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第5章【魔王討伐編】
【万能糸』
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じめじめとした冷気が肌を撫でる、薄暗い洞窟の中。
四人は無言のまま、音を立てずに奥へと進んでいく。
「(それにしても、【獣人化】ってほんと便利だよねぇ)」
本来なら、冒険者は暗闇を照らすために光魔法を使うのが常識だ。
けれど今、この場の誰ひとりとして光を灯すことはない。
理由は単純。――獣人化している間は、暗闇の中でも視界が利くのだ。
「(動物ってこんなふうに世界を見てるのかなぁ?まるで誰かが、どこかで電気つけてくれてるみたいに見えるし)」
ただし――全部が見える、ということは。
見たくないモノまで、くっきり見えるということでもあった。
……骨と、死肉。
「……」
それが人間か、獣人か、魔物のものか……判別はつかない。
けれど腐敗した肉の切れ端に、朽ちた骨。すべての残骸が、いやにリアルに視界に浮かび上がる。
「(南無阿弥陀仏……ちょっとしたホラーだよ、これ)」
冷たい雫が、天井からぽた、ぽた、と落ちてくる。
それを肩に受けながら、アオイは息を殺して進み続け――
やがて、洞窟の中心。
そこに……奴がいた。
「(こ、これが【沼大蛇】……!)」
数メートル先の進路を、巨大な黒蛇が塞いでいた。
二つの頭を持ち、ぐるぐると地を這うようにとぐろを巻いている。
まるで神殿の守護獣のような威圧感。……いや、まさしく“化け物”。
「(○リーポッターに出てきたバジリスクの……二つ頭バージョン!?やめて!?怖すぎ!)」
しかも、両方の頭は――目を開いている。
「(ちょ、え?寝てるんだよね!?ねえ、寝てるんだよね!?めっちゃ目ぇ開いてるけど!?)」
幸いにも、今のところ気づかれた様子はない。
でもその“開いたまま眠る双眸”が、いつこちらを向くかと思うと……アオイの背中には、冷や汗がじわりと滲んでいた。
「……」
「(! あんなところに……《モロシイタケ》!)」
チュー太郎が小さく指差した先――
それは、【沼大蛇】がとぐろを巻くすぐ背後の壁だった。
そこには、おびただしい数の《モロシイタケ》がびっしりと群生している。
まるで洞窟の一部かのように密集し、むせ返るほどのキノコの匂いが漂ってきそうなほどだった。
「(なるほど……これだけあれば強烈な匂いを放つ。だからこそ、それに釣られて【沼豚】たちが近づき――そして捕食されるわけか)」
アオイはゆっくりと息を吐き、慎重に【沼大蛇】の脇を通り抜けていく。
チュー太郎たち三人は一定の距離を保ち、その場で静かに見守っていた。
「(いつも通り、やればいい……“いつも通り”……)」
アオイはそっと、細い【糸』を展開した。
【糸』は生き物のように地を這い、迷いなく【沼大蛇】のうちの一つの頭へと侵入していく――
「(よし……!)」
通り過ぎざまにちらりと見ると、【沼大蛇】の胴体はところどころ不自然に膨らみ、いびつな形になっていた。
おそらく【沼豚】か、あるいは別の獲物を丸呑みし、現在も体内で消化している最中なのだろう。
「(……食後の居眠りってことか。夜行性とは聞いてたけど……なるほど、ここにいれば餌の方から寄ってくるってわけね)」
アオイはそろりと【沼大蛇】の横を通り抜け、壁に密集している大量の《モロシイタケ》の前へとたどり着いた。
「(あとはこれを届けるだけ……それと、今夜みんなで食べる分も♡)」
転送用の魔皮紙を広げ、アオイは黙々とキノコの収穫を始めた。
カサの形や大きさを手早く見極め、手際よく送り込んでいく。
「(……よし、これで終わりっ!)」
依頼達成。そう思ったその時――
「アオイ! 避けるッチュ!」
「えっ――うわっ!」
