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第三章 宮廷遊戯
憧れの人
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◆イリス・テミス
「わたしは、アレンとすぐにでも結婚したかったんだけど、周囲は身分が違いすぎるから、絶対にやめろとそればかりだったのよ」
怪我人が運び込まれる区画の一角に、わたし達がいるテントがあった。中には、わたしと、見張りとしてのお母様と、それからミアの次女シンディがいる。
戦いに行くと言ったわたしは、手足を縛られテントに入れられた。ディマはどうしてもわたしが戦場にいるのが嫌なのだ。彼の作戦さえも、聞かされていなかった。
今思えば、真正面から馬鹿みたいに正直に告げず、こっそり付いていけば良かったのだと思う。
「兵士たちに約束したのよ。わたしも一緒に戦うって……。行かなきゃいけないのに、皆きっと、わたしを待っているわ」
ぶつぶつと恨み言を言うと、シンディは同情したような視線を一瞬だけわたしに向けた。彼女もまた、先の衝突で勝手に戦場に出たことを母のミアに見つかり、こうして閉じ込められているのだ。
けれど彼女は今、我が母ミランダの話に夢中だった。シンディも身分差のある恋をしている。だから成功例としてのお母様の話を聞きたいのだ。
「それでミランダさんは、アレンさんと、どうやって結婚できたの?」
「子供を作ろうと思ったの」
何度も聞いた話だったし、今更何も思わないけれど、子供とはつまり、わたしのことだ。
「最初、アレンはあまり乗り気じゃなかったわ。順序を踏んで、きちんと周囲に認めて貰ってから、結婚すべきだって。でもわたし、エルアリンド・テミスと婚約間際だった。前の奥様は無理矢理離縁されたって噂だったし、彼と結婚するなんて絶対に嫌だって思ったわ。
だから、アレンを説得して……何度も何度も説得して、わたしも毎日大聖堂へ行ってお祈りして、それでようやくイリスを授かったの。でも妊娠したって、家族は認めてくれなかったわ。だからほとんど駆け落ち同然で、アレンが貰った領地に逃げ込んだのよ。知り合いの司祭様に頼んで、結婚させてもらって。わたしの家とは絶縁してしまったけど、後悔はしていないわ」
シンディは真剣にお母様の話に頷いている。この国のこの時代の女性にしては、お母様の行動は確かに破天荒な方だった。ローザリアには厳格な身分制度があって、身分違いの結婚を許す教会は、そもそも少なかった。
ミアはシンディの恋を一応は認めているようで、この反乱で目まぐるしい功績を上げたら、結婚の許可を出すと約束したようだし、駆け落ち絶縁とはならないだろうけど。
「誰もが行きたい時に行きたい場所に行って、好きなものを信じて、望んだ相手と結婚できる国にするために、わたしは戦うわ」
ミアの娘は、誰もが強くて逞しい。シンディの瞳は夢に燃えているように思えた。
その時だった。
ぞっと、背筋が凍りついたのは。
このテントは戦場の後方にあって、距離も離れている。だから、争乱の音も、遠い。
なのにわたしは、それをはっきりと感じた。
「いるんだわ」
全身が総毛立つ。
「アリア・ルトゥムが戦場に来た!」
彼女が魔法を使った気配が、ありありと感じられた。殺意を持って、何かを攻撃した、その気配が。
「なぜ分かるの?」
困惑しながら、お母様はわたしを見た。なぜ分かるのか、分からない。でも、はっきりと感じる。わたしは必死に訴えた。
「お母様、シンディさん! お願い、この縄を解いて。嫌な予感がするの! わたしが行かなきゃいけないんだわ!」
けれど二人は動かない。無我夢中で、わたしは気がつけば、帝都にいた頃毎日祈っていたように、聖女シューメルナに祈っていた。
――どうかお願い。わたしに力をください。全てを守れる力を、ください。
願いがシューメルナに届いたのか、あるいは偶発的なものなのかは、分からなかった。けれど、それは、起こったのだ。
わたしの手先に、魔力が渦巻く。アリアが現れてから消え失せていたわたしの魔法が、この体に満ちたのだ。
「魔法が――魔法が戻った……」
縄を解き、わたしは立ち上がった。行く場所は一つしかない。アリアの気配がするその場所を、わたしははっきりと認識した。
「イリス!」
お母様が叫ぶ声が聞こえたけれど、返事をする間もなく、わたしは森の中にいた。
魔法が手元に戻り、強すぎる魔力が、ディマがわたしにかけていた守護魔法を破壊した気配があった。けれど体に満ちるこの魔力があれば、何人もわたしを傷つけられない。
夕日が、わたしたちを照らしていた。
目の前には、血を流し地面に倒れるディマと、彼を踏みつけながらも唖然と両手を見つめるアリアの姿があった。
彼女は遅れて、わたしに気がつく。
「なぜ……」
その目が、わたしに向けられ激しく揺れた。わたしが瞬間移動の魔法を使ったと認識した時、アリアは一目散に森の中へ逃げていく。
