魂つなぐ転移世界 ~私の平穏は何処なのでしょう?~

蒼劉

文字の大きさ
185 / 221
三章 8歳(未発見ダンジョン探索開始?)

召喚獣が奪われました・・・

しおりを挟む
ギリギリの所を見極めているのか、
危ういところでしたが、大丈夫でした。

「そういえば、エルの方で確保した魔石はどうします?
 ガルフ様方に金銭の分配をするならこちらで買い取りますが」

「そうですね、確かにお母様の言う通りガルフ様方に分配が必要です。
 それに私達では魔石はあまり使いませんし、お渡しします。
 あ、ちょっとダンジョンで召喚獣に魔石を集めてもらっていたの忘れてました。
 後で取りにい・・・いえ、アレッサ、申し訳ないですが取って来てもらえますか?」

取りに行くと言おうとした瞬間、お母様の手に力が入った気がしたので、
慌ててアレッサにお願いします。
く、ダンジョンへ入るなって今からでしたか・・・。
むぅ、意外とこの縛りきついですね。

「あ、そうでした。
 エルに一つ謝らなければならないことがあります」

「え?何でしょう?」

謝らなければならないこと?
お母様から・・・なんだろ?
あ!私を晒し者にしたこととか、痛めつけたこととか?
やっぱり子供にすることじゃな

「ああ、違います。
 それより反省はしていないように見えますが・・・」

「ななな、そ、そんな訳ないではないですか。
 反省してます~!」

「はぁ、全く・・・
 エルからお借りした召喚獣の2体なのですが」

「ああ、あの2体ですね。
 私の所に戻ってないようですから、倒されたとかでは無いようですし・・・何でしょう?」

「言いにくいのですが、私達が討伐した魔物の魔石を食べてしまったのです。
 それで・・・」

「ああ、別に魔石を食べても問題はないと」

「それがかなり大きな魔石を食べてしまって・・・」

お母様がそう言うと、2体ほど鳥と狼が出て来ましたが、
全く見覚えがありません。
あれ?預けた召喚獣ってこんなだっけ?

「フェニックスとフェンリルへと進化しました」

「はぇ?フェニックス?フェンリル?」

えっと、物語とかで出てくる神獣じゃなかったっけ?
何があったの?

「それで、どうも私と繋がっているようで、
 エルの召喚獣を奪ってしまった可能性があります。
 一度確認をして貰えますか?」

え?繋がりは・・・ありますね。

「大丈夫そうです。
 繋がりは感じられます。
 あれ?でも、かなり細くなってるような?
 まあいいか、戻って来なさい」

プイっ
二匹が同時に顔を背けます。

「え?
 どうしたんですか、戻りなさい」

此方をちらっと見た後、やっぱり顔を背けます。

「ちょっと!
 何で戻らないのですか!
 戻りなさい!
 ああ~今笑いましたねぇ!?
 こ、この・・・ううぅ、お母様ぁ~、こいつらが~!」

「どうも召喚獣から変化しているようで、
 魔石を取り込んで自分の物にしたようなのです。
 それで完全に自我を持っているようで、
 私の命令は聞くようなのですが・・・」

お母様がそう言うと、二匹がどやぁって感じでふんぞり返ってます。
くっこの子達はぁ!
ふぅ、まあいいです・・・お母様についてくれるという事は、
伝達係は有効だってことですよね。
それならまぁ・・・良いことにしましょう。

「ふぅ・・・いえ、お母様についていてくれるのであれば問題ありません。
 私達との連絡を行う手段として活用してください。
 態度はむかつきますが・・・」

そう言って二匹を睨むと、やっぱり顔を背けます。
く~!覚えてなさい!

「暫くエルはダンジョン禁止ですが、
 その後を考えると確かに・・・
 判りました、では私の方で預からせてもらいます」

でも、鳥と狼の召喚獣が居なくなるのか。
何処かで確保しておきたいな~。

「あの、お母様。
 私の召喚獣から鳥、狼タイプの魔物が減るので、
 何処かで補充したいのですが・・・」

「そうですね・・・
 淑女教育が終わってからと言いたいですが、
 召喚獣も魔力を与え続けると進化するようですから、
 早めに確保しておいた方がいいということですか。
 アレッサとクラリスが一緒でしたら許可しましょう。
 ただし、今回攻略したダンジョンとポケットダンジョンの範囲内だけです。
 攻略したダンジョンの情報は後程旦那様に聞いてください。
 取りまとめた資料を用意してくれるはずです」

「ありがとうございます!
 では、また行く時には連絡します」

「ええ、そろそろ武器の確認は終わるでしょうから、
 戻りましょう。
 今回の武器については辺境伯家で買い取りですが、
 ガルフ様方への支払いを多めにというのはどうしたのです?」