鋭く風を裂く音。アオイが本能的に飛びのくと、ついさっきまでいた場所に巨大な尻尾が叩きつけられ、《モロシイタケ》ごと壁が砕け散った。
「ど、どうして……!」
振り向いたアオイの視線の先――
そこには、鋭くこちらを睨みつける【沼大蛇】の姿があった。
「(い、いつも通りのやり方だったはずじゃ……!)」
だがすぐにアオイは気づく。
「っ!! ……そういうことか!」
【沼大蛇】の双頭のうち、片方の首は力なく垂れていた。
つまり――アオイの【糸』が効いているのは、片方だけだったのだ。
「チュー! みんな、武器を構えるッチュ! 一か八か、やるしかないッチュ!」
「トラ!」
「ウッシ!」
三人が一斉に武器を構え、戦闘態勢に入る。
だが――
「(だ、だめだ……!)」
アオイの顔が強張る。
このまま戦いになれば、誰かが傷つき、倒れる。
それを見た瞬間、アオイはきっと――あの記憶を、また思い出してしまう。
「(嫌だ……嫌だ嫌だ嫌だッ!)」
頭の中で声が反響する。震える手、固まる足。
「何をしてるッチュ! アオイ!」
「ボーッとしてたらやられるトラ!」
「ウッシ! まさか……足が動かないのかウッシ!?」
「チュー! アオイを救出するッチュ!」
「「おおっ!」」
三人が一斉に走り出す。その瞬間だった。
【アオイの思いに呼応するように、その魔法が発動した』
「……【目撃縛』」
「――――っ!?」
「な、なんだこれはっチュ!?」
「光る糸……!? トラ!?」
「こんな巨体が、止められてるウッシ……!?」
突如として現れた魔法陣。そこから這い出るように伸びた【糸』が、唸るような音を立てながら【沼大蛇】の全身を包み、締め上げていく。
もがき、暴れようとする巨体も、張り巡らされた【糸』に一歩たりとも動けない。
「みんな! 今のうちに逃げよう!」
「なにが起きたか解らないけど、助かっトラ!」
「逃げるッチュー!」
「ウッシ、急げウッシ!」
四人はそのまま、封じられた【沼大蛇】を背に洞窟の奥へと駆け出す。
アオイの武器は――【心』に反応する【糸』。
アオイが【見たくない』と思えば、殺すことなく縛りつける。
四人は無言のまま、音を立てずに奥へと進んでいく。
「(それにしても、【獣人化】ってほんと便利だよねぇ)」
本来なら、冒険者は暗闇を照らすために光魔法を使うのが常識だ。
けれど今、この場の誰ひとりとして光を灯すことはない。
理由は単純。――獣人化している間は、暗闇の中でも視界が利くのだ。
「(動物ってこんなふうに世界を見てるのかなぁ?まるで誰かが、どこかで電気つけてくれてるみたいに見えるし)」
ただし――全部が見える、ということは。
見たくないモノまで、くっきり見えるということでもあった。
……骨と、死肉。
「……」
それが人間か、獣人か、魔物のものか……判別はつかない。
けれど腐敗した肉の切れ端に、朽ちた骨。すべての残骸が、いやにリアルに視界に浮かび上がる。
「(南無阿弥陀仏……ちょっとしたホラーだよ、これ)」
冷たい雫が、天井からぽた、ぽた、と落ちてくる。
それを肩に受けながら、アオイは息を殺して進み続け――
やがて、洞窟の中心。
そこに……奴がいた。
「(こ、これが【沼大蛇】……!)」
数メートル先の進路を、巨大な黒蛇が塞いでいた。
二つの頭を持ち、ぐるぐると地を這うようにとぐろを巻いている。
まるで神殿の守護獣のような威圧感。……いや、まさしく“化け物”。
「(○リーポッターに出てきたバジリスクの……二つ頭バージョン!?やめて!?怖すぎ!)」
しかも、両方の頭は――目を開いている。
「(ちょ、え?寝てるんだよね!?ねえ、寝てるんだよね!?めっちゃ目ぇ開いてるけど!?)」
幸いにも、今のところ気づかれた様子はない。
でもその“開いたまま眠る双眸”が、いつこちらを向くかと思うと……アオイの背中には、冷や汗がじわりと滲んでいた。
「……」
「(! あんなところに……《モロシイタケ》!)」
チュー太郎が小さく指差した先――