わたしは魔法を放ち、彼女を抑えた。彼女は転び、動けない。理由は定かではなかったけれど、聖女の力が、アリアから再びわたしに戻ったのだ。
その間にディマに寄り体を抱え、治癒魔法をかける。彼の体にあった傷は、見る間に治っていった。彼がどうやってかアリアと遭遇し、そうして嬲り殺される直前だったということは、状況から想像できた。
目を開けたディマは、わたしが魔法を使うことを、疑問に思う余裕もないのか、ぼんやりと言った。
「イリス……馬鹿だな、なんで来たんだ」
周囲には、兵士の死体の山があった。敵本陣の前でディマと敵との、戦闘があったようだ。ディマはわたしの腕を掴み、掠れる声で囁いた。
「ルシオを、助けてくれ。治癒魔法をかけたんだけど、まだ、起きないんだ」
震える指先で、ディマが指し示すその先に、地面に倒れる青年の姿があった。
「……ルシオはいつも、朝が弱くて、一度寝るとそうそう起きないんだ。だから、神学校だって旅路でだって、僕が、起こしてやっていた。だから、今だって、起こさないと……」
ディマは立ち上がると、ルシオの方へと寄って行き、その体に再び治癒魔法をかけ始めた。
山のような遺体の中で、彼だけは傷が治療されている。わたしは遺体の中に、ファブリシオと彼の長男の姿があることに気が付いた。
「おじさま……」
目が離せなかった。当然、こうなることは、分かっていたはずなのに。わたし達が勝つということは、敵が負けるということなのだから。
「イリス、ルシオを、ルシオを治してくれ」
未だ呆然とした様子で、ディマは言う。
数ある死の中で、ルシオだけを救う理由はなに――? 分かってる。彼は、友達だった。
ディマの隣にしゃがみ込み、ルシオの体に魔法をかけた。戻れ、戻れと念じながら。
そもそもディマの魔法は完璧に近い。ルシオの傷は治っていた。今更わたしが何をしても……。
「もう死んでる。戻るはずがないわ」
声は、後方から聞こえた。
見るとアリアが、地面に伏したまま、目だけをわたし達の方へ向け、そう言って皮肉めいた笑みを見せた。
瞬間、ディマの体に怒りが走ったのが分かった。彼はアリアの側へ行くと、義手の方で彼女の胸ぐらを掴むと起き上がらせた。わたしの魔法を浴び続けているアリアは無抵抗だ。
「ディマ! やめて!」
手に攻撃魔法の魔法陣を出現させるディマに向かってわたしは叫んだ。ディマは魔法陣を消さない。
戦闘の音は、今も聞こえていた。
アリアはじっと、ディマを見つめ、問いかけた。
「なぜわたしを恨むの? わたしには全然、分からない。ルシオはそもそも、あなた達の敵側に付いていた。あなた達だって殺すつもりだったんでしょう」
こんな時なのに、アリアは綺麗だ。その目も、その表情も、今を強く生きる人間のそれだった。だからわたしは、どうしても彼女に惹かれてしまう。
だけどわたし達が分かり合うことは、ない。フォルセティ家の死を意識の底に沈めながら、わたしはアリアに話しかけた。
「アリア……わたし、あなたに憧れていた。可愛くて、優しくて、夏の向日葵のような魅力があって、出会う人、皆を虜にしてしまうの。何でもできるヒロインだって、あなたのことそう思ってた」
ディマに掴まれたまま、アリアは胡散臭そうにわたしを見た。
「だけどわたしも、自分の理想を、あなたに押し付けていただけなのかもしれない。だから知りたい。なぜルカ・リオンテールに従うの? 弱みがあって、無理矢理従わされているのなら、助けたいわ」
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「子供を作ろうと思ったの」
何度も聞いた話だったし、今更何も思わないけれど、子供とはつまり、わたしのことだ。
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だから、アレンを説得して……何度も何度も説得して、わたしも毎日大聖堂へ行ってお祈りして、それでようやくイリスを授かったの。でも妊娠したって、家族は認めてくれなかったわ。だからほとんど駆け落ち同然で、アレンが貰った領地に逃げ込んだのよ。知り合いの司祭様に頼んで、結婚させてもらって。わたしの家とは絶縁してしまったけど、後悔はしていないわ」
シンディは真剣にお母様の話に頷いている。この国のこの時代の女性にしては、お母様の行動は確かに破天荒な方だった。ローザリアには厳格な身分制度があって、身分違いの結婚を許す教会は、そもそも少なかった。
ミアはシンディの恋を一応は認めているようで、この反乱で目まぐるしい功績を上げたら、結婚の許可を出すと約束したようだし、駆け落ち絶縁とはならないだろうけど。
「誰もが行きたい時に行きたい場所に行って、好きなものを信じて、望んだ相手と結婚できる国にするために、わたしは戦うわ」
ミアの娘は、誰もが強くて逞しい。シンディの瞳は夢に燃えているように思えた。
その時だった。
ぞっと、背筋が凍りついたのは。
このテントは戦場の後方にあって、距離も離れている。だから、争乱の音も、遠い。
なのにわたしは、それをはっきりと感じた。
