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フランス治安情報局
67話 フランス軍人の約束
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フランス空軍基地内建物にあるミーティングルームで、ドニーズ将軍、肝いりの特殊科学部隊のチームが集まった、かつては数々の案件を解決した、その道のスペシャリストというべき者達が集まるチームであったが、あの事件が元で軍からの解散命令が下った。しかし、マリ・トビシマの計らいで、皆、懲罰処分などはなく、それぞれの配属先の移動命令のみとなった。
「皆、この3年ご苦労だった。マリ・トビシマのおかげで私も含め、懲罰はなく、皆、配属先の移動のみとなった。しかし、この部隊はフランスでの高度な事件・テロなどで、警察組織では対応の難しい案件の特殊任務を行ってきた。そこで、今回、新しく創設された独立組織、治安情報局にカミーユ大尉以下4名は移動してもらいたい。君たちの能力はそこで、最大限に発揮できると思う」
カミーユ達はそんな聞いたこともない、しかも独立組織に行くことに不安があり、すぐさま、質問した。
「将軍、そんな独立組織、今までに聞いたこともありません。中佐もそこに行かれるのですか?」
「いや、私はいけない、今回の事件は将軍と私の管理責任を問われているんだ、だから君たちとは残念だが、今後は行動を共にできない。だが、可能性に満ち溢れたすばらしい組織であることは私が保証する」
「移動先の場所はどこなんですか?」
「パリ市内、旧フランス軍情報部があったところだ」
「まだ、できたばかりのため、諸君たちにも、いろいろと準備をお願いされることもあるだろうが、そこで、しっかりと頑張ってほしい」
「中佐、我々はその組織では、今まで通り、軍の所属でいいんですよね」
「あ~それは、なにも変わらん。階級もそのままだし、給料や手当も軍から出る」
「それと、この移動は軍としての命令だ。治安情報局の局長も政府から正式に任命された方だ。どんな人だろうと、上官に当たるのだから、敬意を持って、軍人の使命を果たしてほしい」
カミーユ大尉以下4名は中佐に敬礼して、
「ア・ボス・オーダース」
これで、フランス軍特殊科学部隊は解散した。
後日、パリ市内にある旧フランス軍施設に元特殊科学部隊の精鋭5人が車で訪れた。そこは、5000㎡を超えるであろう敷地に情報部棟、銃器機器専用棟、体術運動体育館、居住棟、奥にはグランドまである、5人は、思っていたより、とても大きな治安情報部に驚いた様子で入り口に新しく設置された、警備ハウスの警備員の二人に、入場の許可の確認を行った。
「大尉、建物はだいぶ古いですけど、大きい施設ですね」
「そうだな、まだ、できたばかりの組織で建物も古いから、あちこちで工事しいる感じだな。こりゃあ、しばらくは落ち着かないな」
「でも、わたしはパリ在住だから、今までのように遠くまで通わなくていいから助かりますよ」
「そうだな、しかし、どんな仕事をするのかも、わからずに来たが、局長は今日19時に来るようにと指示だが、なんでこんなに遅いんだ?緊急時でもないのにな」
「たしかに変ですよね。中佐もどんな人かも教えてくれないし、私が間違いない人だと保証するって何度も言ってましたけど、なんか中佐、その時、笑ってましたよね。な~んか私はやな予感がするんですよね」
「まあ、行ってみれば、わかるさ」
「そうですね」
皆、不安な気持ちがいっぱいで情報部棟に入り、古めかしい階段を上がり、3階の局長室の前に来た。時代を感じる、木製の扉をノックをした。
「コンコン」
「カミーユ大尉以下5名入ります」
扉を開け、中に入った。そこには一人の少女と男女二人が立っていた。
「遅い時間にごくろさまです。私があなた達の上官マリ・トビシマです」
マリは今日から、局長になるために、事前にエマやユウキに上官の話し方、態度をしっかりと学んでいた。
入った5人は驚いた、今回チームが解散した原因にもなった人が目の前に立っていた。
「皆さん、どうしました?色々ありましたが、これからは一緒に仕事をしていくんですよ。黙っていてもしょうがないですよ」
「すいません。まさか、マリ・トビシマがここの局長だとは夢にも思わなかったので」
「こんな若い女の子で面白くないかもしれませんが、これからは、私の指示に従ってもらいます」
小さな声でドニーズ中尉が
「大尉、こんな子供に私達は従って、これから仕事するんですか?」
「そのようだな、中佐がニヤニヤしていたわけがやっとわかったよ」
マリにもその話が聞こえて、皆をギロリと見て
「レモンド中佐から、どんな人だろうと、上官に当たるのだから、敬意を持って、軍人の使命を果たすと、皆さん中佐と約束をしたと聞いてますが、フランス軍人が上官との約束を簡単に反故にするのですか。そんなに薄っぺらいんですか、軍人の約束というものは?」
カミーユ大尉達は、ビクっとしながらも
