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【番外編】二度目の人生 本編番外編
二度目の人生 ー33歳ー 〜夜会編〜
大勢の人ですでに賑やかな大広間は、アルミス家の財力や権力を示すかのように豪勢で煌びやかで足を踏み入れたはいいものの自分がこの場にそぐわないんじゃないかと思ってしまい一瞬、たじろいでしまいそうになる。
「兄さん……? 大丈夫ですか?」
俺の足が止まった事に気付いたのか後ろからジェイドに声をかけられハッとする。
「あ、あぁ……ごめん。ちょっと場の雰囲気に圧倒されちゃってさ……」
「確かに……。でも、大丈夫ですよ。シャルル兄さんはウォールマン家の立派な次期当主です。リラックスしていきましょう」
優しく背中を撫でられると少し落ち着き、大きく深呼吸して気合いを入れ直す。
今回、父さんの代わりに参加した夜会はアルミス家が毎年主催しており、各地の領主達が一斉にアルミス邸に集まる。かしこまった形式のものではなく、各地の領主達が顔を合わせ交流の場になればとレイル様は考えているようだが、そうは言っても緊張はしてしまう。
まずはレイル様に挨拶を……と、思ったがレイル様は招待客の対応に追われ忙しそうにしている。少し待ってから挨拶をしようと待っていると「シャルルくん……?」と、懐かしい声で名前を呼ばれる。
声のする方へと振り向けば、栗色の癖っ毛に学生時代から変わらないふんわりとした笑顔を向けるエレンの姿が……。
「エレン! 久しぶりだなぁ~! 元気にしてたか?」
「シャルルくんこそ! あと……ジェイドくんとリエンくんも久しぶりだね」
エレンは学園で同じクラスだったクラスメイトで、現在はディヴォン侯爵家の当主を務めている。学生の頃は少し弱気な性格だったのだが、今では燕尾服を着こなしこんな大きな夜会でも堂々としている。
「今年はシャルルくん達が参加しているんだね。これからは毎年参加するの?」
「え~っと……どうだろうな。多分、そうなっていくんじゃないかな……」
「そうなんだ……。毎年シャルルくんに会えると思うと夜会に参加するのが楽しみになるよ」
「ふふ。そうだな。あ、他にも誰か来ているのか?」
「え~っと……他にはイザークくんが来ていたような……」
「シャルルッッ!」
エレンとそんな話をしていると、タイミングよく満面の笑みを浮かべながら足早にこちらに駆け寄ってくるイザークの姿が見える。
「久しぶりだなぁ~シャルル!」
「イザーク、久しぶり。今日は兄さんと来ているのか?」
「あぁ。兄さんと近隣の領主に挨拶に行こうと思ってたんだが、お前の姿が見えて慌てて駆けつけてきたんだ」
ヘヘッと屈託のない笑顔を向けてくるイザークも見た目は立派な紳士だが昔とあまり変わらないようだ。
「ありがとうイザーク。でも……兄さんを待たせてるんじゃないか?」
「いいっていいって! どうせ表面上だけの挨拶だから俺がいなくても大丈……夫……」
イザークがそんな事を言って、昔のように俺の肩を抱き寄せようとすると隣から手が伸びてきてリエンに何故か抱き寄せられる。
「イザークさん、お久しぶりですね~」
「……リエン、それにジェイドも……。お前達も来てたのかよ……」
「えぇ。今日はシャルル兄さんの大切な夜会デビューですからね。変な輩に大事なシャルル兄さんを触れされないように注意しておかなくてはいけないので」
「なっ……!」
ジェイドは口調は柔らかいがイザークに向ける視線はとても冷たく、イザークもジェイドを睨みつけている。俺はリエンの腕の中で二人のやり取りにハラハラしてしまう。
イザークとジェイドは学生時代からあまり仲は良くない……。互いに敵対心を持っているようで、よく牽制しあっていた。
「な、なぁ……久しぶりに皆と会ったんだし喧嘩するなよ。今日はアルミス公爵が交流の為にと開いてくれた夜会なんだから、二人とも今日くらいは仲良くしないと……。な?」
「……シャルル兄さんがそう言うのなら」
「まぁ、今日はシャルルの顔を立ててやるよ……」
フンッと顔を背ける二人に苦笑いを浮かべていると、レイル様が手を振りながらこちらへとやってくる。
「ハハ。若者同士仲良くやってるようだね」
「は、はい……」
苦笑いのままレイル様と話をしていると、各地の領主達が集まり始め俺達の周りは人集りができる。慌ててリエンの腕から抜け出し挨拶を始めれば、色んな人たちから声をかけられる。
領地での取り組みや、メイデル商会と企画運営している特産品の事についてや写真集の感想などなど……俺一人では受け答えできずにジェイドやリエンも対応してくれる。
それから暫くは休む暇なく対応に追われ、父さん達はいつもこんな大変な事をしていたのかと実感させられる。
今回の夜会に招待された人達と挨拶を交わし終える頃には夜会も終わりを迎えようとしていた。
ようやく周りに人も少なくなり、ふぅ……と小さく息を吐く。
ジェイドとリエンは、途中でレイル様に何処かへ連れられて行ったのだが近くに姿は見当たらない。
三人はどこに……?
