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アルバード王立高等学院~隣国からの客人~
特別試験~嫌な予感~
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そして一週間が過ぎ、特別試験の日となった。
ちなみに、アクアマリン寮の参加メンバーは、僕、アイリス、ハミル、殿下、ロビン・ザハート、ルージュ、スレイの七名である。
僕がなぜロビンを選んだのかというと、それは彼が狼の獣人だからだ。獣人は人よりも鼻がいいし気配にも敏感だ。屋内で戦うには有利となる。狐の獣人であるスレイを入れているところから、彼らは僕がいないところで答えを見つけたのだろう。
「それではみなさん、いいですか?手を離したら失格になってしまいますからね!いきますよ、3,2,1、スタート!!」
先生がそう言った瞬間、魔法陣が光って目の前の景色がガラッと変わる。どうやら僕らの転移先は西館に唯一ある屋上だったようだ。
そんなことよりも、転移の魔法陣が少しだけ黒色に光ったような気がしたのが気になるな…
「屋上は控えめに言って神引きだな。」
こっちの世界にも神引きなんていう言葉があるとは知らなかった…神引きか、、いい響きだ。
「では作戦どうり別れましょうか。」
僕と殿下、アイリスとスレイ、ロビンとルージュとハミルの3チームに別れて行動する。固まっていた方がいいと思うかもしれないが、狭い廊下では自分の攻撃が仲間に当たる危険があるのだ。屋上でがん待ちしていたらいいという意見もあったがそうもいかない。皆同じ事を考えるため、もし屋上にたくさんの敵がいたらと考えてしまい必然的に屋上に行くことを避けてしまうだろう。そうなれば点数こそ失わないがその分得るものもない。
だが、屋上を取られるわけにはいかないので僕と殿下をここに残しておくそうだ。…どうして僕と殿下なのかはおそらくあれだろう。一番ここが安全そうに見えたからだろう。ここなら魔法が上手い殿下が活躍できるだろうしな。
「…暇ですね」
「仕方ないですよ。本館だけといってもかなり大きな敷地ですからね。西館、東館、南館とあるんですから。」
地図にするとこんな感じだ。
森林
柵柵柵柵柵柵柵柵柵柵柵柵柵柵柵柵柵柵柵柵柵
西館 中 東館
↑ 庭
今ここ
南館
僕はふと妙案を思いついて口角を上げた。
「リリアン王女殿下、ここから中庭にいる馬鹿ども狙い撃ちできますか?」
「あの人たちのことですか?うーん、そうですね、、たぶんできると思います。ただ、結構距離が離れているので一発で当たるかどうか…」
「無理だったとしても問題ないです。ただの暇つぶしなので。」
それに、屋上があると知っていて不用意に外にでて歩いているバカなんか僕らの寮の敵ではないのだから。
「僕が動きを止めてあげますのでその隙にやってくださいね。」
そう言って彼らの真上に水球を作る。それぐらいなら距離が離れていても難なくできるようになったのだ。
「3,2,1、、」
中庭にいた二人の生徒に水がかかるのをニヤニヤしながら見てしまう。
「あーあ、攻撃されているのに止まったらだめだよ。」
僕がそんなことを言っている間にも彼らには風が襲い掛かる。無情にも引き裂かれた布が地面に落ちる。
「お見事です。」
「カイくんが動きを止めてくれたからですよ。さすがにこの距離で動いている小さい的を仕留めるのは難しですから。」
「だとしてもですよ。そういえば、殿下にはご兄弟がいらっしゃいますよね?皆魔法が得意なんですか?」
たしか、上に王太子の兄が一人、下には双子の弟妹がいたはずだ。
「どうでしょう…。お兄様は魔法よりも剣術がお得意ですし、弟は体が弱くて本ばかり読んでいるので魔法は得意ではありません。ただ、妹のセシリアはわたくしよりも魔法を上手く使うことができます。兄弟といっても全てが一緒であるわけではありませんよ。」
「たしかに、ルシアン様とハミルも全然似てませんしね。」
話を聞く限りアイリスと彼女の弟も似てないというかむしろ正反対なような気がするしな…
うん??なにか索敵にひっかかったな…
「殿下、誰か来ます。」
そう言って短剣を構える。
「おそらく12時の方向に2人。下からは5人ですかね。まさか壁を登ってくるとは。」
風魔法を使ったのだろう。僕らが中庭を見下ろしていた方とは反対から登ってくる。階段の方からも気配がするので挟み撃ちする気だろう。
「一番乗りだと思ったんですが、まさか先客がいるとは思いませんでした。」
そう言って杖を取り出したのは小太り君の金魚の糞…ゲフン、、取り巻きのリース・ビションだ。
たしか今は中級Ⅰのクラスだったか…正直いつも影が薄くて存在自体を忘れていた。そういえばいたな、こんなやつ。
「これはこれは、ハルシャ卿にリリアン王女殿下ではありませんか。」
そう言ってリース・ビションは気味悪げに笑った。