「ああ、ガルフ様方のパーティーは恋人同士で、
 資金が貯まれば結婚するそうですので、その支援・・・でしょうか。
 私も結婚式が楽しみですし」

「なるほど、そう言う事でしたか。
 ですが結婚式でしたらそこまで資金は必要なさそうですが・・・」

「ああ、結婚式だけではなく、結婚後の生活を考えてとのことですよ。
 討伐者は危険ですからね。
 他の仕事を探したりするまでの間の資金もという事ですよ。
 そこまで考えるのが普通かどうかは判りませんけど、
 先のことまでよく考えているなと思います」

「それで応援したくなっているという事ですか。
 だとすると討伐者から大きく離れられないことになってしまうのは
 申し訳なくなりますね」

「ですが新人育成とポケットダンジョンのフロア管理です。
 討伐者のような死の危険はありませんし、
 ガルフ様方も快く受けてくれてますから問題は無いと思いますよ。
 もしそこに住まわれる場合、
 生まれてくる子供の教育にいいかどうかは別ですが・・・」

「住む場所・・・ですか。
 でしたら屋敷の裏、エルが光る苗木を植えた近くに家を用意してはどうです?
 あの辺りなら空いている土地がありますし、
 ポケットダンジョンへの入り口は我家の敷地内に作成しますから、
 近い方が良いでしょう?
 家は・・・あ、結婚祝いという事で、エルが建てるのはどうです?
 設計は出来ないでしょうから、辺境伯家から依頼するとして
 ・・・」

そうして私とお母様はおっちゃん達の結婚、結婚後の話で盛り上がり、
我家の傍に家を建てるという事が、
おっちゃん達が居ない間に決まるのでした。
アレッサ達が手を頭に当てて溜息をついていました。
そして「やっぱり親子か」という呟きは私達には聞こえませんでした。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

失礼ながら殿下……私の目の前に姿を現すな!!

星野日菜
ファンタジー
転生したら……え?  前世で読んだ少女漫画のなか? しかもヒロイン? ……あの王子変態すぎて嫌いだったんだけど……? 転生令嬢と国の第二王子のクエスチョンラブコメです。 本編完結済み

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

スライムからパンを作ろう!〜そのパンは全てポーションだけど、絶品!!〜

櫛田こころ
ファンタジー
僕は、諏方賢斗(すわ けんと)十九歳。 パンの製造員を目指す専門学生……だったんだけど。 車に轢かれそうになった猫ちゃんを助けようとしたら、あっさり事故死。でも、その猫ちゃんが神様の御使と言うことで……復活は出来ないけど、僕を異世界に転生させることは可能だと提案されたので、もちろん承諾。 ただ、ひとつ神様にお願いされたのは……その世界の、回復アイテムを開発してほしいとのこと。パンやお菓子以外だと家庭レベルの調理技術しかない僕で、なんとか出来るのだろうか心配になったが……転生した世界で出会ったスライムのお陰で、それは実現出来ることに!! 相棒のスライムは、パン製造の出来るレアスライム! けど、出来たパンはすべて回復などを実現出来るポーションだった!! パン職人が夢だった青年の異世界のんびりスローライフが始まる!!

転生したら領主の息子だったので快適な暮らしのために知識チートを実践しました

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
不摂生が祟ったのか浴槽で溺死したブラック企業務めの社畜は、ステップド騎士家の長男エルに転生する。 不便な異世界で生活環境を改善するためにエルは知恵を絞る。 14万文字執筆済み。2025年8月25日~9月30日まで毎日7:10、12:10の一日二回更新。

出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜

シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。 起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。 その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。 絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。 役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

断罪後のモブ令息、誰にも気づかれずに出奔する

まる
ファンタジー
断罪後のモブ令息が誰にも気づかれないよう出奔して幸せを探す話

田舎娘、追放後に開いた小さな薬草店が国家レベルで大騒ぎになるほど大繁盛

タマ マコト
ファンタジー
【大好評につき21〜40話執筆決定!!】 田舎娘ミントは、王都の名門ローズ家で地味な使用人薬師として働いていたが、令嬢ローズマリーの嫉妬により濡れ衣を着せられ、理不尽に追放されてしまう。雨の中ひとり王都を去ったミントは、亡き祖母が残した田舎の小屋に戻り、そこで薬草店を開くことを決意。森で倒れていた謎の青年サフランを救ったことで、彼女の薬の“異常な効き目”が静かに広まりはじめ、村の小さな店《グリーンノート》へ、変化の風が吹き込み始める――。

処理中です...