キョロキョロと大広間を見渡していると、レイル様の笑い声が聞こえそちらに向かえば、ソファーに座り楽しそうにワインを飲んでいるレイル様とその近くでくったりとソファーに横たわるリエン、そしてレイル様の隣でワインを飲み干しているジェイドの姿が……。
あ………。
これは……まずい事になったかもしれない……。
父さんからの忠告を今更思い出した俺は慌てて二人の元に駆け寄っていった。
—————————
次回はR18です☆
「兄さん……? 大丈夫ですか?」
俺の足が止まった事に気付いたのか後ろからジェイドに声をかけられハッとする。
「あ、あぁ……ごめん。ちょっと場の雰囲気に圧倒されちゃってさ……」
「確かに……。でも、大丈夫ですよ。シャルル兄さんはウォールマン家の立派な次期当主です。リラックスしていきましょう」
優しく背中を撫でられると少し落ち着き、大きく深呼吸して気合いを入れ直す。
今回、父さんの代わりに参加した夜会はアルミス家が毎年主催しており、各地の領主達が一斉にアルミス邸に集まる。かしこまった形式のものではなく、各地の領主達が顔を合わせ交流の場になればとレイル様は考えているようだが、そうは言っても緊張はしてしまう。
まずはレイル様に挨拶を……と、思ったがレイル様は招待客の対応に追われ忙しそうにしている。少し待ってから挨拶をしようと待っていると「シャルルくん……?」と、懐かしい声で名前を呼ばれる。
声のする方へと振り向けば、栗色の癖っ毛に学生時代から変わらないふんわりとした笑顔を向けるエレンの姿が……。
「エレン! 久しぶりだなぁ~! 元気にしてたか?」
「シャルルくんこそ! あと……ジェイドくんとリエンくんも久しぶりだね」
エレンは学園で同じクラスだったクラスメイトで、現在はディヴォン侯爵家の当主を務めている。学生の頃は少し弱気な性格だったのだが、今では燕尾服を着こなしこんな大きな夜会でも堂々としている。
「今年はシャルルくん達が参加しているんだね。これからは毎年参加するの?」
「え~っと……どうだろうな。多分、そうなっていくんじゃないかな……」
「そうなんだ……。毎年シャルルくんに会えると思うと夜会に参加するのが楽しみになるよ」
「ふふ。そうだな。あ、他にも誰か来ているのか?」
「え~っと……他にはイザークくんが来ていたような……」
「シャルルッッ!」
エレンとそんな話をしていると、タイミングよく満面の笑みを浮かべながら足早にこちらに駆け寄ってくるイザークの姿が見える。
「久しぶりだなぁ~シャルル!」
「イザーク、久しぶり。今日は兄さんと来ているのか?」
「あぁ。兄さんと近隣の領主に挨拶に行こうと思ってたんだが、お前の姿が見えて慌てて駆けつけてきたんだ」
ヘヘッと屈託のない笑顔を向けてくるイザークも見た目は立派な紳士だが昔とあまり変わらないようだ。
「ありがとうイザーク。でも……兄さんを待たせてるんじゃないか?」
「いいっていいって! どうせ表面上だけの挨拶だから俺がいなくても大丈……夫……」
イザークがそんな事を言って、昔のように俺の肩を抱き寄せようとすると隣から手が伸びてきてリエンに何故か抱き寄せられる。
「イザークさん、お久しぶりですね~」
「……リエン、それにジェイドも……。お前達も来てたのかよ……」
「えぇ。今日はシャルル兄さんの大切な夜会デビューですからね。変な輩に大事なシャルル兄さんを触れされないように注意しておかなくてはいけないので」
「なっ……!」
ジェイドは口調は柔らかいがイザークに向ける視線はとても冷たく、イザークもジェイドを睨みつけている。俺はリエンの腕の中で二人のやり取りにハラハラしてしまう。
イザークとジェイドは学生時代からあまり仲は良くない……。互いに敵対心を持っているようで、よく牽制しあっていた。
「な、なぁ……久しぶりに皆と会ったんだし喧嘩するなよ。今日はアルミス公爵が交流の為にと開いてくれた夜会なんだから、二人とも今日くらいは仲良くしないと……。な?」
「……シャルル兄さんがそう言うのなら」
「まぁ、今日はシャルルの顔を立ててやるよ……」
フンッと顔を背ける二人に苦笑いを浮かべていると、レイル様が手を振りながらこちらへとやってくる。
「ハハ。若者同士仲良くやってるようだね」
「は、はい……」
苦笑いのままレイル様と話をしていると、各地の領主達が集まり始め俺達の周りは人集りができる。慌ててリエンの腕から抜け出し挨拶を始めれば、色んな人たちから声をかけられる。
領地での取り組みや、メイデル商会と企画運営している特産品の事についてや写真集の感想などなど……俺一人では受け答えできずにジェイドやリエンも対応してくれる。
それから暫くは休む暇なく対応に追われ、父さん達はいつもこんな大変な事をしていたのかと実感させられる。
今回の夜会に招待された人達と挨拶を交わし終える頃には夜会も終わりを迎えようとしていた。
ようやく周りに人も少なくなり、ふぅ……と小さく息を吐く。
ジェイドとリエンは、途中でレイル様に何処かへ連れられて行ったのだが近くに姿は見当たらない。
三人はどこに……?
キョロキョロと大広間を見渡していると、レイル様の笑い声が聞こえそちらに向かえば、ソファーに座り楽しそうにワインを飲んでいるレイル様とその近くでくったりとソファーに横たわるリエン、そしてレイル様の隣でワインを飲み干しているジェイドの姿が……。
あ………。
これは……まずい事になったかもしれない……。
父さんからの忠告を今更思い出した俺は慌てて二人の元に駆け寄っていった。
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次回はR18です☆
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