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第13章 懐かしい旅路
第28話 別れとテンプレ
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朝からランガ達とダンジョン村を出発して、今は開拓村とロンダの町への分かれ道に到着したところだ。
ランガはサーシャさんを迎えに行くので、俺達と一緒にロンダの町へ行く。グストも一緒だがここでジートとズラタン、それに他の冒険者達とはお別れすることになる。
俺はロンダの町でドロテアさん達と合流して、王都で他の仲間とも合流する予定だ。ジート達とはこれでしばらくは会えないだろう。
分かれ道には広めの草原があり、拠点としていた滝へと続く小川が横に流れている。そこで馬を休めながら、ジート達と別れの挨拶をしていた。
「ジートこれをもらってくれ」
俺は準備していた指輪をジートに手渡す。指輪には『研』を意匠にして彫ってある。
「これを俺に?」
「ジートは俺と一緒に訓練した最初の仲間だよね。その証として渡したいと思ったんだ。嵌めてから魔力を流せばジート専用の魔道具になる。ステータスや収納、それに文字念話も使えるはずだ。大切にしてほしい」
ジートは目を大きく見開いて受け取った指輪を見つめていた。そして指に嵌めると魔力を流した。指輪の『研』の意匠が淡く光り、使用者登録が終わったようだ。
「収納の中にはジートのための装備も入っているはずだ。収納にあるの冒険者用の衣装を意識して『トラジション』と言うか考えれば一瞬で着替えられるはずだ」
ジートは驚いた表情で俺を見つめて、すぐに意識を集中した。
「……トラジション!」
彼がそう言うと、ジートとの装備は新しい装備に変わった。それまで着けていた装備や武器も以前に俺が渡したものだったが、だいぶ使い込まれていた。自動洗浄なども付与していたので、それほど汚れてはいなかったが、今のジートの実力には物足りない装備だったはずだ。
ジートは装備をペタペタと嬉しそうに触って確認していた。そして武器のショートソードを鞘から抜いて手応えを確認していた。
「ジートも強くなったから、前の装備では辛くなっていたんじゃないか。新しい装備で頑張ってくれよ」
「ば、馬鹿野郎! 前の装備でも簡単には手に入らない装備だったんだぞ……」
えっ、そうなの!?
少し驚いたが、ジートは涙目で嬉しそう笑っていた。喜んでもらえたなら俺も嬉しい。
「ああ、それと収納に奥さん用の腕輪も入っている。収納と文字念話、それにクリアも使えるはずだ。ついでに奥さんが喜びそうな下着をジジに選んでもらって入れといたからな」
ジートは俺に近づいてきて手を握り締めてきた。そして真剣な表情で俺の目を見つめながら話した。
「あ、ありがとう! 俺だけこんな凄いものを貰ったら、あとで女房に責められるところだったよ!」
近い! 近い!
ジートは顔を近づけて話してきた。あまりにも真剣な表情で怖いくらいだ。
お、俺の身近にいる男共はみんな奥さんに頭が上がらないみたいだぁ~!
ジートの手を振り払い、ズラタンにも同じように指輪を渡した。ズラタンは涙を流して抱きついてきた。
お前は抱き着くんじゃねぇーーー!
ズラタンの装備はジートの動き重視の革製ではなく、防御力重視の金属製の鎧だ。そんなのに抱き着かれてはたまったもんじゃない。
俺のステータスなら怪我はしないが、痛いのことは痛いのだ!
