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⑯ 本番、アイテム回収?
しおりを挟む「あ、あの~、もうオレに取り憑いてないですよね?」
前回といい、義弟の真壱郎は霊に取り憑かれやすいのか?
ユズリハさん曰く、しんちゃんの側は居心地が良いらしく、霊からして見ると【優良物件】の様だ?
「…お前、普段から訳ありの娘に好かれるのではないか?
別に霊に限らずとも、ヒトからも好かれる事が多いだろ?」
…訳ありねぇ、うんうん分かるよ分かる。
「…そうなんですかね?
兄さんやアイリさんから見て、【俺】って、そんな感じですか?」
なんか悲しそうな顔で聞いて来たぞ?
「そうよ高坂くん、アナタは霊に好かれる【逸材】なんだからね!
その【体質】、ワタシが有効活用させてもらってるの知ってるでしょ?」
やっぱりアイリさん、確信犯だったか?
何気に酷くない?
「いや、俺はしんちゃんが【女の子】に優しい…と言うより、【強く出れない】って思ってたぐらいで、幽霊に…特に訳ありな女の子の霊に好かれるとか、全然思ってないよ。」
しんちゃんの目が見れなかった。
「…兄さんって、時々凄く具体的に説明してくれますけど、ソレって質問に対して【否定】じゃなくて、【肯定】してますよね?」
「…気のせいだお。」
適当に誤魔化せる訳でも無いので、しんちゃんには後で詳しく話してあげると言い含めた。
「…さて、お探しのアイテムは石碑の台座や巨木の根本辺りに埋めて有るのかしら?」
何かウキウキしている様なアイリさん?
「ん、【呪い】と来て、【木】が有るのだ?
もっと定番なモノがあるだろう。」
さも当然と言いたい様なユズリハさんに俺も同感だな、ただココだと周りから見晴らしが良すぎるから本格的には難しいかも知れない?
さて俺たちは現場に到着した、でも直ぐには巨木等に近付かなかった。
「…ねぇ、ココってネットとかで【噂】とかに、なっているのかしら?」
アイリさんが俺やフナさんに意見を求めて来た?
「俺は知らんけんね?」
即答する俺、すると?
「ボクが調べた限りでは、不思議なくらい噂になって無いよ、ソレでもこの状態なんだね。」
地道に調べているフナさん、ネットで簡単に検索とかしているだろうが、基本的に【脚】で稼ぐタイプの男だ、
その地元の博識者などに聞きて回ったに違いない。
「見た目には綺麗に整備された公園だよな?」
巨木の直ぐ隣りに石碑があった、この地で亡くなった方々の慰霊の為とされているが、誰が設置したとかは、よくわからないそうだ?
「…まだまだ【雑霊】が集まってくるな?
女だけじゃないな、寄って来ているのは?」
辺りを見渡してるユズリハさん、見えるのも大変だな
「…どうですか、大元が何処に有るか分かりますか?」
「もちろん。」
ツカツカと巨木に歩み寄るユズリハさん。
「…この辺見てみな、ワタシの言った意味が分かるから。」
「何々?
ん、穴? 虫食いとかじゃなく…釘を抜いた痕か⁈」
「そういう事だ。
取り除いたのは素人だろうな、信仰心などなくて、呪いなども信じない者が引き抜いて、
誤った方法で【呪法】を行い、間違った方法でソレを取り除くからこんな事になるんだろうな。」
巨木の根本辺りに、不自然に掘り返した跡がある?
「何か埋まってますよね、ソコ?」
「…ソレも回収せねばな、掘り起こしてくれ。」
予想通り、出て来たのは【藁人形】だった。
土の中で湿り気を帯びて変色し始めているが、刺さっているモノは錆びたりしていないのを見ると、埋めてからソレほど時間は経っていないのかも?
「…マチ針だ、コレ釘じゃない!」
人形の胸を貫いていたのは、五寸釘では無く、裁縫で使う【マチ針】だった?
「…兄さん、コレって父さんに送りつけられたのと同じだよね?」
「…だな?
まさか、同じ人物か?」
多分偶然だろう、もしや【マチ針】を使う流派の様なものがあるのだろうか?
「…ユズリハさん、コレが【元凶】ですか?」
「…いや、違うな。
ソレはもう【食べカス】だ、それなりには上手く【呪い】は成功していた様だがな。
おっと、だからって針は抜くなよ!
この【呪法】のキモはその【マチ針】だからな、穢れをもらっちまう事になる、【菜箸】が何かないか?」
「…一応、ゴミ拾い用のトングなら…」
ソレでも良いとユズリハさんに言われ、俺としんちゃんは埋められていた複数人分の藁人形を事前に用意していた【木箱】に収めた。
お抱き上げの際は、この【木箱】ごと燃やすそうだ。
「…ねぇユズっち、もしかして元凶ってさ?」
アイリさんがユズっちさんを親しげに呼ぶと、
「誰がユズっちだ!
そんな馴れ馴れしく呼ぶな!
アイツらじゃあるまいし!」
と、返してきた、
既に呼んでる方々がいるのね?
出番の無いアイリさんがユズリハさんをイジリ始めたので、肝心な事が聞けない?
ってか、アイリさんにはわからないのか?
仕方ないので、俺が聴く事に?
「あの~、それで元凶である強力な【呪具】は何処に有るのです?」
「…なんだ、お前サンなら既に気付いたと思っていたが、分からなかったか?」
本当にわからないのかと言わんばかりに、呆れ顔を向けるユズリハさん?
「…ほれ、目の前に有るでは無いか?」
そう言うとユズリハさんはあるモノに視線を向けた?
その先に有ったのは例の巨木だけど?
「…そう、この木こそ巨大な【呪具】になってしまったんだ。」
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