタは違う。だったら、俺たちと一緒にノース軍に入らないか?アナみたいに」
ノアは横目でアナを見た。
「それは、ここの住民たちに迷惑がかかる、と言いたい所だが、あいにく私の能力は戦闘向きではない。それにまだ死ぬ訳にはいかない。よって、ノース軍に行く以外の方法はない」
「ってことは」
「あなたたちと一緒にノース軍まで行こう」
そしてノアはゴラキの方を向いてこう続けた。
「ゴラキ、申し訳ないのだが少しの間アニマンデスを離れる。すぐに戻ると皆に伝えてくれ」
「はっ。仰せのままに」
ここでは本当に神様として扱われてるんだな。というか王様みたいだな。
「明日出発する。だがその前に、サウス軍の輩たちを退治してから行く」
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仲間になった途端、俺に対する当たりが強くないかい、ノア君。
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