泣いて抱き着くズラタンを引きはがし、物欲しそうな視線を向ける他の冒険者達を強引に開拓村に出発させる。
彼らの姿が見えなくなるまで見送ると、俺達も出発の準備を始めた。
◇ ◇ ◇ ◇
馬車でここまで移動してきたが、シルが歩きたいと言い出してたので馬車を収納して馬をD研に入れる。
D研から戻ってくると、シルはミーシャと草原を走り回り、ジジはそれを笑顔で見ている。ランガとグストは近づいてきて話しかけてきた。
「テンマ、もちろん俺達の分もあるんだろ」
二人はニヤニヤとしながら言ってきた。
もちろん用意してある。だが二人の顔を見たら意地悪をしたくなる。
「えっ、何を言っているんだよ。二人にはそれぞれの奥さんに、どれほどの品を渡したと思っているんだ?」
グスト「そ、それは俺とは関係無いだろ!」
ランガ「そうだぞ。それに俺こそ最初の仲間だろ!」
「いやいや、ここでお前達が装備や魔道具を俺から貰ったら、サーシャさんやルカさんが何て言うか、二人ともよく考えてくれよ。たぶんそれは返すからその分は他のものをくれと言ってくるんじゃないか?」
そこまではサーシャさん達は言わないと思うが、ランガ達は俺の話に反論できないようだ。
おいおい、そこまでサーシャさん達のことを恐れているのかよぉ~。
そんな二人のことが気の毒だと思う。ジジはともかく他の女性達に、俺も振り回されているのも事実だ。
俺は意地悪をやめて、用意していた指輪を二人に渡そうと思った。だが草原に四人の男達が騒ぎながらやってきた。
「私達が一番乗りのようだな」
「なんで貴族の我々が走って移動なんだ?」
「それより獣人に命令されるのは我慢できん!」
「待て、そこに素晴らしい女性がいる!」
ランガ達にも声は聞こえているようで、彼らに視線を向けた。だが話の内容まで分からないようだ。俺は聞き耳スキルもあるのでハッキリと内容が聞こえていた。
一人はグストを一回り小さくしたような体格の男だ。もう一人は細身だが動きは良さそうなジートタイプの男で、もう一人は魔術師のような装備をしていた。そして最後の一人は優男だが機能的にはそれほどでもない、派手な見た目だけの装備を付けていた。
派手な優男はジジと舐め回すように見つめていた。
会話や装備から貴族だろう。
優男が先頭になりジジに向かって歩き出した。彼らがジジに近づくと、それに気付いたシルが彼らの前に立ちふさがった。
「お姉ちゃんに近づくな!」
おおっ、俺の弟であるシルがカッコいいじゃないか!
モフシルなら警戒してうなっている感じかな。
「無礼者、このおかたを誰だと─」
「よさないか。そんな大きい声を出したら、そちらの女性を怖がらせるではないか」
グストもどきが大きな声でシルを怒鳴りつけた。しかし優男が止めに入った。
ただジジは怖がっていないし、シルもひるむ様子はない。ミーシャはいつの間にかシルの後ろに立って彼らを睨んでいる。
「おっ、そこの彼女は獣人にしては可愛いいね」
今度はジートもどきが話した。
ミーシャちゃん、嬉しそうに尻尾を振るんじゃありません!
それにしてもこんな場所でテンプレかよ……。
「下品なことを言うんじゃないよ。お嬢さん、驚かしたようですみませんね。私は─」
「おい、俺達の連れに何か用か!?」
優男がジジ達に話しかけている最中にランガが彼らに声をかけた。
「我々は王都から特別研修に参加している貴族、ギャァーーー!」
魔術師タイプの男が話している最中に聞き覚えのある叫び声を上げて、頭を抱えて転がり始めた。
「ふぅ~、あなた達は研修に参加しているんだろ? 研修中の身分は平民と同じだ。そのことを覚えていないのか?」
グストが呆れたように頭を抱えて転がる男を見ながら話した。
「無礼なことを言うんじゃない! 下賤な、ギャァーーー!」
馬鹿じゃね!
今度はミニグストが頭を抱えて転げまわり始めた。
優男も困ったように転げまわる二人を見たが、すぐに視線をジジに向けると話しかけた。
「お嬢さん、仲間の失礼な言動をお許しください。私は身分など関係なくあなたを幸せにしますよ。冒険者のように不安定な生活を気にすることもありません。必要なら多額な準備金も用意しましょう。私のもとで幸せな人生を過ごしませんか?」
おうふ、この状況でも女性を口説こうとするのか!?
ある意味、優男君は凄いと思う。
だが俺の婚約者であるジジを口説くのを許せるわけない。
俺は間に入ろうとしたが、先にジジが答えた。
「お断りします。私には婚約者がいて、あなたでは太刀打ちできないほど素敵な人です!」
う、嬉しいよぉーーー!
ジジにそんな風に言ってもらえて、俺は、俺は、幸せ者だぁーーー!
「あなたは勘違いしているようですね。私ほど将来有望な男はいませんよ? 好きな金額を言ってください。いくらでもご用意しますよ?」
うん、彼はやっぱり凄いかもしれない
婚約者がいると言われ、ハッキリと断られたのに、まだ口説こうとするとは信じられない。昔同じような馬鹿を、いや馬鹿親子を見た気もする。
いい加減やめさせようと前に出ようとしたら、さらに十人ほど草原にやって来た。その一人が声を上げる。
「あっ、テンマ様!」
んっ、誰だ?