それは、【沼大蛇】がとぐろを巻くすぐ背後の壁だった。
そこには、おびただしい数の《モロシイタケ》がびっしりと群生している。
まるで洞窟の一部かのように密集し、むせ返るほどのキノコの匂いが漂ってきそうなほどだった。
「(なるほど……これだけあれば強烈な匂いを放つ。だからこそ、それに釣られて【沼豚】たちが近づき――そして捕食されるわけか)」
アオイはゆっくりと息を吐き、慎重に【沼大蛇】の脇を通り抜けていく。
チュー太郎たち三人は一定の距離を保ち、その場で静かに見守っていた。
「(いつも通り、やればいい……“いつも通り”……)」
アオイはそっと、細い【糸』を展開した。
【糸』は生き物のように地を這い、迷いなく【沼大蛇】のうちの一つの頭へと侵入していく――
「(よし……!)」
通り過ぎざまにちらりと見ると、【沼大蛇】の胴体はところどころ不自然に膨らみ、いびつな形になっていた。
おそらく【沼豚】か、あるいは別の獲物を丸呑みし、現在も体内で消化している最中なのだろう。
「(……食後の居眠りってことか。夜行性とは聞いてたけど……なるほど、ここにいれば餌の方から寄ってくるってわけね)」
アオイはそろりと【沼大蛇】の横を通り抜け、壁に密集している大量の《モロシイタケ》の前へとたどり着いた。
「(あとはこれを届けるだけ……それと、今夜みんなで食べる分も♡)」
転送用の魔皮紙を広げ、アオイは黙々とキノコの収穫を始めた。
カサの形や大きさを手早く見極め、手際よく送り込んでいく。
「(……よし、これで終わりっ!)」
依頼達成。そう思ったその時――
「アオイ! 避けるッチュ!」
「えっ――うわっ!」
鋭く風を裂く音。アオイが本能的に飛びのくと、ついさっきまでいた場所に巨大な尻尾が叩きつけられ、《モロシイタケ》ごと壁が砕け散った。
「ど、どうして……!」
振り向いたアオイの視線の先――
そこには、鋭くこちらを睨みつける【沼大蛇】の姿があった。
「(い、いつも通りのやり方だったはずじゃ……!)」
だがすぐにアオイは気づく。
「っ!! ……そういうことか!」
【沼大蛇】の双頭のうち、片方の首は力なく垂れていた。
つまり――アオイの【糸』が効いているのは、片方だけだったのだ。
「チュー! みんな、武器を構えるッチュ! 一か八か、やるしかないッチュ!」
「トラ!」
「ウッシ!」
三人が一斉に武器を構え、戦闘態勢に入る。
だが――
「(だ、だめだ……!)」
アオイの顔が強張る。
このまま戦いになれば、誰かが傷つき、倒れる。
それを見た瞬間、アオイはきっと――あの記憶を、また思い出してしまう。
「(嫌だ……嫌だ嫌だ嫌だッ!)」
頭の中で声が反響する。震える手、固まる足。
「何をしてるッチュ! アオイ!」
「ボーッとしてたらやられるトラ!」
「ウッシ! まさか……足が動かないのかウッシ!?」
「チュー! アオイを救出するッチュ!」
「「おおっ!」」
三人が一斉に走り出す。その瞬間だった。
【アオイの思いに呼応するように、その魔法が発動した』
「……【目撃縛』」
「――――っ!?」
「な、なんだこれはっチュ!?」
「光る糸……!? トラ!?」
「こんな巨体が、止められてるウッシ……!?」
突如として現れた魔法陣。そこから這い出るように伸びた【糸』が、唸るような音を立てながら【沼大蛇】の全身を包み、締め上げていく。
もがき、暴れようとする巨体も、張り巡らされた【糸』に一歩たりとも動けない。
「みんな! 今のうちに逃げよう!」
「なにが起きたか解らないけど、助かっトラ!」
「逃げるッチュー!」
「ウッシ、急げウッシ!」
四人はそのまま、封じられた【沼大蛇】を背に洞窟の奥へと駆け出す。
アオイの武器は――【心』に反応する【糸』。
アオイが【見たくない』と思えば、殺すことなく縛りつける。
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