「失礼しました。局長!我々は、どんな任務だろうと、命がけで実行します。これから、よろしくお願いします」
「フ~、皆さん、最初に言っておきますが、命はかけなくていいです。死んでも、やらなくちゃいけない任務なんて、バカげてますから、命あっての人生ですから、時には潔く、引くことも大事です。へんなプライドで、無茶をして、命を落とすようなことだけは局長として、絶対に許しません。どんな時も我々はひとつのチームです。大変な時はみんなでその局面を打開して、任務を達成しましょう」
「ア・ボス・オーダース」
「では、局長、一人ずつ、自己紹介をさせていただきます」
「カミーユ大尉です。 歴史や言語が専門です。このチームの指揮官です」
「ダニエル中尉です。IT関係や機械工学専門です」
「ドニーズ中尉です。政治経済専門です」
「アンナ軍曹! 軍で体術の教官をしてました。その他に重火器の取扱いが専門です」
「ベルナール一等兵です。 このチームの補佐と物資等補給をしております」
「はい、よろしくお願いします」
ユウキやイブにも目で合図を送り、
「ユウキ・タチバナです。マリの全面的サポートをします」
「イブよ、あんた達、自己紹介もいいけど、この間、私にひどいことをしたんだから、私に謝りなさいよ。それと、私はマリの次に身分で言うと偉いんだから、敬意を持ってこれから接しなさいよ」
ユウキが何を言っているんだという顔をしたが、イブは当然でしょと、この5人にプレッシャーをかけていた。
「あの時はイブさん、大変、ご迷惑をかけ、失礼しました。我々はこれから、あなた達の元で働き、その償いを返せるぐらいの働きをします。イブさんにも、これからは敬意を持って
接しますので、これから、よろしくお願いします」
「フン、まあ、口では何とでも言えるからね。これから、マリを侮辱したり、私を軽くみるようなことをしたら、承知しないからね」
イブは、ここぞとばかりに皆を睨みつけて、自分の立場を認めさた。
「それでは、皆さんの職場として使う場所をユウキが案内しますから、そこを見て、今日は解散とします。明日は水曜日なので、私は昼過ぎには戻りますので、14時に局長室にきてください。他のメンバーの紹介とこれからの任務について指示を出しますので」
「わかりました」
ベルナール一等兵が質問を出した。
「局長、まだ、ここには、備品や機材などが、ほとんどないようなのですが、任務に必要な物はどうすればよろしいですか」
「はい、ユウキとこれから情報部棟の室内を確認して、必要な物資は皆さんで働きやすいように注文してください。支払いなどの詳細はユウキから説明させますので」
ベルナールはホットした様子で少しほほ笑んだ。
「それでは、皆さん、案内します。付いてきてください」
「皆、この3年ご苦労だった。マリ・トビシマのおかげで私も含め、懲罰はなく、皆、配属先の移動のみとなった。しかし、この部隊はフランスでの高度な事件・テロなどで、警察組織では対応の難しい案件の特殊任務を行ってきた。そこで、今回、新しく創設された独立組織、治安情報局にカミーユ大尉以下4名は移動してもらいたい。君たちの能力はそこで、最大限に発揮できると思う」
カミーユ達はそんな聞いたこともない、しかも独立組織に行くことに不安があり、すぐさま、質問した。
「将軍、そんな独立組織、今までに聞いたこともありません。中佐もそこに行かれるのですか?」
「いや、私はいけない、今回の事件は将軍と私の管理責任を問われているんだ、だから君たちとは残念だが、今後は行動を共にできない。だが、可能性に満ち溢れたすばらしい組織であることは私が保証する」
「移動先の場所はどこなんですか?」
「パリ市内、旧フランス軍情報部があったところだ」
「まだ、できたばかりのため、諸君たちにも、いろいろと準備をお願いされることもあるだろうが、そこで、しっかりと頑張ってほしい」
「中佐、我々はその組織では、今まで通り、軍の所属でいいんですよね」
「あ~それは、なにも変わらん。階級もそのままだし、給料や手当も軍から出る」
「それと、この移動は軍としての命令だ。治安情報局の局長も政府から正式に任命された方だ。どんな人だろうと、上官に当たるのだから、敬意を持って、軍人の使命を果たしてほしい」
カミーユ大尉以下4名は中佐に敬礼して、
「ア・ボス・オーダース」
これで、フランス軍特殊科学部隊は解散した。
後日、パリ市内にある旧フランス軍施設に元特殊科学部隊の精鋭5人が車で訪れた。そこは、5000㎡を超えるであろう敷地に情報部棟、銃器機器専用棟、体術運動体育館、居住棟、奥にはグランドまである、5人は、思っていたより、とても大きな治安情報部に驚いた様子で入り口に新しく設置された、警備ハウスの警備員の二人に、入場の許可の確認を行った。
「大尉、建物はだいぶ古いですけど、大きい施設ですね」
「そうだな、まだ、できたばかりの組織で建物も古いから、あちこちで工事しいる感じだな。こりゃあ、しばらくは落ち着かないな」
