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フランス日常編
127話 離宮来訪
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「カトリーヌ、本当にあそこでパーティをやるの?」
「そうよ。マリが私達のために用意してくれたの」
今日、パーティーに行く確認をカトリーヌは同じクラスのミラとしていた。
「いくらなんでも、すごくない、離宮プチ・トリアンって言ったら有名で普通の人は入れないでしょ」
「なんかね~知り合いがいるみたい」
「でも、本当にユウキも来るんだよね」
「くるくる」
「そう、なら、今日はバッチリ決めていくから」
「それでさ~、私、早めに行って用事があるから、ミラはみんなと一緒に行ってくれる」
「こんな日に用事があるなんて忙しいのね」
「ごめんね。みんなの名前は向こうに言ってあるから、入る時に入り口の警備の人に話してね」
「わかったわ。じゃあ~また、あとでね」
カトリーヌはマリから、試合には友達を連れて来ないでと言われていたから、友達には話さないでいた。
「パパ~もう時間だから、早く車出して~」
「おう、今行く」
「早く~遅れちゃうよ」
「お前、空手の試合に行くのに、なんだ~その格好は」
「試合の後、友達と食事もするのよ。この服はバックに入らないから」
「そうか、それでどこに行くんだ?」
「プチ・トリアンよ」
「なんだ、新しくできたところか?」
「違うよ。昔からある離宮だよ」
「え~そんなところで試合するのか?普通入れないぞあそこは」
「パパ、いいから車出して」
車にカトリーヌは乗り込み、しばらくして
「知り合いが今日貸し切りにしてくれたの。だから大丈夫よ」
「知り合い?普通じゃないぞ、その知り合い、何だよ~、オレも行きたかったな~」
「だめよ。事前に名前を言ってある人しか入れないんだから」
「ちぇ、たまには親孝行してくれよ」
「いつも、いつも、家の手伝いをしてるでしょ。もう、ぼやかないで」
カトリーヌは今日の先生とマリの試合がとても楽しみでワクワクしていた。
『はっきり言ってパーティはおまけで、試合が見れるから行くようなもんだよな~』
と思っていた。
空手の先生、ライアンは同じく、今日のマリとの試合が楽しみで、30分ほど早く現地に着いてしまった。
「ひょえ~、ここに入れるなんて信じられないな、ちょっと早く来すぎたかな」
大きな門の前で車を止めているとスピーカーから
「どちら様ですか?」
と大きい声がした。
「私、本日、え~と、試合で来たライアンと言います」
「はい、お聞きしております。門が開きますので、どうぞお入りください。中に入りましたら
誘導員の指示に従って、お車を駐車してください」
門が開き、中に入ると、誘導員が各所に配置され、駐車スペースまで案内してくれた。
「すごいな、これは」
ライアンは驚いた。車を止めて降りると、スーツを来た男性が
「お荷物はございますか?」
「いえ、これぐらい自分で持てます」
「そうですか、では、ご案内します」
そう言われて、離宮の建物ではなく、東側の何やら、新しくできた、少し小さめな武道館のようなところに案内された。
「こちらが本日試合をされる会場になります。あちらの奥に男性用の更衣室とその中にシャワールームやサウナやトイレもございます。それと、あちらはスポーツジムになっていますので、ご自由にお使いください。それと、会場の温度はお嬢様に20度ぐらいに設定と言われてますが、大丈夫でしょうか?」
ライアンは空手の試合に来て、こんな案内されたこともなかったので、すぐに
「大丈夫です」
と咄嗟に答えた。
ライアンが着いてから15分後にマリ達が着いた。葉子の車にはマリ・ユウキ・イブ、ポーラの車にはダイスケそして、アンナ軍曹の車にはレナード・クラークが乗っていた。
「マリさん、着きましたよ」
「ありがとう葉子さん、あれ、前の車から降りたのはカトリーヌだ。ちょっとイブ前ごめんね」
「カトリーヌ~」
マリは車から手を出して手を振った。
「あれ、マリ」
「サリュ、カトリーヌ」
「サリュ、マリ」
「カトリーヌ、敷地は広いから、この車の助手席空いているから、乗って」
「うん、ありがとう」
カトリーヌは、ルノー最新タイプの高級車に乗り込んだ。
「ボンジュール」
「あの~なんで、助手席が空いているんですか?」
「あ~気にしないで、マリさんとユウキさんとイブさんが乗ると必ず3人で後部座席に座るのよ。マリさんがいつも座席が狭くてかわいそうですよ」
「三人は仲がいいんですね」
「そうですね。でもイブとユウキは仲がかなり悪いですよ」
会場に到着した。全員が車から降りたところ、カトリーヌが
「マリ、あの人もしかして」
「あ~今日は大介さんに試合の立ち合いをお願いしてるのよ」
「きゃ~、うそ、信じられない、やっぱり、本当だったのね。ちょっとあいさつしてくる」
カトリーヌは空手世界チャンプの松田大介が来て、跳びはねながら、大喜びだった。
「ボンジュール、カトリーヌです」
いきなり、目の前にあらわれた女の子にダイスケは驚いた様子で
「ボンジュール、ダイスケです」
「私、あなたのことが大好きです。いつも応援してます」
「はあ、でも、今日は試合はしませんけど」
相変わらず、女性には興味がない態度で
「カトリーヌは試合するの?」
「いえ、私も試合はしないですけど、今日は少し、マリに空手を教えてもらおうと思っています」
