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「殿下?おひとつ確認させていただいてもよろしいかしら?殿下は私とリリィが仲のいいお友達なのはご存知なのかしら?」

はぅぅ?!仲の良い?今仲の良いって言った?言ったよね??はぁ…ヲタク冥利に尽きる…


「…は?そんなわけないだろ?だってリリィいつも涙目だったじゃないか!」

そんな最推しが目の前にいて動いてるんだ!感動の涙も出るわい!!!!

「と、とりあえずお前には婚約破棄を申し込む!俺はリリィ以外とは結婚しないからな!」

「ふふふ…わかりましたわ。その婚約破棄お受けいたします。ありがとうございます殿下。どうかお幸せに」というとマリア様はとてもとてもこの世の者とは思えぬほど素晴らしいカーテシーをして魅せた…さすが女神…動きが完璧…眼福…はぁ…生まれてきて良かった…

「ふんっ!さっさと素直に応じれば良いものを!…さぁ、リリィ?これで邪魔者は居なくなったね…これから二人で幸せになろうじゃないか」


あ、これ、また会話始めなきゃいけないやつ?はぁ…だるぅー

ん?マリア様先程よりとても笑顔に?
思いっきり言ってよしってことかしら?
でも、そうよね?さっきもとても嬉しそうな満面の笑みだったんだよなぁ?

とりあえず、このバカじゃないわ、この勘違いヒーロー…じゃないわ、この王子にハッキリときっぱりと言うしかないよねー
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