その様子に少し悪寒を感じたが気のせいだと思い、この場面をどうやって乗り越えるのかを考えることにした。
ちなみに、アクアマリン寮の参加メンバーは、僕、アイリス、ハミル、殿下、ロビン・ザハート、ルージュ、スレイの七名である。
僕がなぜロビンを選んだのかというと、それは彼が狼の獣人だからだ。獣人は人よりも鼻がいいし気配にも敏感だ。屋内で戦うには有利となる。狐の獣人であるスレイを入れているところから、彼らは僕がいないところで答えを見つけたのだろう。
「それではみなさん、いいですか?手を離したら失格になってしまいますからね!いきますよ、3,2,1、スタート!!」
先生がそう言った瞬間、魔法陣が光って目の前の景色がガラッと変わる。どうやら僕らの転移先は西館に唯一ある屋上だったようだ。
そんなことよりも、転移の魔法陣が少しだけ黒色に光ったような気がしたのが気になるな…
「屋上は控えめに言って神引きだな。」
こっちの世界にも神引きなんていう言葉があるとは知らなかった…神引きか、、いい響きだ。
「では作戦どうり別れましょうか。」
僕と殿下、アイリスとスレイ、ロビンとルージュとハミルの3チームに別れて行動する。固まっていた方がいいと思うかもしれないが、狭い廊下では自分の攻撃が仲間に当たる危険があるのだ。屋上でがん待ちしていたらいいという意見もあったがそうもいかない。皆同じ事を考えるため、もし屋上にたくさんの敵がいたらと考えてしまい必然的に屋上に行くことを避けてしまうだろう。そうなれば点数こそ失わないがその分得るものもない。
だが、屋上を取られるわけにはいかないので僕と殿下をここに残しておくそうだ。…どうして僕と殿下なのかはおそらくあれだろう。一番ここが安全そうに見えたからだろう。ここなら魔法が上手い殿下が活躍できるだろうしな。
「…暇ですね」
「仕方ないですよ。本館だけといってもかなり大きな敷地ですからね。西館、東館、南館とあるんですから。」
地図にするとこんな感じだ。
森林
柵柵柵柵柵柵柵柵柵柵柵柵柵柵柵柵柵柵柵柵柵
西館 中 東館
↑ 庭
今ここ
南館
僕はふと妙案を思いついて口角を上げた。
「リリアン王女殿下、ここから中庭にいる馬鹿ども狙い撃ちできますか?」
「あの人たちのことですか?うーん、そうですね、、たぶんできると思います。ただ、結構距離が離れているので一発で当たるかどうか…」
「無理だったとしても問題ないです。ただの暇つぶしなので。」
それに、屋上があると知っていて不用意に外にでて歩いているバカなんか僕らの寮の敵ではないのだから。
「僕が動きを止めてあげますのでその隙にやってくださいね。」
そう言って彼らの真上に水球を作る。それぐらいなら距離が離れていても難なくできるようになったのだ。
「3,2,1、、」
中庭にいた二人の生徒に水がかかるのをニヤニヤしながら見てしまう。
「あーあ、攻撃されているのに止まったらだめだよ。」
僕がそんなことを言っている間にも彼らには風が襲い掛かる。無情にも引き裂かれた布が地面に落ちる。
「お見事です。」
「カイくんが動きを止めてくれたからですよ。さすがにこの距離で動いている小さい的を仕留めるのは難しですから。」
「だとしてもですよ。そういえば、殿下にはご兄弟がいらっしゃいますよね?皆魔法が得意なんですか?」
たしか、上に王太子の兄が一人、下には双子の弟妹がいたはずだ。
「どうでしょう…。お兄様は魔法よりも剣術がお得意ですし、弟は体が弱くて本ばかり読んでいるので魔法は得意ではありません。ただ、妹のセシリアはわたくしよりも魔法を上手く使うことができます。兄弟といっても全てが一緒であるわけではありませんよ。」
「たしかに、ルシアン様とハミルも全然似てませんしね。」
話を聞く限りアイリスと彼女の弟も似てないというかむしろ正反対なような気がするしな…
うん??なにか索敵にひっかかったな…
「殿下、誰か来ます。」
そう言って短剣を構える。
「おそらく12時の方向に2人。下からは5人ですかね。まさか壁を登ってくるとは。」
風魔法を使ったのだろう。僕らが中庭を見下ろしていた方とは反対から登ってくる。階段の方からも気配がするので挟み撃ちする気だろう。
「一番乗りだと思ったんですが、まさか先客がいるとは思いませんでした。」
そう言って杖を取り出したのは小太り君の金魚の糞…ゲフン、、取り巻きのリース・ビションだ。
たしか今は中級Ⅰのクラスだったか…正直いつも影が薄くて存在自体を忘れていた。そういえばいたな、こんなやつ。
「これはこれは、ハルシャ卿にリリアン王女殿下ではありませんか。」
そう言ってリース・ビションは気味悪げに笑った。
その様子に少し悪寒を感じたが気のせいだと思い、この場面をどうやって乗り越えるのかを考えることにした。
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