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0章 転生編
プロローグ 俺と提出課題4
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もうすっかり日も落ちた頃、海音は汗をだくだくと流しながら課題に取り組んでいた。
メインの数式以外は教科書にも載っていなかったため、牧野は俺の助手をしている。
「汗」
「うす」
汗が垂れてきたので、すかさず牧野がタオルで拭き取る。
正直勉強してるときに汗を拭いてもらうとか邪魔くさいのだが、コイツの分の宿題もやってる最中に横で漫画読まれるのは耐えられなかったのでとりあえずやらせているのだ。
「…ったく、お前いてもいなくてもおんなじだな!結局全問俺が解くはめになってるし。」
「はぁ?何言ってんだよ? 汗拭いてんだろ、汗。これ結構メンドクサイんだぞ?」
「はいはい、ありがとうよ」
お互い愚痴を言い合っていると、ふいにインターホンが鳴った。
《宅配便でーす!》
どうやら何か届いたらしい。
(…でも今やってる設問もう少しで解けそうなんだよな。)
そう思って牧野の方に目をやると、サムズアップで返してきた。どうやら代わりに出てくれるみたいだ。
家に来て初めて役に立ったな。ヨカッタヨカッタ。
少しして、牧野が『凄く面白いものを見た!』って顔して返ってきた。
目の前で立ち止まって後ろに宅配物を隠しながらニコニコしている。うん、気持ち悪い。
はてさて、いったい何があったのか…。
(………あ。)
そういえば注文してたフィギュアが今日の夜届くんだったっけか。
でもそれは関係ないだろう。なんせまだ夕方なんだ……し………?
海音は外を見て固まった。
(え…もうとっくに外が暗い? クソッ!集中してたから時間感覚が麻痺してたのか! まずいぞ…、口の軽い牧野のことだ、知られたら俺がフィギュアまでコレクションしている重度のオタクだと知れ渡ってしまう。
……いや、もっと尾ひれがついてさらに酷いことになるかも…。)
海音の首に冷や汗が流れる。
(いや、冷静になれ俺。まだフィギュアが届いたと知られたわけではないはず…。なんせダンボールに入ってるはずだしね!)
「…なんかあったの?」
「いや?な~んかお前宛にこんなものが届いてな。 いや~、お前ってこっち系だったんだな! なんだ?これがいわゆる『嫁』ってやつか?そうなのか?
ぶっははははは!マジ受けるわー!」
「ガハッ!?」
俺は思わず吐血して倒れてしまった。
…いや、吐血して倒れる程の精神ダメージを負ったのだ。
見てみると、大量のプチプチに包まれた透明の袋とじの中に、そりゃまあ見事に丸見えなフィギュアが入っていた。
おい!梱包は普通中見えないようにするだろ!ポンコツが!
「いや~、マジかお前!最近ダチと話すこともしょーもない話ばっかだったから、なんか笑える話の一つでも欲しいと思ってたんだよな~。 お前、最高だよ!」
言いながらサムズアップを決めてくる。うん、良い笑顔だ。
でも俺にとっては全く笑えない。
俺は学校では、オタクというだけでみんなから若干距離を置かれることを嫌というほど知っているのだ。小学校の時もそうだったから。
だから俺は絶対にこのことを広められてはいけない。噂というのは怖いのだ。もし実際にあったことがそのまま噂になったとしても、言い方次第でいくらでも情報がすげ変わる。
だから俺は絶対にコイツを口止めしなくてはならない。
「おい、笑える話の一つでもだと?俺からすればこれっぽっちも笑えないぞ…。 もしお前がこのことを広めるのなら…」
「どうすんだ? ……クハッ!ダメだ!腹いてぇ…!」
俺は勝利を確信して言い放った。
「今やりかけの課題は自力でやれ。」
「一生胸に秘めておくと約束しよう。」
それはそれは真剣な表情で返答してきた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
危機を脱してから二時間が経ち、ようやく課題が終わった後、牧野は用事があるからと、礼を言ってさっさと帰っていった。
(ほんと、迷惑なやつだ…。)
疲れ切った頭で晩飯を作っていると、ふいに俺のケータイにメールが来た。牧野からだ。
(なんだ…、忘れ物か?)