「ふ~ん、まあ、がんばってね」
「はい、がんばります」
普段、無口のカトリーヌは大喜びだった。
「そうよ。マリが私達のために用意してくれたの」
今日、パーティーに行く確認をカトリーヌは同じクラスのミラとしていた。
「いくらなんでも、すごくない、離宮プチ・トリアンって言ったら有名で普通の人は入れないでしょ」
「なんかね~知り合いがいるみたい」
「でも、本当にユウキも来るんだよね」
「くるくる」
「そう、なら、今日はバッチリ決めていくから」
「それでさ~、私、早めに行って用事があるから、ミラはみんなと一緒に行ってくれる」
「こんな日に用事があるなんて忙しいのね」
「ごめんね。みんなの名前は向こうに言ってあるから、入る時に入り口の警備の人に話してね」
「わかったわ。じゃあ~また、あとでね」
カトリーヌはマリから、試合には友達を連れて来ないでと言われていたから、友達には話さないでいた。
「パパ~もう時間だから、早く車出して~」
「おう、今行く」
「早く~遅れちゃうよ」
「お前、空手の試合に行くのに、なんだ~その格好は」
「試合の後、友達と食事もするのよ。この服はバックに入らないから」
「そうか、それでどこに行くんだ?」
「プチ・トリアンよ」
「なんだ、新しくできたところか?」
「違うよ。昔からある離宮だよ」
「え~そんなところで試合するのか?普通入れないぞあそこは」
「パパ、いいから車出して」
車にカトリーヌは乗り込み、しばらくして
「知り合いが今日貸し切りにしてくれたの。だから大丈夫よ」
「知り合い?普通じゃないぞ、その知り合い、何だよ~、オレも行きたかったな~」
「だめよ。事前に名前を言ってある人しか入れないんだから」
「ちぇ、たまには親孝行してくれよ」
「いつも、いつも、家の手伝いをしてるでしょ。もう、ぼやかないで」
カトリーヌは今日の先生とマリの試合がとても楽しみでワクワクしていた。
『はっきり言ってパーティはおまけで、試合が見れるから行くようなもんだよな~』
と思っていた。
空手の先生、ライアンは同じく、今日のマリとの試合が楽しみで、30分ほど早く現地に着いてしまった。
「ひょえ~、ここに入れるなんて信じられないな、ちょっと早く来すぎたかな」
大きな門の前で車を止めているとスピーカーから
「どちら様ですか?」
と大きい声がした。
「私、本日、え~と、試合で来たライアンと言います」
「はい、お聞きしております。門が開きますので、どうぞお入りください。中に入りましたら
誘導員の指示に従って、お車を駐車してください」
門が開き、中に入ると、誘導員が各所に配置され、駐車スペースまで案内してくれた。
「すごいな、これは」
ライアンは驚いた。車を止めて降りると、スーツを来た男性が
「お荷物はございますか?」
「いえ、これぐらい自分で持てます」
「そうですか、では、ご案内します」
そう言われて、離宮の建物ではなく、東側の何やら、新しくできた、少し小さめな武道館のようなところに案内された。
「こちらが本日試合をされる会場になります。あちらの奥に男性用の更衣室とその中にシャワールームやサウナやトイレもございます。それと、あちらはスポーツジムになっていますので、ご自由にお使いください。それと、会場の温度はお嬢様に20度ぐらいに設定と言われてますが、大丈夫でしょうか?」
ライアンは空手の試合に来て、こんな案内されたこともなかったので、すぐに
「大丈夫です」
と咄嗟に答えた。
ライアンが着いてから15分後にマリ達が着いた。葉子の車にはマリ・ユウキ・イブ、ポーラの車にはダイスケそして、アンナ軍曹の車にはレナード・クラークが乗っていた。
「マリさん、着きましたよ」
「ありがとう葉子さん、あれ、前の車から降りたのはカトリーヌだ。ちょっとイブ前ごめんね」
「カトリーヌ~」
マリは車から手を出して手を振った。
「あれ、マリ」
「サリュ、カトリーヌ」
「サリュ、マリ」
「カトリーヌ、敷地は広いから、この車の助手席空いているから、乗って」
「うん、ありがとう」
カトリーヌは、ルノー最新タイプの高級車に乗り込んだ。
「ボンジュール」
「あの~なんで、助手席が空いているんですか?」
「あ~気にしないで、マリさんとユウキさんとイブさんが乗ると必ず3人で後部座席に座るのよ。マリさんがいつも座席が狭くてかわいそうですよ」
「三人は仲がいいんですね」
「そうですね。でもイブとユウキは仲がかなり悪いですよ」
会場に到着した。全員が車から降りたところ、カトリーヌが
「マリ、あの人もしかして」
「あ~今日は大介さんに試合の立ち合いをお願いしてるのよ」
「きゃ~、うそ、信じられない、やっぱり、本当だったのね。ちょっとあいさつしてくる」
カトリーヌは空手世界チャンプの松田大介が来て、跳びはねながら、大喜びだった。
「ボンジュール、カトリーヌです」
いきなり、目の前にあらわれた女の子にダイスケは驚いた様子で
「ボンジュール、ダイスケです」
「私、あなたのことが大好きです。いつも応援してます」
「はあ、でも、今日は試合はしませんけど」
相変わらず、女性には興味がない態度で
「カトリーヌは試合するの?」
「いえ、私も試合はしないですけど、今日は少し、マリに空手を教えてもらおうと思っています」
「ふ~ん、まあ、がんばってね」
「はい、がんばります」
普段、無口のカトリーヌは大喜びだった。
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