何となく見覚えはあるが、俺は思い出せなかった。
ランガはサーシャさんを迎えに行くので、俺達と一緒にロンダの町へ行く。グストも一緒だがここでジートとズラタン、それに他の冒険者達とはお別れすることになる。
俺はロンダの町でドロテアさん達と合流して、王都で他の仲間とも合流する予定だ。ジート達とはこれでしばらくは会えないだろう。
分かれ道には広めの草原があり、拠点としていた滝へと続く小川が横に流れている。そこで馬を休めながら、ジート達と別れの挨拶をしていた。
「ジートこれをもらってくれ」
俺は準備していた指輪をジートに手渡す。指輪には『研』を意匠にして彫ってある。
「これを俺に?」
「ジートは俺と一緒に訓練した最初の仲間だよね。その証として渡したいと思ったんだ。嵌めてから魔力を流せばジート専用の魔道具になる。ステータスや収納、それに文字念話も使えるはずだ。大切にしてほしい」
ジートは目を大きく見開いて受け取った指輪を見つめていた。そして指に嵌めると魔力を流した。指輪の『研』の意匠が淡く光り、使用者登録が終わったようだ。
「収納の中にはジートのための装備も入っているはずだ。収納にあるの冒険者用の衣装を意識して『トラジション』と言うか考えれば一瞬で着替えられるはずだ」
ジートは驚いた表情で俺を見つめて、すぐに意識を集中した。
「……トラジション!」
彼がそう言うと、ジートとの装備は新しい装備に変わった。それまで着けていた装備や武器も以前に俺が渡したものだったが、だいぶ使い込まれていた。自動洗浄なども付与していたので、それほど汚れてはいなかったが、今のジートの実力には物足りない装備だったはずだ。
ジートは装備をペタペタと嬉しそうに触って確認していた。そして武器のショートソードを鞘から抜いて手応えを確認していた。
「ジートも強くなったから、前の装備では辛くなっていたんじゃないか。新しい装備で頑張ってくれよ」
「ば、馬鹿野郎! 前の装備でも簡単には手に入らない装備だったんだぞ……」
えっ、そうなの!?
少し驚いたが、ジートは涙目で嬉しそう笑っていた。喜んでもらえたなら俺も嬉しい。
「ああ、それと収納に奥さん用の腕輪も入っている。収納と文字念話、それにクリアも使えるはずだ。ついでに奥さんが喜びそうな下着をジジに選んでもらって入れといたからな」
ジートは俺に近づいてきて手を握り締めてきた。そして真剣な表情で俺の目を見つめながら話した。
「あ、ありがとう! 俺だけこんな凄いものを貰ったら、あとで女房に責められるところだったよ!」
近い! 近い!
ジートは顔を近づけて話してきた。あまりにも真剣な表情で怖いくらいだ。
お、俺の身近にいる男共はみんな奥さんに頭が上がらないみたいだぁ~!
ジートの手を振り払い、ズラタンにも同じように指輪を渡した。ズラタンは涙を流して抱きついてきた。
お前は抱き着くんじゃねぇーーー!
ズラタンの装備はジートの動き重視の革製ではなく、防御力重視の金属製の鎧だ。そんなのに抱き着かれてはたまったもんじゃない。
俺のステータスなら怪我はしないが、痛いのことは痛いのだ!
