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プロローグ
恋人寝取られました・・・
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「あれ?聡介じゃない?」
「お?なんだ美優か。」
「なんだとはご挨拶ね。
いつ帰ってきたのよ。
まったく連絡ぐらいしなさいよね」
文句を言いながらも、
嬉しそうに話しかけてくるこいつは美優といって幼馴染の一人だ。
俺の親友の彼女でもある。
茶髪ロングで少し釣り目気味で、黙っていれば令嬢?
いや、どっちかと言えば悪役令嬢か?・・・に見えなくもないのだが・・・
こいつと話をしていると、男友達と話をしているような感覚になるのだ。
「ああ、今丁度両親に挨拶してきたところだ」
「ふ~ん、佳澄は一緒じゃないの?」
「ああ、一緒じゃないな。
お前の家に泊まったんじゃないのか?」
「ああ、泊まるかもとは連絡あったわよ。
ただ、その後連絡が無かったから、やめたんだなって。
聡介がいるから泊まるのやめたのかと今納得した所だったのだけど・・・違うみたいね」
「そうなのか・・・だとしたらおかしいな」
「あんた、また連絡忘れてたんじゃないでしょうね」
「失敬な。
ちゃんと連絡は入れたぞ。
・・・まあ、自宅についてからだから、夕方だったけど」
「あんたねぇ・・・連絡入れるの忘れないようにしときなさいよ・・・佳澄嘆くわよ」
「でも昨日家に行ったけど、俺が家に帰るまで帰ってこなかったよ。
今朝も居なかったみたいだし、ちょっと心配だな」
「う~ん、おかしいわね。
何かあったのかしら?」
そう話をしていると、佳澄の声が聞こえたような気がして振り返った。
遠くで佳澄が男と歓楽街方向から並んで楽し気に歩いているのが見えた。
男は長髪でピアスをした明るそうなイケメンだった。
此方には気づいていないようで、男と楽しそうに話ながら見えなくなっていった。
「ぇ?あれってもしかして佳澄?」
美優がつぶやく。
俺の見間違いではないようだ。
「ちょっと、どういうことよ・・・あっちから出てくるって・・・」
「ぁ・・・ぇ・・・な、なんで・・・」
「ちょっと聡介、顔色が悪いわよ!」
動悸が激しく、息もし辛い。
ねっとりとした汗が流れていくのが判る。
「あぁ、だ・・・大丈夫だ。
わ、悪いけど仕事もあるし帰るわ・・・」
「ちょ、ちょっと聡介!」
「わりぃ」
美優の声が聞こえるけど、何も考えれなかった。
頭の中は「何でだ」という言葉だけで埋め尽くされていた。
・・・
そこからどう歩いたのか全く覚えてない。
美優に仕事だと適当に口に出したからか、バベルの目の前にいた。
一旦頭を冷やすか・・・と中に入ると
『おや?自宅に帰って休むのではなかったのですか?』
マザーの声が聞こえた。
「あぁ、ちょっと頭を冷やす・・・いや心を落ち着けるか?
まあ、ちょっと家以外で休みたくなったからさ・・・」
『そうですか。
では部屋を用意しますね』
「ありがとう。
少し横にならせてもらうよ」
部屋に案内され、横になりながら街で見た佳澄のことを考える。
あれは・・・やっぱり寝取られってやつなのかな・・・
これからどうしたらいいんだろう。
佳澄と別れるか?
別れた後どうする?
それとも浮気されたまま今の関係を続ける?
いや、流石にそれはないか・・・
でも、もし仮に佳澄が浮気相手と別れて俺と一緒になったら?
バベルに勤めていると遅くなったり、家を空けることがあるかもしれないから、
また同じことが起こるんじゃないか?
ずっと浮気を疑いながら過ごすのか?
生きづらいな・・・おじさん、おばさんとも顔合わせ辛くなるし・・・
悪いことしたわけじゃないのに申し訳なくなってくるな・・・
正直これから何のために生きてるのかも判らなくなる・・・
どんどん思考が暗い方向に進んでいく。
『ずいぶん浮かない顔ですね。
何かありましたか?』
おかしな思考になり始めた頃、マザーに話掛けられる。
「あ、いや・・・なんというか・・・」
あ~、暗い話だしマザーに話をしていいものなのか悩むな。
『話して楽になることもありますよ。
問題なければ話してみませんか?』
・・・そうだな、話してみるか・・・
・・・
「という訳なんだ」
『そうでしたか・・・それで考えを纏めるために、落ち着ける場所ということだったのですね』
「まぁな。
でも、どうしたもんかな・・・何もかもどうでもよくなってきてる、
何のために此れから生きていくんだろう?