俺はメールの題名を見て、思わず吐血……するのを我慢して、本文を開いた。そして短い文章を読み終えて……。
「ゴハアッ!?!?」
……心の中の俺が盛大に吐血した。
メインの数式以外は教科書にも載っていなかったため、牧野は俺の助手をしている。
「汗」
「うす」
汗が垂れてきたので、すかさず牧野がタオルで拭き取る。
正直勉強してるときに汗を拭いてもらうとか邪魔くさいのだが、コイツの分の宿題もやってる最中に横で漫画読まれるのは耐えられなかったのでとりあえずやらせているのだ。
「…ったく、お前いてもいなくてもおんなじだな!結局全問俺が解くはめになってるし。」
「はぁ?何言ってんだよ? 汗拭いてんだろ、汗。これ結構メンドクサイんだぞ?」
「はいはい、ありがとうよ」
お互い愚痴を言い合っていると、ふいにインターホンが鳴った。
《宅配便でーす!》
どうやら何か届いたらしい。
(…でも今やってる設問もう少しで解けそうなんだよな。)
そう思って牧野の方に目をやると、サムズアップで返してきた。どうやら代わりに出てくれるみたいだ。
家に来て初めて役に立ったな。ヨカッタヨカッタ。
少しして、牧野が『凄く面白いものを見た!』って顔して返ってきた。
目の前で立ち止まって後ろに宅配物を隠しながらニコニコしている。うん、気持ち悪い。
はてさて、いったい何があったのか…。
(………あ。)
そういえば注文してたフィギュアが今日の夜届くんだったっけか。
でもそれは関係ないだろう。なんせまだ夕方なんだ……し………?
海音は外を見て固まった。
(え…もうとっくに外が暗い? クソッ!集中してたから時間感覚が麻痺してたのか! まずいぞ…、口の軽い牧野のことだ、知られたら俺がフィギュアまでコレクションしている重度のオタクだと知れ渡ってしまう。
……いや、もっと尾ひれがついてさらに酷いことになるかも…。)
海音の首に冷や汗が流れる。
(いや、冷静になれ俺。まだフィギュアが届いたと知られたわけではないはず…。なんせダンボールに入ってるはずだしね!)
「…なんかあったの?」
「いや?な~んかお前宛にこんなものが届いてな。 いや~、お前ってこっち系だったんだな! なんだ?これがいわゆる『嫁』ってやつか?そうなのか?
ぶっははははは!マジ受けるわー!」
「ガハッ!?」
俺は思わず吐血して倒れてしまった。
…いや、吐血して倒れる程の精神ダメージを負ったのだ。
見てみると、大量のプチプチに包まれた透明の袋とじの中に、そりゃまあ見事に丸見えなフィギュアが入っていた。
おい!梱包は普通中見えないようにするだろ!ポンコツが!
「いや~、マジかお前!最近ダチと話すこともしょーもない話ばっかだったから、なんか笑える話の一つでも欲しいと思ってたんだよな~。 お前、最高だよ!」
言いながらサムズアップを決めてくる。うん、良い笑顔だ。
でも俺にとっては全く笑えない。
俺は学校では、オタクというだけでみんなから若干距離を置かれることを嫌というほど知っているのだ。小学校の時もそうだったから。
だから俺は絶対にこのことを広められてはいけない。噂というのは怖いのだ。もし実際にあったことがそのまま噂になったとしても、言い方次第でいくらでも情報がすげ変わる。
だから俺は絶対にコイツを口止めしなくてはならない。
「おい、笑える話の一つでもだと?俺からすればこれっぽっちも笑えないぞ…。 もしお前がこのことを広めるのなら…」
「どうすんだ? ……クハッ!ダメだ!腹いてぇ…!」
俺は勝利を確信して言い放った。
「今やりかけの課題は自力でやれ。」
「一生胸に秘めておくと約束しよう。」
それはそれは真剣な表情で返答してきた。
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危機を脱してから二時間が経ち、ようやく課題が終わった後、牧野は用事があるからと、礼を言ってさっさと帰っていった。
(ほんと、迷惑なやつだ…。)
疲れ切った頭で晩飯を作っていると、ふいに俺のケータイにメールが来た。牧野からだ。
(なんだ…、忘れ物か?)
俺はメールの題名を見て、思わず吐血……するのを我慢して、本文を開いた。そして短い文章を読み終えて……。
「ゴハアッ!?!?」
……心の中の俺が盛大に吐血した。
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