泣いて抱き着くズラタンを引きはがし、物欲しそうな視線を向ける他の冒険者達を強引に開拓村に出発させる。
彼らの姿が見えなくなるまで見送ると、俺達も出発の準備を始めた。
◇ ◇ ◇ ◇
馬車でここまで移動してきたが、シルが歩きたいと言い出してたので馬車を収納して馬をD研に入れる。
D研から戻ってくると、シルはミーシャと草原を走り回り、ジジはそれを笑顔で見ている。ランガとグストは近づいてきて話しかけてきた。
「テンマ、もちろん俺達の分もあるんだろ」
二人はニヤニヤとしながら言ってきた。
もちろん用意してある。だが二人の顔を見たら意地悪をしたくなる。
「えっ、何を言っているんだよ。二人にはそれぞれの奥さんに、どれほどの品を渡したと思っているんだ?」
グスト「そ、それは俺とは関係無いだろ!」
ランガ「そうだぞ。それに俺こそ最初の仲間だろ!」
「いやいや、ここでお前達が装備や魔道具を俺から貰ったら、サーシャさんやルカさんが何て言うか、二人ともよく考えてくれよ。たぶんそれは返すからその分は他のものをくれと言ってくるんじゃないか?」
そこまではサーシャさん達は言わないと思うが、ランガ達は俺の話に反論できないようだ。
おいおい、そこまでサーシャさん達のことを恐れているのかよぉ~。
そんな二人のことが気の毒だと思う。ジジはともかく他の女性達に、俺も振り回されているのも事実だ。
俺は意地悪をやめて、用意していた指輪を二人に渡そうと思った。だが草原に四人の男達が騒ぎながらやってきた。
「私達が一番乗りのようだな」
「なんで貴族の我々が走って移動なんだ?」
「それより獣人に命令されるのは我慢できん!」
「待て、そこに素晴らしい女性がいる!」
ランガ達にも声は聞こえているようで、彼らに視線を向けた。だが話の内容まで分からないようだ。俺は聞き耳スキルもあるのでハッキリと内容が聞こえていた。
一人はグストを一回り小さくしたような体格の男だ。もう一人は細身だが動きは良さそうなジートタイプの男で、もう一人は魔術師のような装備をしていた。そして最後の一人は優男だが機能的にはそれほどでもない、派手な見た目だけの装備を付けていた。
派手な優男はジジと舐め回すように見つめていた。
会話や装備から貴族だろう。
優男が先頭になりジジに向かって歩き出した。彼らがジジに近づくと、それに気付いたシルが彼らの前に立ちふさがった。
「お姉ちゃんに近づくな!」
おおっ、俺の弟であるシルがカッコいいじゃないか!
モフシルなら警戒してうなっている感じかな。
「無礼者、このおかたを誰だと─」
「よさないか。そんな大きい声を出したら、そちらの女性を怖がらせるではないか」
グストもどきが大きな声でシルを怒鳴りつけた。しかし優男が止めに入った。
ただジジは怖がっていないし、シルもひるむ様子はない。ミーシャはいつの間にかシルの後ろに立って彼らを睨んでいる。
「おっ、そこの彼女は獣人にしては可愛いいね」
今度はジートもどきが話した。
ミーシャちゃん、嬉しそうに尻尾を振るんじゃありません!
それにしてもこんな場所でテンプレかよ……。
「下品なことを言うんじゃないよ。お嬢さん、驚かしたようですみませんね。私は─」
「おい、俺達の連れに何か用か!?」
優男がジジ達に話しかけている最中にランガが彼らに声をかけた。
「我々は王都から特別研修に参加している貴族、ギャァーーー!」
魔術師タイプの男が話している最中に聞き覚えのある叫び声を上げて、頭を抱えて転がり始めた。
「ふぅ~、あなた達は研修に参加しているんだろ? 研修中の身分は平民と同じだ。そのことを覚えていないのか?」
グストが呆れたように頭を抱えて転がる男を見ながら話した。
「無礼なことを言うんじゃない! 下賤な、ギャァーーー!」
馬鹿じゃね!
今度はミニグストが頭を抱えて転げまわり始めた。
優男も困ったように転げまわる二人を見たが、すぐに視線をジジに向けると話しかけた。
「お嬢さん、仲間の失礼な言動をお許しください。私は身分など関係なくあなたを幸せにしますよ。冒険者のように不安定な生活を気にすることもありません。必要なら多額な準備金も用意しましょう。私のもとで幸せな人生を過ごしませんか?」
おうふ、この状況でも女性を口説こうとするのか!?
ある意味、優男君は凄いと思う。
だが俺の婚約者であるジジを口説くのを許せるわけない。
俺は間に入ろうとしたが、先にジジが答えた。
「お断りします。私には婚約者がいて、あなたでは太刀打ちできないほど素敵な人です!」
う、嬉しいよぉーーー!
ジジにそんな風に言ってもらえて、俺は、俺は、幸せ者だぁーーー!
「あなたは勘違いしているようですね。私ほど将来有望な男はいませんよ? 好きな金額を言ってください。いくらでもご用意しますよ?」
うん、彼はやっぱり凄いかもしれない
婚約者がいると言われ、ハッキリと断られたのに、まだ口説こうとするとは信じられない。昔同じような馬鹿を、いや馬鹿親子を見た気もする。
いい加減やめさせようと前に出ようとしたら、さらに十人ほど草原にやって来た。その一人が声を上げる。
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