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一歩から万歩
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川を挟んで都内だという立地の住宅街で聖さんが一軒のお宅の駐車場に慣れた様子で車を止めた。
「到着。だけど、ここは今空き家なんだよ。ここは元々じいちゃんたちがいた家でうちは3軒ほど斜め向かいっていうのかな…あっち。車が1台しか置けないから俺はいつもここ」
「おじいちゃんたちは?」
「じいちゃんは亡くなってばあちゃんが去年施設に入った」
「そう」
チューリップをそっと持たせてくれた聖さんに
「ちょっときんちょする…」
「ぷっ…緊張な」
「あ…人の緊張を笑った」
「ごめん、ごめん…可愛いかっただけだよ」
チュッ…
「…っ…信じられない…」
「何が?」
「実家の目と鼻の先で…ご近所さんもおられるだろうに…」
「いつどこで俺が光里を可愛がってもいいだろ?」
「いいの?…いや…違うんじゃない…かな?」
周りをキョロキョロ見ながら、大きい聖さんに腰を抱かれて押し出されるように歩く私は囚われた宇宙人のようだ。
「ただいま」
はっ?インターホンを鳴らさずもう玄関の内側だよ?
「おかえりー」
歌うような美しいハイトーンが聞こえたと思ったのに出て来られたのは大きな…お父さんだろう…気がつけば右に188センチの聖さん、左に181センチ(後で聞いた)のお父さんに挟まれリビングにいた。
「やだー可愛い子を二人で拉致してきたように見えるわ」
そう笑いながら言うお母さんは後で聞いたら164センチらしく、私が158センチあってもここでは小さい子という扱いらしい。あっという間に3人に囲まれたと思った時
「聖、来た?」
これまた大きなお兄さんが現れて聖さんとよく似た目元を緩めた。
「光里ちゃんっていったよね?今…まるで囚われた宇宙人だね」
「…はい…そんな感じです…」
ぶわっはっ…大きな人が一斉に大きく笑ったのでビクッとした私を軽く抱きしめた聖さんが
「宇宙人でも可愛いよね、光里は」
と訳の分からないことを言う。
「到着。だけど、ここは今空き家なんだよ。ここは元々じいちゃんたちがいた家でうちは3軒ほど斜め向かいっていうのかな…あっち。車が1台しか置けないから俺はいつもここ」
「おじいちゃんたちは?」
「じいちゃんは亡くなってばあちゃんが去年施設に入った」
「そう」
チューリップをそっと持たせてくれた聖さんに
「ちょっときんちょする…」
「ぷっ…緊張な」
「あ…人の緊張を笑った」
「ごめん、ごめん…可愛いかっただけだよ」
チュッ…
「…っ…信じられない…」
「何が?」
「実家の目と鼻の先で…ご近所さんもおられるだろうに…」
「いつどこで俺が光里を可愛がってもいいだろ?」
「いいの?…いや…違うんじゃない…かな?」
周りをキョロキョロ見ながら、大きい聖さんに腰を抱かれて押し出されるように歩く私は囚われた宇宙人のようだ。
「ただいま」
はっ?インターホンを鳴らさずもう玄関の内側だよ?
「おかえりー」
歌うような美しいハイトーンが聞こえたと思ったのに出て来られたのは大きな…お父さんだろう…気がつけば右に188センチの聖さん、左に181センチ(後で聞いた)のお父さんに挟まれリビングにいた。
「やだー可愛い子を二人で拉致してきたように見えるわ」
そう笑いながら言うお母さんは後で聞いたら164センチらしく、私が158センチあってもここでは小さい子という扱いらしい。あっという間に3人に囲まれたと思った時
「聖、来た?」
これまた大きなお兄さんが現れて聖さんとよく似た目元を緩めた。
「光里ちゃんっていったよね?今…まるで囚われた宇宙人だね」
「…はい…そんな感じです…」
ぶわっはっ…大きな人が一斉に大きく笑ったのでビクッとした私を軽く抱きしめた聖さんが
「宇宙人でも可愛いよね、光里は」
と訳の分からないことを言う。
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