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おまけ話
しおりを挟む「そういえば、職場の美人な女性は誰なんですか?」
「ん?美人な女性?セルジオ以外に綺麗な人を見た事ないからわからないな。それに、うちの職場にそもそも女性の職員はいないんだけど」
「え?」
途中ツッコミたいことを言われたけど、今はそんな事よりも気になることがある。
「女性職員がいない…?じゃあ、私が見たケイン先輩と仲良さそうに笑っていたあの女性は誰だったんですか?」
「職場で?というか、僕の職場に来たことがあるの?」
「え…あー、ちょっと前を通ったことがあって…」
自分がケイン先輩の魔力増強アイテムだと信じて疑わず、自分の代わりに所持していたペンを渡そうとしたなんて言えない。
言ったが最後、きっと明日の朝足腰が立たないようにされてしまう!
「僕の職場って周りに何も無いから、ついでで前に通ろうとかってないと思うんだよね。もしかして、僕に会いに来てくれたの?」
期待するようなキラキラした笑顔を向けられ、真実がバレるよりはいいと思って頷いてみる。
「はい、会えればいいなぁって思って…。でも綺麗な女性と並んで談笑していたので、なんだか声をかけずらくて帰ったんです」
「どうして!?その女性に心当たりは全然ないけど、もし本当に一緒にいたとしても話しかけてよ!セルジオが話しかけてくれるなら、誰が隣にいようとも無視するのに!」
「無視はしないであげてください!でも、本当にケイン先輩はその女性に心当たりがないんですか?髪がオレンジのショートヘアーで、身長はケイン先輩より少し低いくらいの方です」
女性の特徴を伝えれば、ケイン先輩は考える素振りをして、少ししてから「あ」と声を漏らす。
「あーあの時か。そっかそっか」
なんだか納得したように頷いてから、ニッコリと笑って私を見てくる。
「安心して、あれはちゃんと男だよ」
「え、でも身体のラインがどう見ても女性でしたよ」
「それは、あの子が間違って性転換する魔法薬を飲んじゃったからああなっただけで、ちゃんと中身は男だよ」
「性転換、魔法薬…?」
「うん。だから、僕は女性と話なんてしてないよ。だけど、女性と話してると思って妬いてくれたんだ」
「へ?」
あれ?なんでそんなに嬉しそうに甘く微笑むんですか…。
「セルジオ、どうして夜の11時にそんな可愛いこと言うのかな?明日も仕事だから無理させないように我慢してたのに…」
「け、ケイン先輩?どうしてジリジリ迫ってくるんですか?」
「どうしてだろうね?」
ソファに隣同士で座っていたはずなのに、覆い被さるように迫ってこられて、後退してみるけど逃げ場がない!
「ふふふ、可愛いことを言うセルジオに、僕がどんな女性に話しかけられても興味が無い事をたっぷりと教えてあげるね」
「え、ちょ、ま!」
「待たない」
そう言ってケイン先輩は自分の腕に私を閉じ込めた。
そして私は次の日、寝不足と筋肉痛で泣きながら職場に行くことになった。結局こうなるの!?
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