BLダウト!

浅野新

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第三十二話

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亮太は黒田秀平に相談しようと思い、休憩時間を狙ってさりげなく声をかけようと思った。思ったのだが。
「く、黒田、あの」
「えー、亮太どうしたの? あ、もしかして次の数学? 俺宿題やってるから見せてあげようか? 」
「黒田、」
「もうお腹空いたの? 次で昼だから頑張らないと。ほら、カロリーバーあげるから」
「くろ、」
「亮太!なにしてんの! 早く購買行かないとパンなくなる!! 」
黒田に声をかけようとすると毎回すかさずタローが割って入るし、昼休みはタローと黒田と三人で毎回昼食を食べるので二人きりで話す暇もない。
タローを引き離す事がこんなに難しいとは。黒田とメールアドレスの交換をしておけば良かった。ちなみにタローのものは登校初日に彼から「メッセージ届かないんだけど。もう一回登録して」と無理やり登録されている。

心の中でため息をついていると、昼休みも終わりに近づいた頃、黒田がタローの方を見て
「・・・髪。なおしたら」
と唐突につぶやいた。
「げ。なに、きまってない!? 」
「少し変」
「え、どこどこ!? 後ろ? もー、なんだよ、気づいてたら早く言ってよ」
と髪を手櫛で後頭部をなでつけつつタローはばたばたと教室から走り出た。彼も高校生らしくいっちょまえに見た目を気にしているからヘアセットが決まっていない時はトイレの鏡でなおすのだ。見た目を気にしないし普段滅多に人に指摘しない黒田から言われたら相当気にするだろう。

タローがいなくなったら途端に場が静かになったなと感じた亮太に、秀平が少し前かがみになりぼそりと言った。
「・・・なんか、困ってるか」

もしかして黒田って見てないようですごく周りを見ているんじゃないだろうか。

「あ、えーと、後でちょっと二人で話せないかな。相談したいことがあるんだ」


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感想 1

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みんなの感想(1件)

鍋白湯
2020.04.20 鍋白湯

待ってました!更新ありがとうございますm(_ _)m
続き読みたいと思ってたんですよ。
折角なので、最初から読んでます✨
次話も楽しみにしてます(o^∀^o)

2020.04.21 浅野新

鍋白湯様
コメントありがとうございます。
大変お待たせしてすみません。時間がかかっても必ず完結させるつもりですのでのんびりお待ち頂ければと思います。

解除

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