ハツコイレモン。~Seni seviyorum~

田池宥生

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「・・・」

「久保原、このままだと留年するぞ?」

「ふぅ~ん・・・」

「なんだよ、その反応は!!」

「だって、興味ないんだもん。それに今は、認定試験があるんだもん」

「だからってな・・・!!」

「・・・これ以上、用がないなら帰る。用があるから」

「おいっ!!」

 皆が思っている以上に私は忙しい。図書館で勉強したら急いで家に帰り、お風呂に入って綺麗にしたら着替えてバイトに行く。
 バイトが終わったら24時間営業の銭湯に行く。そこで仮眠をしたら、家の近くまでタクシーで帰る。
 家に入ったら着替えて、家のことをしてから。
 だから、忙しい。

「・・・」

「よって、ここは・・・」

 だから、無駄なことに時間は割けない。
 今もそうだ。授業を聞きながらスマホの画面と睨めっこしてる。
 そんな私を先生達は毛嫌いしている。
 いや、超嫌われている。

「・・・」

 私は全然、気にしていない。

「あのなぁ~、久保原。昨日も言ったけど、マジで留年するぞ?それでいいのか?」

「・・・別に構わないけど」

「昨日と同じ文言じゃねぇか!!」

「・・・だから何なのさ」

「そもそもの問題があるだろ?!」

「・・・あっそ」

「久保原ッ!!」

 この後、私は担任・石丸に2時間も説教された挙げ句、授業にも遅れ、社会の先生に怒られた。

「・・・」

「どうした?元気ないみたいだけたど」

「・・・普通だけど」

「そう?」

「・・・」

 湯船の水面を見つめる私をよそに、客は私の首筋にキスをした。

「・・・ゆきちゃん」

 私は顔を上げると体の向きを変えた。
 そして私は客にキスをした。


「・・・久保原、これで3日目だぞ?」

「だから?」

「あのなぁ~、久保原!!」

 担任・石丸の怒った声が職員室中に響き渡ると、その場にいた皆が私の方を見たのだった。

「・・・しらけた。もう授業は――」

 その時だった。

「久保原?」

 私はその場に倒れた。

「久保原ッ!!」

 職員室で倒れた私が目を覚ましたのは病院だった。

「・・・は?」

「・・・」

 石丸はマジな表情をしていた。

「・・・」

「・・・どした?」

「・・・さあ?」

 客は後ろから抱き締めた。

「・・・」
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