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由美子の話
第1話 知らない天井/共同生活
しおりを挟むこの物語はフィクションであり実在する人物や地名などとはなんの関係もありません。
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私は、知らない天井を見上げていた。
ここは、どこだ? 白い部屋。
窓の外を見ると、梅雨が明け、夏になろうとしていた。日差しが強くなっている。
由美子は、ゆっくりと起き上がる。
そこに、絵見が病室に入ってきた 。
由美子は「ここって病院?なんでここにいるんだろう?頭が痛いな、それにお腹すいた、お母さん?どとうして病院いるの?」と由美子は言うと、絵見は涙を流し始める、 そして由美子をそっと抱きしめながら、絵見は良かった、生きていたと、言うだけだった。
由美子(え、どうなってんのこれ?)
その後由美子は精密な検査を受けたが特に脳にも身体的にも問題がなかったのだが。
記憶に欠損が生じていることが、分かった。
しかし、それは些細なこととしてすぐに治ることだった為、さほど大きな問題ではなく、由美子と絵見夫婦も安堵したのだ。
匠が由美子に面会に来ている。
匠「本当に事故の日、何も覚えてないのか?」
と言った瞬間由美子の表情が変わる。
そして由美子の顔から血の気がひいていき青ざめてゆく、唇を噛んでいる、額にうっすら脂汗をかき震えだす。
由美子「思い出したくない…怖い。」
匠は、由美子の手を握り締め、大丈夫だと何度も声をかけてあげる事しかできなかった。
由美子は、結婚してからの記憶が断片的になくなっているようだが生活に差し支えはなかった。
由美子は、退院して家に帰るとお腹の大きくなった、美優がいた。
由美子が帰ってきた事で美優は嬉しさを隠しきれない。
美優「由美子!おかえり!」と言う。
由美子は何が起きてるんだかわからず固まってしまう由美子。
美優「どうしたの?由美子?」
由美子「なんでもないの…お腹…赤ちゃん?」
美優「匠さんの赤ちゃんだよ~。まだ、産まれないけどね、男の子かな女の子かも分からないんだ。」
と言って、ニコニコしながら由美子に話しかけている。
由美子には、何か大事なピースが無くしてしまった感じがした。
パズルのように空白で何をすればいいのかすこしもわからない、という状態だった。
由美子には自分がなぜこんなところに住んでいるかさえ分からず困惑していた。
そして、匠と結婚しているのは自分なのに、なぜ幼馴染の美優が匠の子供を妊娠しているのか?
その事にとても混乱した。
匠「由美子、無理しない方が良いよ?疲れたんだろう。
今日は、ゆっくり休め、な?」と優しい声で言った。
次の日から、奇妙な共同生活が始まった。
美優は、由美子を気にする様子もなく、匠の奥さんのように振る舞っている。
まるで最初から匠の奥さんが二人いたというような態度をしていて、それをおかしいと思うこともなく自然と溶け込んでいるようだったが。
由美子「おかしいよね…これ、どういう状況なのかな?」
美優「?何が?あ、ご飯できた!食べよ?」と聞いてくる。
由美子「なんかおかしくない?」
と聞く。
匠が起きてきて、美優は匠の唇に自分の唇を押し当て、キスをする。
いつも通りの挨拶みたいだ。
由美子「ねぇ……美優!何してるの!?あなた、匠は私と結婚してるんでしょ!?やめて!!」と怒り出した由美子を見てキョトンとしている美優。
匠「落ち着けよ、由美子、そんなカリカリすんなよ。」
と言い終わると同時に由美子は、泣き出しながら匠を突き飛ばす。
由美子「触らないで!なんなんよ!!変よ!みんなして私の知らない人になってる!なんでよ!!」涙は止まらず溢れてくる。
美優「変じゃないよ?由美子は匠の奥さんで、私は匠の愛する人?変じゃないよ?結婚してからずっとこうだよ?なんで?」と言い終わった後にクスリと笑った。
匠は呆然と立ち尽くして由美子を見ていた。
由美子は奇妙な生活が進んでいく。
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