91 / 112
【番外編★現在更新中★】ジェイドとリエンのやり直し
ジェイドとリエンのやり直しの人生 学園編 ③
カシムとキールは一度目と変わらず、すぐに打ち解けてくれる。
「なぁーなぁージェイド~。お前のとこの義兄さんって家帰ってもあんな感じで冷たいの?」
「シャルル兄さんは冷たい人じゃないよ。家ではよく笑うし、私や弟とも遊んでくれる優しい兄さんだよ」
「嘘だ~! いっつもエスタリア侯爵家のイザーク様と一緒にいてツンとしてるし、挨拶しても素っ気ないし怖いんだよなぁ……」
「それはカシムがバカみたいにデカい声で挨拶するから迷惑がっているんだろ」
「えぇ~? 俺の声デカいかなぁ~?」
「今でも十分デカい」
キールの言葉にカシムは不服そうに頬を膨らましながら「デカくないよ!」と、また大きめな声を出す。
二人の仲の良い掛け合いは大人になっても変わらず続き、二人と一緒にいると笑顔が絶えなかった。
学園での初日はイザークに絡まれる以外はそれといって大きなトラブルが起こることはなかった。
授業が終わり、馬車へと乗り込むと私よりも早く授業が終わったはずのシャルル兄さんが中にいた。
「あれ? シャルル兄さん。今日は早く授業が終わったはずじゃ……」
「あぁ、少し用事があって……帰りが遅くなったんだ。ほら、ジェイド馬車が出発するから早く座らないと」
「はい……」
シャルル兄さんに促され、兄さんの隣に座ると馬車は出発する。
「今日はどうだった? 友達はできたか?」
「はい。クラスの皆も優しくしてくれました」
「そうか。それは良かったな。なぁジェイド……その……今日はイザークが酷いこと言ってごめんな……」
申し訳なさそうにシャルル兄さんは私に謝ってくる。
もしかして……これを言うために私を待っていたのだろうか……。
「兄さんが謝ることじゃないですよ。それに私は大丈夫ですよ」
「そっか……。ジェイドは大人だな。イザークもあんなを事言うが、本当は悪い奴じゃないんだ……。ただ、親や兄さんがイザークに辛く当たるみたいでさ……自分より爵位が下だと分かるといつもあんな態度をとっちゃうんだ……」
「そうなんですか……」
私の知らないイザークの過去か……。
聞いたところで同情などはしないが、何故かシャルル兄さんが辛そうな顔をしているのが気になる。
「シャルル兄さん。辛そうですが……何か悩み事でもあるんですか?」
「ん……? いや……大丈夫だ……」
無理に笑顔を作り視線を逸らすシャルル兄さん……。
私はこの顔を良く知っている。
苦笑いしながら視線を下に落とす仕草は、何か気掛かりなことがある時に見せるシャルル兄さんの癖だ。
そして、その気掛かりになっている事を放っておくと、大概にして私にとって良くない事件が起こる。
特に酷かったのはシャルル兄さんが隣国の舞踏会に招待された時に、王家の人間だか知らないがシャルル兄さんに言い寄ってきて求婚までしてきて……。
それをシャルル兄さんは私達に言い出せずに黙っていて……あの時の事は思い出しただけでも腹が立つ……。
過去の嫌な記憶を思い出し私の表情が険しくなった事が気になったシャルル兄さんは「ジェイド……?」と、心配そうに顔を覗き込んでくる。
「シャルル兄さん。何か悩んでいる事があったらなんでも話して下さいね」
「あぁ、ありがとうジェイド」
シャルル兄さんの手を取ると、兄さんは目を細めて私に微笑みかけてくれた。
屋敷に帰りつけば、待ってましたとリエンがシャルル兄さんに駆け寄り抱きつく。
「兄様~! お帰りなさい~」
「ただいまリエン。いい子にしてたか?」
「うん! ジェイド兄様もいなくて寂しかったけど……僕いい子にしてたよ!」
「そうか……。小さいのに偉いなリエン」
シャルル兄さんに褒めて欲しいと頭を差し出せば、兄さんは優しくリエンの銀髪を撫でる。
エヘヘ~と笑みを溢すリエンは満足いくまでシャルル兄様を堪能した後、私の部屋へとやってくる。
