第二王子の初恋

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嬉しくない

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「叔父さん、久しぶりに相手してくれる?」
久しぶりに現れた甥を見て、嬉しそうな顔をする叔父に声をかける。

「みない間に大きくなったなあ。」
身長もまだまだ追いつかないからと言って頭を鷲掴みするのやめてほしい。

大きな掌に安心する。

「そういえば婚約者もう、決まったのかぁ?」
アルノルトの話がもう届いているのだろう。
ユーリア公爵令嬢との婚約が決まり、
婚約式を近々行うことが決定した。

「うーん、僕はまだ。したい人はいるんだけど。」
「お前は、俺達に似て、ヘタレだからなあ」
「俺達って叔父さんも?」
「この年まで独身なのはそのせいだ。」
王族は無駄にプライドが高いからなぁ、とケラケラ笑っている。


ちなみに、叔父さん「も」というのは、
「僕のヘタレは父上似」という王妃様、側妃様発言による陛下と同じで、叔父さん「も」という意味だ。

「まぁ、相手がいるっていうのは、良いことのはずなんだ。余計なことは考えるなよ。ヘタレは悪いことばかりではないからな?」

「はあい」

間延びした返事をして、戦う準備をする。
剣で戦うのは久しぶり。
剣と言っても模擬戦だから、危険はないけれど当たれば、普通に痛いものは痛い。

強い人との訓練は、時間を忘れてしまう。
決着がつくまえに時間切れになった。

家庭教師の先生が到着したみたいだった。

「叔父さんはまだいる?」
「今日はまだいるよ。陛下と話があるから。」
「では、後ほど」

あとで、エリアスと一緒に会いに行こう。


今日一日がすごく楽しい日に変わった。


さすがに汗臭いので、軽くシャワーを浴びる。
先生をお待たせするのは気がひけるけど、王子が臭いのもどうかと思うし。

待たされた仕返しなのか、
先生は授業中、「王太子の婚約式の話」
を何回もした。

どういうリアクションを求められているのかわからず、ぼけっとしてたら、
叔父さんの話をされた。
タイムリーな話題だな、と思ったら
「あなた達は本当にそっくりです。」
と呆れられた。

「はぁ。」

普段なら叔父さんに似てるって言われたら嬉しい。
でもこれ多分褒めてるんじゃないよね。

僕は鈍いけど、こういう空気はわかるよ。さすがに。















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