・・・って感じになってるよ」
『そのまま悪い思考に囚われて、自殺とかはやめてくださいよ』
「確約はできないかな~・・・正直どうしたら良いのか・・・」
『・・・この世界で過ごすのが辛いなら・・・魂の移送を試してみますか?』
少し話辛そうに、迷うようにマザーが切り出してくる。
「お?なんだ美優か。」
「なんだとはご挨拶ね。
いつ帰ってきたのよ。
まったく連絡ぐらいしなさいよね」
文句を言いながらも、
嬉しそうに話しかけてくるこいつは美優といって幼馴染の一人だ。
俺の親友の彼女でもある。
茶髪ロングで少し釣り目気味で、黙っていれば令嬢?
いや、どっちかと言えば悪役令嬢か?・・・に見えなくもないのだが・・・
こいつと話をしていると、男友達と話をしているような感覚になるのだ。
「ああ、今丁度両親に挨拶してきたところだ」
「ふ~ん、佳澄は一緒じゃないの?」
「ああ、一緒じゃないな。
お前の家に泊まったんじゃないのか?」
「ああ、泊まるかもとは連絡あったわよ。
ただ、その後連絡が無かったから、やめたんだなって。
聡介がいるから泊まるのやめたのかと今納得した所だったのだけど・・・違うみたいね」
「そうなのか・・・だとしたらおかしいな」
「あんた、また連絡忘れてたんじゃないでしょうね」
「失敬な。
ちゃんと連絡は入れたぞ。
・・・まあ、自宅についてからだから、夕方だったけど」
「あんたねぇ・・・連絡入れるの忘れないようにしときなさいよ・・・佳澄嘆くわよ」
「でも昨日家に行ったけど、俺が家に帰るまで帰ってこなかったよ。
今朝も居なかったみたいだし、ちょっと心配だな」
「う~ん、おかしいわね。
何かあったのかしら?」
そう話をしていると、佳澄の声が聞こえたような気がして振り返った。
遠くで佳澄が男と歓楽街方向から並んで楽し気に歩いているのが見えた。
男は長髪でピアスをした明るそうなイケメンだった。
此方には気づいていないようで、男と楽しそうに話ながら見えなくなっていった。
「ぇ?あれってもしかして佳澄?」
美優がつぶやく。
俺の見間違いではないようだ。
「ちょっと、どういうことよ・・・あっちから出てくるって・・・」
「ぁ・・・ぇ・・・な、なんで・・・」
「ちょっと聡介、顔色が悪いわよ!」
動悸が激しく、息もし辛い。
ねっとりとした汗が流れていくのが判る。
「あぁ、だ・・・大丈夫だ。
わ、悪いけど仕事もあるし帰るわ・・・」
「ちょ、ちょっと聡介!」
「わりぃ」
美優の声が聞こえるけど、何も考えれなかった。
頭の中は「何でだ」という言葉だけで埋め尽くされていた。
・・・
そこからどう歩いたのか全く覚えてない。
美優に仕事だと適当に口に出したからか、バベルの目の前にいた。
一旦頭を冷やすか・・・と中に入ると
『おや?自宅に帰って休むのではなかったのですか?』
マザーの声が聞こえた。
「あぁ、ちょっと頭を冷やす・・・いや心を落ち着けるか?
まあ、ちょっと家以外で休みたくなったからさ・・・」
『そうですか。
では部屋を用意しますね』
「ありがとう。
少し横にならせてもらうよ」
部屋に案内され、横になりながら街で見た佳澄のことを考える。
あれは・・・やっぱり寝取られってやつなのかな・・・
これからどうしたらいいんだろう。
佳澄と別れるか?
別れた後どうする?
それとも浮気されたまま今の関係を続ける?
いや、流石にそれはないか・・・
でも、もし仮に佳澄が浮気相手と別れて俺と一緒になったら?
バベルに勤めていると遅くなったり、家を空けることがあるかもしれないから、
また同じことが起こるんじゃないか?
ずっと浮気を疑いながら過ごすのか?
生きづらいな・・・おじさん、おばさんとも顔合わせ辛くなるし・・・
悪いことしたわけじゃないのに申し訳なくなってくるな・・・
正直これから何のために生きてるのかも判らなくなる・・・
どんどん思考が暗い方向に進んでいく。
『ずいぶん浮かない顔ですね。
何かありましたか?』
おかしな思考になり始めた頃、マザーに話掛けられる。
「あ、いや・・・なんというか・・・」
あ~、暗い話だしマザーに話をしていいものなのか悩むな。
『話して楽になることもありますよ。
問題なければ話してみませんか?』
・・・そうだな、話してみるか・・・
・・・
「という訳なんだ」
『そうでしたか・・・それで考えを纏めるために、落ち着ける場所ということだったのですね』
「まぁな。
でも、どうしたもんかな・・・何もかもどうでもよくなってきてる、
何のために此れから生きていくんだろう?
・・・って感じになってるよ」
『そのまま悪い思考に囚われて、自殺とかはやめてくださいよ』
「確約はできないかな~・・・正直どうしたら良いのか・・・」
『・・・この世界で過ごすのが辛いなら・・・魂の移送を試してみますか?』
少し話辛そうに、迷うようにマザーが切り出してくる。
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