「ジェイド兄様。久しぶりの学園どうだった~? やっぱり何も変わらない?」
「そうだな。一度目とは少し違うこともあったが大まかには変わらないな。一つ気掛かりなのは、シャルル兄さんら何か悩みを抱えているようだ……」
「うわぁ……。それ、早く解決してあげないとまた一人で抱え込んで暴走しちゃうパターンじゃない?」
「それだけは阻止しないとな……。シャルル兄さんの言動には細心の注意を払う必要があるな」
「了解~。僕もそれとなく探ってみるね~」
リエンはそう言うとさっそくシャルル兄さんの所へ向かう。
今のシャルル兄さんが抱えている問題は、なんとなくだがイザークが絡んでいる気がする。
あまり関わりたくない相手だが、シャルル兄さんの悩みの原因ならば排除する事も考えなければいけないな……。
「なぁーなぁージェイド~。お前のとこの義兄さんって家帰ってもあんな感じで冷たいの?」
「シャルル兄さんは冷たい人じゃないよ。家ではよく笑うし、私や弟とも遊んでくれる優しい兄さんだよ」
「嘘だ~! いっつもエスタリア侯爵家のイザーク様と一緒にいてツンとしてるし、挨拶しても素っ気ないし怖いんだよなぁ……」
「それはカシムがバカみたいにデカい声で挨拶するから迷惑がっているんだろ」
「えぇ~? 俺の声デカいかなぁ~?」
「今でも十分デカい」
キールの言葉にカシムは不服そうに頬を膨らましながら「デカくないよ!」と、また大きめな声を出す。
二人の仲の良い掛け合いは大人になっても変わらず続き、二人と一緒にいると笑顔が絶えなかった。
学園での初日はイザークに絡まれる以外はそれといって大きなトラブルが起こることはなかった。
授業が終わり、馬車へと乗り込むと私よりも早く授業が終わったはずのシャルル兄さんが中にいた。
「あれ? シャルル兄さん。今日は早く授業が終わったはずじゃ……」
「あぁ、少し用事があって……帰りが遅くなったんだ。ほら、ジェイド馬車が出発するから早く座らないと」
「はい……」
シャルル兄さんに促され、兄さんの隣に座ると馬車は出発する。
「今日はどうだった? 友達はできたか?」
「はい。クラスの皆も優しくしてくれました」
「そうか。それは良かったな。なぁジェイド……その……今日はイザークが酷いこと言ってごめんな……」
申し訳なさそうにシャルル兄さんは私に謝ってくる。
もしかして……これを言うために私を待っていたのだろうか……。
「兄さんが謝ることじゃないですよ。それに私は大丈夫ですよ」
「そっか……。ジェイドは大人だな。イザークもあんなを事言うが、本当は悪い奴じゃないんだ……。ただ、親や兄さんがイザークに辛く当たるみたいでさ……自分より爵位が下だと分かるといつもあんな態度をとっちゃうんだ……」
「そうなんですか……」
私の知らないイザークの過去か……。
聞いたところで同情などはしないが、何故かシャルル兄さんが辛そうな顔をしているのが気になる。
「シャルル兄さん。辛そうですが……何か悩み事でもあるんですか?」
「ん……? いや……大丈夫だ……」
無理に笑顔を作り視線を逸らすシャルル兄さん……。
私はこの顔を良く知っている。
苦笑いしながら視線を下に落とす仕草は、何か気掛かりなことがある時に見せるシャルル兄さんの癖だ。
そして、その気掛かりになっている事を放っておくと、大概にして私にとって良くない事件が起こる。
特に酷かったのはシャルル兄さんが隣国の舞踏会に招待された時に、王家の人間だか知らないがシャルル兄さんに言い寄ってきて求婚までしてきて……。
それをシャルル兄さんは私達に言い出せずに黙っていて……あの時の事は思い出しただけでも腹が立つ……。
過去の嫌な記憶を思い出し私の表情が険しくなった事が気になったシャルル兄さんは「ジェイド……?」と、心配そうに顔を覗き込んでくる。
「シャルル兄さん。何か悩んでいる事があったらなんでも話して下さいね」