「でも、わたしはパリ在住だから、今までのように遠くまで通わなくていいから助かりますよ」
「そうだな、しかし、どんな仕事をするのかも、わからずに来たが、局長は今日19時に来るようにと指示だが、なんでこんなに遅いんだ?緊急時でもないのにな」
「たしかに変ですよね。中佐もどんな人かも教えてくれないし、私が間違いない人だと保証するって何度も言ってましたけど、なんか中佐、その時、笑ってましたよね。な~んか私はやな予感がするんですよね」
「まあ、行ってみれば、わかるさ」
「そうですね」
皆、不安な気持ちがいっぱいで情報部棟に入り、古めかしい階段を上がり、3階の局長室の前に来た。時代を感じる、木製の扉をノックをした。
「コンコン」
「カミーユ大尉以下5名入ります」
扉を開け、中に入った。そこには一人の少女と男女二人が立っていた。
「遅い時間にごくろさまです。私があなた達の上官マリ・トビシマです」
マリは今日から、局長になるために、事前にエマやユウキに上官の話し方、態度をしっかりと学んでいた。
入った5人は驚いた、今回チームが解散した原因にもなった人が目の前に立っていた。
「皆さん、どうしました?色々ありましたが、これからは一緒に仕事をしていくんですよ。黙っていてもしょうがないですよ」
「すいません。まさか、マリ・トビシマがここの局長だとは夢にも思わなかったので」
「こんな若い女の子で面白くないかもしれませんが、これからは、私の指示に従ってもらいます」
小さな声でドニーズ中尉が
「大尉、こんな子供に私達は従って、これから仕事するんですか?」
「そのようだな、中佐がニヤニヤしていたわけがやっとわかったよ」
マリにもその話が聞こえて、皆をギロリと見て
「レモンド中佐から、どんな人だろうと、上官に当たるのだから、敬意を持って、軍人の使命を果たすと、皆さん中佐と約束をしたと聞いてますが、フランス軍人が上官との約束を簡単に反故にするのですか。そんなに薄っぺらいんですか、軍人の約束というものは?」
カミーユ大尉達は、ビクっとしながらも
「失礼しました。局長!我々は、どんな任務だろうと、命がけで実行します。これから、よろしくお願いします」
「フ~、皆さん、最初に言っておきますが、命はかけなくていいです。死んでも、やらなくちゃいけない任務なんて、バカげてますから、命あっての人生ですから、時には潔く、引くことも大事です。へんなプライドで、無茶をして、命を落とすようなことだけは局長として、絶対に許しません。どんな時も我々はひとつのチームです。大変な時はみんなでその局面を打開して、任務を達成しましょう」
「ア・ボス・オーダース」
「では、局長、一人ずつ、自己紹介をさせていただきます」
「カミーユ大尉です。 歴史や言語が専門です。このチームの指揮官です」
「ダニエル中尉です。IT関係や機械工学専門です」
「ドニーズ中尉です。政治経済専門です」
「アンナ軍曹! 軍で体術の教官をしてました。その他に重火器の取扱いが専門です」
「ベルナール一等兵です。 このチームの補佐と物資等補給をしております」
「はい、よろしくお願いします」
ユウキやイブにも目で合図を送り、
「ユウキ・タチバナです。マリの全面的サポートをします」
「イブよ、あんた達、自己紹介もいいけど、この間、私にひどいことをしたんだから、私に謝りなさいよ。それと、私はマリの次に身分で言うと偉いんだから、敬意を持ってこれから接しなさいよ」
ユウキが何を言っているんだという顔をしたが、イブは当然でしょと、この5人にプレッシャーをかけていた。
「あの時はイブさん、大変、ご迷惑をかけ、失礼しました。我々はこれから、あなた達の元で働き、その償いを返せるぐらいの働きをします。イブさんにも、これからは敬意を持って
接しますので、これから、よろしくお願いします」
「フン、まあ、口では何とでも言えるからね。これから、マリを侮辱したり、私を軽くみるようなことをしたら、承知しないからね」
イブは、ここぞとばかりに皆を睨みつけて、自分の立場を認めさた。
「それでは、皆さんの職場として使う場所をユウキが案内しますから、そこを見て、今日は解散とします。明日は水曜日なので、私は昼過ぎには戻りますので、14時に局長室にきてください。他のメンバーの紹介とこれからの任務について指示を出しますので」
「わかりました」
ベルナール一等兵が質問を出した。
「局長、まだ、ここには、備品や機材などが、ほとんどないようなのですが、任務に必要な物はどうすればよろしいですか」
「はい、ユウキとこれから情報部棟の室内を確認して、必要な物資は皆さんで働きやすいように注文してください。支払いなどの詳細はユウキから説明させますので」
ベルナールはホットした様子で少しほほ笑んだ。
「それでは、皆さん、案内します。付いてきてください」
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