結婚までの120日~結婚式が決まっているのに前途は見えない~【完結】

まぁ

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凍結から芽吹く

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「そう。どういうことを言われたら困る?」
「かぐや姫か?」
「わっ、久しぶりに思い出した」
「お前好きだったな」
「うん。そうか…あれが無理難題か…竜の首にある五色の玉か燕の子安貝を取って来て…うーん…ちょっとねぇ、いくらなんでも現実離れし過ぎか…」
「何考えてんだ?」
「何を言っても言いくるめられる並木さんに対抗する作戦を練ってる」
「…結構ヒマなんだな、香歩。せいぜい頑張れ」

 まだ開店していないパパたちの店を通りすぎ、久世さんのお店に二人で入る。

「おぉ、朱に香歩チン、いらっしゃい」
「こんばんは、久世さん。パパたちにチケットもらって来ました」
「ありがと。ハルは初めてだよね?うちの奥さん。ハル、翠さんと翼さん自慢の朱と香歩チン」
「私たちが足を向けて寝られない、翠さん翼さんよね。はじめまして、ハルです」

 久世さんの奥さんのハルさんは、小学生の息子さんがいるから普段は店に出ていないけど今日はチケット配布後の土曜日なので手伝いに来ていると言った。

 カウンターに座った私たちは、マルゲリータとラム肉とアボカドのパワーサラダをとりあえずオーダーして、新しいブルワリーからのビールをいただく。

「綺麗なキャラメル色」
「香りも濃いタイプだな」
「「いただきます」」

 二人同時にグラスを持ち上げるとハルさんが

「息ぴったり」

 とクスクス笑い、パパたちは元気かと聞いてくれる。

「ありがとうございます。変わりなく元気です」
「そう。私もバーに行く時間が出来たら伺いたいとずっと思っているんだけど…」

 いつも久世さんが私と朱に話す昔の話が、今日はハルさんの口から語られた。
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