「あぁ、ありがとうジェイド」
シャルル兄さんの手を取ると、兄さんは目を細めて私に微笑みかけてくれた。
屋敷に帰りつけば、待ってましたとリエンがシャルル兄さんに駆け寄り抱きつく。
「兄様~! お帰りなさい~」
「ただいまリエン。いい子にしてたか?」
「うん! ジェイド兄様もいなくて寂しかったけど……僕いい子にしてたよ!」
「そうか……。小さいのに偉いなリエン」
シャルル兄さんに褒めて欲しいと頭を差し出せば、兄さんは優しくリエンの銀髪を撫でる。
エヘヘ~と笑みを溢すリエンは満足いくまでシャルル兄様を堪能した後、私の部屋へとやってくる。
「ジェイド兄様。久しぶりの学園どうだった~? やっぱり何も変わらない?」
「そうだな。一度目とは少し違うこともあったが大まかには変わらないな。一つ気掛かりなのは、シャルル兄さんら何か悩みを抱えているようだ……」
「うわぁ……。それ、早く解決してあげないとまた一人で抱え込んで暴走しちゃうパターンじゃない?」
「それだけは阻止しないとな……。シャルル兄さんの言動には細心の注意を払う必要があるな」
「了解~。僕もそれとなく探ってみるね~」
リエンはそう言うとさっそくシャルル兄さんの所へ向かう。
今のシャルル兄さんが抱えている問題は、なんとなくだがイザークが絡んでいる気がする。
あまり関わりたくない相手だが、シャルル兄さんの悩みの原因ならば排除する事も考えなければいけないな……。
あなたにおすすめの小説
ブラコンすぎて面倒な男を演じていた平凡兄、やめたら押し倒されました
あと
BL
「お兄ちゃん!一肌脱ぎます!」
完璧公爵跡取り息子許嫁攻め×ブラコン兄鈍感受け
可愛い弟と攻めの幸せのために、平凡なのに面倒な男を演じることにした受け。毎日の告白、束縛発言などを繰り広げ、上手くいきそうになったため、やめたら、なんと…?
攻め:ヴィクター・ローレンツ
受け:リアム・グレイソン
弟:リチャード・グレイソン
pixivにも投稿しています。
ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグも整理します。
批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました
まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。
性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。
(ムーンライトノベルにも掲載しています)
ハッピーエンドのために妹に代わって惚れ薬を飲んだ悪役兄の101回目
カギカッコ「」
BL
ヤられて不幸になる妹のハッピーエンドのため、リバース転生し続けている兄は我が身を犠牲にする。妹が飲むはずだった惚れ薬を代わりに飲んで。
悪役令嬢の兄でしたが、追放後は参謀として騎士たちに囲まれています。- 第1巻 - 婚約破棄と一族追放
大の字だい
BL
王国にその名を轟かせる名門・ブラックウッド公爵家。
嫡男レイモンドは比類なき才知と冷徹な眼差しを持つ若き天才であった。
だが妹リディアナが王太子の許嫁でありながら、王太子が心奪われたのは庶民の少女リーシャ・グレイヴェル。
嫉妬と憎悪が社交界を揺るがす愚行へと繋がり、王宮での婚約破棄、王の御前での一族追放へと至る。
混乱の只中、妹を庇おうとするレイモンドの前に立ちはだかったのは、王国騎士団副団長にしてリーシャの異母兄、ヴィンセント・グレイヴェル。
琥珀の瞳に嗜虐を宿した彼は言う――
「この才を捨てるは惜しい。ゆえに、我が手で飼い馴らそう」
知略と支配欲を秘めた騎士と、没落した宰相家の天才青年。
耽美と背徳の物語が、冷たい鎖と熱い口づけの中で幕を開ける。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。