「いるんだわ」
全身が総毛立つ。
「アリア・ルトゥムが戦場に来た!」
彼女が魔法を使った気配が、ありありと感じられた。殺意を持って、何かを攻撃した、その気配が。
「なぜ分かるの?」
困惑しながら、お母様はわたしを見た。なぜ分かるのか、分からない。でも、はっきりと感じる。わたしは必死に訴えた。
「お母様、シンディさん! お願い、この縄を解いて。嫌な予感がするの! わたしが行かなきゃいけないんだわ!」
けれど二人は動かない。無我夢中で、わたしは気がつけば、帝都にいた頃毎日祈っていたように、聖女シューメルナに祈っていた。
――どうかお願い。わたしに力をください。全てを守れる力を、ください。
願いがシューメルナに届いたのか、あるいは偶発的なものなのかは、分からなかった。けれど、それは、起こったのだ。
わたしの手先に、魔力が渦巻く。アリアが現れてから消え失せていたわたしの魔法が、この体に満ちたのだ。
「魔法が――魔法が戻った……」
縄を解き、わたしは立ち上がった。行く場所は一つしかない。アリアの気配がするその場所を、わたしははっきりと認識した。
「イリス!」
お母様が叫ぶ声が聞こえたけれど、返事をする間もなく、わたしは森の中にいた。
魔法が手元に戻り、強すぎる魔力が、ディマがわたしにかけていた守護魔法を破壊した気配があった。けれど体に満ちるこの魔力があれば、何人もわたしを傷つけられない。
夕日が、わたしたちを照らしていた。
目の前には、血を流し地面に倒れるディマと、彼を踏みつけながらも唖然と両手を見つめるアリアの姿があった。
彼女は遅れて、わたしに気がつく。
「なぜ……」
その目が、わたしに向けられ激しく揺れた。わたしが瞬間移動の魔法を使ったと認識した時、アリアは一目散に森の中へ逃げていく。
わたしは魔法を放ち、彼女を抑えた。彼女は転び、動けない。理由は定かではなかったけれど、聖女の力が、アリアから再びわたしに戻ったのだ。
その間にディマに寄り体を抱え、治癒魔法をかける。彼の体にあった傷は、見る間に治っていった。彼がどうやってかアリアと遭遇し、そうして嬲り殺される直前だったということは、状況から想像できた。
目を開けたディマは、わたしが魔法を使うことを、疑問に思う余裕もないのか、ぼんやりと言った。
「イリス……馬鹿だな、なんで来たんだ」
周囲には、兵士の死体の山があった。敵本陣の前でディマと敵との、戦闘があったようだ。ディマはわたしの腕を掴み、掠れる声で囁いた。
「ルシオを、助けてくれ。治癒魔法をかけたんだけど、まだ、起きないんだ」
震える指先で、ディマが指し示すその先に、地面に倒れる青年の姿があった。
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ディマは立ち上がると、ルシオの方へと寄って行き、その体に再び治癒魔法をかけ始めた。
山のような遺体の中で、彼だけは傷が治療されている。わたしは遺体の中に、ファブリシオと彼の長男の姿があることに気が付いた。
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目が離せなかった。当然、こうなることは、分かっていたはずなのに。わたし達が勝つということは、敵が負けるということなのだから。
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そもそもディマの魔法は完璧に近い。ルシオの傷は治っていた。今更わたしが何をしても……。
「もう死んでる。戻るはずがないわ」
声は、後方から聞こえた。
見るとアリアが、地面に伏したまま、目だけをわたし達の方へ向け、そう言って皮肉めいた笑みを見せた。
瞬間、ディマの体に怒りが走ったのが分かった。彼はアリアの側へ行くと、義手の方で彼女の胸ぐらを掴むと起き上がらせた。わたしの魔法を浴び続けているアリアは無抵抗だ。
「ディマ! やめて!」
手に攻撃魔法の魔法陣を出現させるディマに向かってわたしは叫んだ。ディマは魔法陣を消さない。
戦闘の音は、今も聞こえていた。
アリアはじっと、ディマを見つめ、問いかけた。
「なぜわたしを恨むの? わたしには全然、分からない。ルシオはそもそも、あなた達の敵側に付いていた。あなた達だって殺すつもりだったんでしょう」
こんな時なのに、アリアは綺麗だ。その目も、その表情も、今を強く生きる人間のそれだった。だからわたしは、どうしても彼女に惹かれてしまう。
だけどわたし達が分かり合うことは、ない。フォルセティ家の死を意識の底に沈めながら、わたしはアリアに話しかけた。
「アリア……わたし、あなたに憧れていた。可愛くて、優しくて、夏の向日葵のような魅力があって、出会う人、皆を虜にしてしまうの。何でもできるヒロインだって、あなたのことそう思ってた」
ディマに掴まれたまま、アリアは胡散臭そうにわたしを見た。
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