28 / 38
見た目(隼人)
しおりを挟む
光の肩と首に噛み跡をつけてしまい、申し訳なさでいっぱいになる。大切にしたいと思うのはいまでも同じなのに、ただカッとなってやってしまった。
可愛い女の子に告白されて、満更でもない様子に嫉妬した。力でねじ伏せたい、なんて、最低だ。光も光で、痛かっただろうに、嫌だと言ったらいいのに、あっさりと許してくれるから俺みたいなのがつけ上がる。
光のせいにしてもして、仕方ない。絶対に俺が悪い。無理矢理する以外で許してもらわなければ。
外見で言うと、俺はヤンキーに見えるらしく、喧嘩は強そうと思われている。確かに体はデカいし、そう言う友人もいるから、否定はしないが。
自分と光が歩いていたら、周りからはどう見えてるのだろう。ちゃんと恋人同士に見えるのかな。まあ、男同士だから、友人には見えてるのかな。もしかして、ヤンキーが真面目な子に絡んでるように見えてたりして。それならショックだ。
まあ、あんな綺麗な奴に、釣り合う見た目だとは思っていない。仲が良さそうに見えたらそれで良い。実際に仲は良いのだし。嘘はついてない。
けれどやっぱり、女の子には敵わないわけで。光と可愛い女の子が歩いてたら、可愛いカップルに見えるけど、自分は体も大きいし、可愛くないし、光の側にいるのが、少し申し訳なく、思える。だからといって譲りたくない。矛盾してるのは、わかってる。
光が大勢の人の中から、隼人の姿を見つける時、目を見開き笑顔になるのを、見るたびに、自分が褒められたものでない感情を持つのを実感する。
大切にしたいけれど、ずっと側にいて欲しい。だから、ずっと側に居られるように、鎖で繋いでおきたい、とかそう言う。何か人権すら無視するような、そんな考えが生まれて申し訳なくなる。
でも、きっと俺はできない。ヘタレだし。光に嫌われたくないから。
バイト先では、やたらと人に声をかけられるようになった。何かわからないけれど、「頑張って!」って言いながら、ちょっと笑いを堪えたような。あれ、何なのだろう。板前さんにも、含み笑いをされるし、よくわからん。まあ、支配人はそのままだが。
「ああ、光。お疲れ。」
「隼人さん、お疲れ様です。」作業着に着替えた光の首筋をみて、気がついた。
「光、ごめん、これ、貼って。」
片言になってしまう。恥ずかしい。
光はキョトンとしていたが、首を指で指すと意味がわかったようで、みるみる赤くなった。
「貼ってやる。」元々は俺のせいだし。貼られている間に光が恥ずかしそうにしているのも、良かった。
あれ、何か俺だんだん変態になっていってない?もう手遅れ?
可愛い女の子に告白されて、満更でもない様子に嫉妬した。力でねじ伏せたい、なんて、最低だ。光も光で、痛かっただろうに、嫌だと言ったらいいのに、あっさりと許してくれるから俺みたいなのがつけ上がる。
光のせいにしてもして、仕方ない。絶対に俺が悪い。無理矢理する以外で許してもらわなければ。
外見で言うと、俺はヤンキーに見えるらしく、喧嘩は強そうと思われている。確かに体はデカいし、そう言う友人もいるから、否定はしないが。
自分と光が歩いていたら、周りからはどう見えてるのだろう。ちゃんと恋人同士に見えるのかな。まあ、男同士だから、友人には見えてるのかな。もしかして、ヤンキーが真面目な子に絡んでるように見えてたりして。それならショックだ。
まあ、あんな綺麗な奴に、釣り合う見た目だとは思っていない。仲が良さそうに見えたらそれで良い。実際に仲は良いのだし。嘘はついてない。
けれどやっぱり、女の子には敵わないわけで。光と可愛い女の子が歩いてたら、可愛いカップルに見えるけど、自分は体も大きいし、可愛くないし、光の側にいるのが、少し申し訳なく、思える。だからといって譲りたくない。矛盾してるのは、わかってる。
光が大勢の人の中から、隼人の姿を見つける時、目を見開き笑顔になるのを、見るたびに、自分が褒められたものでない感情を持つのを実感する。
大切にしたいけれど、ずっと側にいて欲しい。だから、ずっと側に居られるように、鎖で繋いでおきたい、とかそう言う。何か人権すら無視するような、そんな考えが生まれて申し訳なくなる。
でも、きっと俺はできない。ヘタレだし。光に嫌われたくないから。
バイト先では、やたらと人に声をかけられるようになった。何かわからないけれど、「頑張って!」って言いながら、ちょっと笑いを堪えたような。あれ、何なのだろう。板前さんにも、含み笑いをされるし、よくわからん。まあ、支配人はそのままだが。
「ああ、光。お疲れ。」
「隼人さん、お疲れ様です。」作業着に着替えた光の首筋をみて、気がついた。
「光、ごめん、これ、貼って。」
片言になってしまう。恥ずかしい。
光はキョトンとしていたが、首を指で指すと意味がわかったようで、みるみる赤くなった。
「貼ってやる。」元々は俺のせいだし。貼られている間に光が恥ずかしそうにしているのも、良かった。
あれ、何か俺だんだん変態になっていってない?もう手遅れ?
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
56
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる