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結局勝つのは
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邪魔なものは全て排除しましたが、実はここからが本番だったりします。恋愛脳になりきれない似た者同士の私達はある意味似合いだと思います。
平民から伯爵夫人になるのは大変かと思いきや、そうではありませんでした。驚くことに私の淑女教育云々は、マリアンヌ様により既に完了していたようなのです。
「私のお友達になるのですから、当たり前よ。貴女は鈍感だから助かったわ。普通の神経をしていたら虐められた、とか大騒ぎになるところよ。」
貴族家にお邪魔したりする仕事ですから、多少でも粗相があったらいけませんので、マリアンヌ様に目をつけていただいたのは有り難いとしか言い様がありません。
「それにね、貴女には色々と助けられたの。貴女は知らないだろうけど、夫と一緒になれたのだって、貴女のおかげなんだから。だから、貴女が大変な時は私が手を貸そうって決めていたの。」
有り難いことですが、マリアンヌ様の感じている恩について、全く覚えていないのです。やはり私は鈍感なのでしょうか。少しショックですね。
「君は自分が鈍感だって知らなかったのかい?」
笑い声を上げながら、ディーン様は尋ねられます。その言い方はまるで私がおかしいみたいではないですか。
「いや、意外だったな。君は他のことはすぐ察するのに、自分のことは把握できていないのか。」
彼は私の髪を触りながら、笑いを堪えようとされていますが、全くできていません。笑い声が漏れています。
「君は何でも一人でできてしまうから、付け入る隙がないと思っていたのだが、そうか。ならまだ私も自信を持っても良いのかもしれない。」
「何のことです?」
「いや、こちらの話さ。」
私は彼が何を言っているのかわかりませんでしたが、最近元気のなかった彼が嬉しそうにしているので、よしとしました。私は知らなかったのです。
頑張って口説いても、鈍感さ故に全てをスルーしていた私の態度に、彼が男として自信を無くしかけていたことなんて。
「鈍感な君にでも、わかるように、となると、まぁ……覚悟しておいてね。」
ディーン様の微笑みに薄らと、陰が差したような気がします。
気がつけば、やたらと密着されているようで、恥ずかしくて堪りません。胸のドキドキが彼に聞こえてしまうかも、と思いましたが、彼は離してくれそうにありません。
困るのは彼にくっつかれても嫌ではないことです。折角の淑女の仮面が彼の前ではいとも簡単に剥がされてしまいます。
結局勝つのは、一番強いのはディーン様なのではないでしょうか。私は早々に白旗をあげずにはいられませんでした。
終わり
読んで下さりありがとうございました。
mios
平民から伯爵夫人になるのは大変かと思いきや、そうではありませんでした。驚くことに私の淑女教育云々は、マリアンヌ様により既に完了していたようなのです。
「私のお友達になるのですから、当たり前よ。貴女は鈍感だから助かったわ。普通の神経をしていたら虐められた、とか大騒ぎになるところよ。」
貴族家にお邪魔したりする仕事ですから、多少でも粗相があったらいけませんので、マリアンヌ様に目をつけていただいたのは有り難いとしか言い様がありません。
「それにね、貴女には色々と助けられたの。貴女は知らないだろうけど、夫と一緒になれたのだって、貴女のおかげなんだから。だから、貴女が大変な時は私が手を貸そうって決めていたの。」
有り難いことですが、マリアンヌ様の感じている恩について、全く覚えていないのです。やはり私は鈍感なのでしょうか。少しショックですね。
「君は自分が鈍感だって知らなかったのかい?」
笑い声を上げながら、ディーン様は尋ねられます。その言い方はまるで私がおかしいみたいではないですか。
「いや、意外だったな。君は他のことはすぐ察するのに、自分のことは把握できていないのか。」
彼は私の髪を触りながら、笑いを堪えようとされていますが、全くできていません。笑い声が漏れています。
「君は何でも一人でできてしまうから、付け入る隙がないと思っていたのだが、そうか。ならまだ私も自信を持っても良いのかもしれない。」
「何のことです?」
「いや、こちらの話さ。」
私は彼が何を言っているのかわかりませんでしたが、最近元気のなかった彼が嬉しそうにしているので、よしとしました。私は知らなかったのです。
頑張って口説いても、鈍感さ故に全てをスルーしていた私の態度に、彼が男として自信を無くしかけていたことなんて。
「鈍感な君にでも、わかるように、となると、まぁ……覚悟しておいてね。」
ディーン様の微笑みに薄らと、陰が差したような気がします。
気がつけば、やたらと密着されているようで、恥ずかしくて堪りません。胸のドキドキが彼に聞こえてしまうかも、と思いましたが、彼は離してくれそうにありません。
困るのは彼にくっつかれても嫌ではないことです。折角の淑女の仮面が彼の前ではいとも簡単に剥がされてしまいます。
結局勝つのは、一番強いのはディーン様なのではないでしょうか。私は早々に白旗をあげずにはいられませんでした。
終わり
読んで下さりありがとうございました。
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