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監禁2日目(庭師はのんびりする)
こんにちは。儂はジョージと言ってこの伯爵家の庭師として働いている。
いつもは、奥様が花を選びに来られるのに、昨日、今日と奥様のお付きのエリーが来た。
エリーと儂は、奥様のご結婚の際、奥様と一緒にご実家の伯爵家から移ってきた。前にいたこちらの庭師は、引退されるところで、儂ももう年だけれど、引退まで働いてくれ、と頼まれた。
実際、ここの庭の手入れの行き届いた愛情たっぷりの様子に、儂も奮起させられた。愛情をかけて育てられた花は人々の心を癒す。これは、人間でも植物でも同じだ。
毎日、旦那様からの愛情をかけられて幸せそうな奥様を見られるのは嬉しい。
旦那様は、庭によく来られては、奥様に渡す花について、相談したい、とこの年寄りを頼って下さる。
奥様がお嬢様の頃、まだご実家にいらっしゃったころ、儂が手入れしていた庭で、お嬢様主催のお茶会があった。儂はちょこっと、様子を見ていただけだったが、一人呼ばれていないお嬢さんが迷い込んで、あろうことか、お嬢様が大切に育てていた花を摘んでしまったことがあった。
そのお嬢さんは、道に迷われただけ、とのことで、お帰り頂いたが、とても悲しそうにしていたのを覚えている。
悪気はないといっても、考えられないわ。と言って涙するのを、今の旦那様が慰めていた。
お嬢様の近くには必ず旦那様がいる。
お嬢様が親鳥なら、旦那様は雛鳥の様に。
エリーに聞いた話では、この話には後日談があって、お二人が成長されて、学園に通うことになったとき、旦那様にちょっかいをかけてきた女生徒がいたそうだ。それが、勝手に花を摘んだ少女と同一人物だと言う話だ。
お嬢様はそれはそれは美しく微笑み、言葉通り叩き潰したらしい。この辺の詳しい話は、怖いので聞かない方が良いだろう。
お嬢様のお姿に旦那様は惚れ直したらしいから、なんというか似た者夫婦とでもいいましょうか。
だから今回の監禁生活も、驚いたものの、あぁ、お二人でイチャつきたいのだな、と言うことはわかった。
仲良きことは美しき。
そして、そろそろ、新しい命を冥土の土産に見せてほしいものである。
お二人の愛の結晶は、きっと可愛らしいでしょうから。
いつもは、奥様が花を選びに来られるのに、昨日、今日と奥様のお付きのエリーが来た。
エリーと儂は、奥様のご結婚の際、奥様と一緒にご実家の伯爵家から移ってきた。前にいたこちらの庭師は、引退されるところで、儂ももう年だけれど、引退まで働いてくれ、と頼まれた。
実際、ここの庭の手入れの行き届いた愛情たっぷりの様子に、儂も奮起させられた。愛情をかけて育てられた花は人々の心を癒す。これは、人間でも植物でも同じだ。
毎日、旦那様からの愛情をかけられて幸せそうな奥様を見られるのは嬉しい。
旦那様は、庭によく来られては、奥様に渡す花について、相談したい、とこの年寄りを頼って下さる。
奥様がお嬢様の頃、まだご実家にいらっしゃったころ、儂が手入れしていた庭で、お嬢様主催のお茶会があった。儂はちょこっと、様子を見ていただけだったが、一人呼ばれていないお嬢さんが迷い込んで、あろうことか、お嬢様が大切に育てていた花を摘んでしまったことがあった。
そのお嬢さんは、道に迷われただけ、とのことで、お帰り頂いたが、とても悲しそうにしていたのを覚えている。
悪気はないといっても、考えられないわ。と言って涙するのを、今の旦那様が慰めていた。
お嬢様の近くには必ず旦那様がいる。
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エリーに聞いた話では、この話には後日談があって、お二人が成長されて、学園に通うことになったとき、旦那様にちょっかいをかけてきた女生徒がいたそうだ。それが、勝手に花を摘んだ少女と同一人物だと言う話だ。
お嬢様はそれはそれは美しく微笑み、言葉通り叩き潰したらしい。この辺の詳しい話は、怖いので聞かない方が良いだろう。
お嬢様のお姿に旦那様は惚れ直したらしいから、なんというか似た者夫婦とでもいいましょうか。
だから今回の監禁生活も、驚いたものの、あぁ、お二人でイチャつきたいのだな、と言うことはわかった。
仲良きことは美しき。
そして、そろそろ、新しい命を冥土の土産に見せてほしいものである。
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